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【同人誌の表紙デザイン】背幅がギリギリまで決まらない? 背幅の調べ方とは?

こんにちは、Origa Design と申します。
同人誌の表紙デザインをしています。

今回もよくあるお問い合わせです。
「背幅ってどう計算するの?」「依頼した表紙の背幅がギリギリまで決まらない」について。

結論だけ書くと「16ページは誤差の範囲内だから背幅は変わらない」です。


本文用紙を決めよう

背幅=使用する紙の厚み×紙の枚数です。
100枚といっても、コピー用紙100枚と段ボール紙100枚では厚みがちがうように、使用する紙の情報が必要です。
本文用紙を決めましょう。

ページ数の目安

表紙デザインを依頼する場合、オーダー時に背幅の目安を伝えることも多いと思います。

漫画の場合、ネームの時点でページ数の目安は決まっているはずです。
小説の場合、目標文字数から小説ページ数カウンターを使って調べてみましょう。
ここでページ数と背幅の目安がわかります。

背幅の小数点は切り上げ

「この本は背幅5mmです。あの本は背幅5.2mmです。この0.2mmを表現してください」と言っても、印刷技術として不可能です。

計算機によっては小数点まで表示されますが各自で切り上げましょう。
印刷所が配布しているテンプレートを使用する場合は小数点を切り上げたサイズのものを選びます。

背幅の計算方法

小説ページ数カウンターはあくまで目安なので、執筆が進みより詳しいページ数がわかったら印刷所の計算機で背幅を調べましょう。

一般的に各印刷所が計算機を公開しています。

16ページは誤差の範囲内

例えば、淡クリームキンマリ72.5kgは紙の厚みが0.09mmです。
47枚で背幅4.23mm、55枚で背幅4.95mm。
小数点を切り上げればどちらも5mmで、8枚は誤差の範囲内です。
紙1枚で2ページです。表が1ページめ、裏が2ページめ。

つまり16ページは誤差の範囲内です。背幅は変わりません。

背幅がギリギリまで決まらない?

小説を書いているひとから「締切ギリギリまで本文を推敲しているからページ数が決まらない」という話をよく聞きます。
表紙デザインを依頼している場合、背幅は納期の3日前に知らせることが多いです(デザイナーによって日程は異なりますが、私のところは3日前です)

ですが上記の通り16ページは小数点とともに消える誤差の範囲内です。
ギリギリまで…と言っても3日で16ページ以上の増減は滅多にありません。

また、1mm程度は誤差の範囲内です。そのまま入稿できます。

※クリアカバーなど重なりの位置を調整するものの場合、位置ずれを防ぐため極力変更がない方が安全です。

締切を伸ばしたい

締切を伸ばしてもうちょっと執筆を続けたいなと思ったらメールで伝えてください。
依頼を受けている私の方で勝手に納期を伸ばすわけにはいかないので連絡だけお願いします。クライアントから「延期してください」とメールが来れば普通に延期しています。

背幅変動予定の表紙デザイン

詳しい解説はスターブックスの『背幅変動予定の表紙デザインについて』をご参照ください。

※印刷所によってこの方法が使えるところと使えないところがあります。各自で印刷所のQ&Aなどをご確認ください。

表1・表4分けて作成

詳しい解説はスターブックスの『表1・表4分けて作成』をご参照ください。

※印刷所によってこの方法が使えるところと使えないところがあります。各自で印刷所のQ&Aなどをご確認ください。

印刷所のテンプレートは任意

一般的に印刷所のテンプレートの使用は任意です。
(独自の会社ルールで必須な印刷所もありますが珍しいです)
印刷物のフォーマットにあっていれば他社テンプレでも自作テンプレでもOKです。


以上です。
ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
みなさまの創作活動の一助になれば嬉しいです。

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