見出し画像

全日本に向けての取り組みとこれからを書くからみんなから意見が欲しい



1、自己紹介

 皆さん全日本お疲れ様でした。入間市OLC所属、東大OLKOB、仙台在住オリエンティアの佐藤遼平と申します。全日本は天気もテレインも大会自体も最高でしたね!こんな全日本があるならこれからも頑張っていきたいと心から思える大会でした。勝浦のご飯もおいしかったです(ヘッダーは宿のご飯)。
 さて、本題に入ります。こんな記事を書いたからには佐藤選手は一体どんないい成績を残したのかというと…惨敗でした。なぜこんな記事を書いているかというと、この全日本までの取り組みに一区切りを。そしてこれから私が強くなっていくためには皆さんからの意見が必要だと思っています。そのために全日本までのこと、これからのことを書いていきます。活躍した選手たちの英雄譚が出る前に皆さまのお目を汚しつつ、私が速くなるために皆さん力を貸してください。

2、ワールドカップとケガのコト

 2020年の全日本で3位を取り、2021年はWOC代表に選出されて以降(仕事都合で出場辞退)、再度のWOC日本代表選出を目標に取り組んできました。本年はWOC選考に惜しくもなく落選しましたが、一度海外のトップレベルを体感しようと8月のWorld Cup Round2@チェコに日本代表として参加してきました。本当に素晴らしい機会でした。

 一瞬も気を抜けない世界最高レベルのコースのスプリント世界のスピードを知ったスプリントリレー、まさにKing of Orienteeringだったロング。体調不良だったミドルを除けば自分の実力を発揮でき、それでもまるで歯が立たない世界の舞台でしたが、もっと強くなってWOC代表となって帰ってきたい。本当に今でもそう思っていますし、今日からも頑張る理由であり続けます。

会場の熱狂も全力すぎるコースも何もかもが新鮮だった
代表メンバーと。オリエンのことしか考えない日々は社会人としてはあまりに尊い。

 ただ、6月以降中臀筋の不調でまともにトレーニングを積めない状態で挑んだチェコへの遠征。連日のレースはストレッチ等ではカバーできず、8月の帰国後は痛みと張りで全く走れなくなってしまいました。
 そもそも昨年も腸脛靭帯や梨状筋の炎症に苦しみ続け、全日本も絶不調での出走でした(テレインにやられた方が大きいが)。今年も同じ思いはしたくない。その一心で「全日本を万全で走る」ことだけを意識したリハビリを始めました。8月中旬、全日本までは3か月を切っていました。

3、全日本の結果について

 先に結果から話します。残念ながら万全にはできませんでした。中臀筋には今も炎症が残り、ランのタイムはベストのころとは程遠いです。全日本2週前から再開したスピトレは酷いタイムで悲しくなりました。
 そして全日本、それでもなんとか入賞をと挑みましたがミドル15位、ロング46位に終わりました。ミドルはある程度走れたものの技術的に負けました。今の実力を反映したものだったと思います。そしてロングは…ミドルで使い切った脚に力は全く残っていませんでした。ビジュアル通過時には女子に抜かれ、フラフラとフィニッシュレーンを走る姿はなんとみじめなものだったでしょうか。
 リハビリに一杯一杯で技術的、精神的準備が全くできなかったことがミドルの結果に繋がり、そしてそのリハビリさえも全く間に合わなかったことがロングで証明されてしまいました。

 本当に悔しく悲しかったです。今でもロングは思い出すと胃がキリキリするし心が沈みます。考え込むともう速くならないんじゃないかとすら思ってしまう。
 それでもまた全日本もWOC選考もやってくるし、下ばかりを向いているわけにはいきません。そもそも3か月弱でリハビリを終わらせようとする見通しが間違っていたとも思います。たぶん全日本に向けてやってきたことは、正しかったことも間違っていたことも、どっちかわからないことも色々あると思う。今は全部間違っていた気持ちだけど。
 もちろんこれからも選択を誤ることはあると思う。それでも今大会みたいな後悔をしないために、皆さんの助けとともによりよい選択をしていきたい。

力を貸してください。ではこれまでの取り組みに触れていきます。

4、やってきたこと【治療/ストレッチ/トレーニング】

ケガの状態とスケジュールについて
 症状は中殿筋の痛みと張り感。とそこを起因とした脚全体の不調。走れば脚は重く、脚が上がりにくい感じと違和感が常にあった。原因は不明で接骨院では「常に踏ん張って仕事してます?」とか言われるがそんな仕事はない。病院3軒接骨院3軒で未だ明確な悪化原因はわかっていません。そんなわけなので張りを抑える治療とケアが中心となった。
 とりあえず大会参加をCC7以外全て切り、全日本前週だけ勘を取り戻すためレースを入れた。それ以外はリハビリに集中することとした。

①治療について
・やめたところ
1軒目接骨院:手技中心。気持ちいいだけで効いている感じ無し。
2軒目接骨院:「インナーマッスル光治療」など謎治療で1回4000円ぐらいが虚空に意味もなく飛んで行った。
3軒目接骨院:「筋膜ハイドロリリース」とかいう水?をぶっとい注射で打ち込む激痛治療。効き目はあったが3日ぐらい激痛で日常生活が困難だったためやめた。

・今通っているところ
 「運動鍼」をメイン治療にしている。患部に10本前後の鍼を打った状態で簡単な運動を行い対象の筋肉を動かす。大変痛いが張りが治療後に大きくとれるので週2回程度実施中。先生がドSで痛がってると「うへへ、うへへ笑」って笑うの意外は向いている感じがした。
↓↓運動鍼の参考リンク↓↓



②ストレッチについて
通常のストレッチ(朝・昼休み・トレ後 1日計60-80分)
 患部付近を中心に脚全体と腰回りのストレッチ。長すぎても意味ないと思うので1カ所30秒程度。接骨院で教えてもらったものも交えつつ実施。起きてすぐが一番固まっているので朝を省けなかった。時間的には一番持っていかれてきつかった。
フォームローラ、テニスボールでの筋膜リリース(45分)
 これはケガ以前からやっていたが、量を増やして実施。股関節周りが痛いのでつい長くやってしまう。

③トレーニングについて
・8月~9月前半(痛みが強かった時期)

バイクインターバル(週1回、30分)
  患部に負荷があるので心肺強化として1min×10セット程度。
水泳インターバル(週2回、60分)
 泳ぐの嫌いなので本当に嫌で、当日は朝から会社で人生の終わりみたいな表情をしていてよく勤務先の人に心配された。50m×20-25本の自由形インターバル。二度とやりたくない。
筋トレ(毎日30分)
 筋力低下を可能な範囲で抑えるため患部に直に来ない体幹トレ中心で毎日30分程度。量の割に効果薄かったかも。

・9月中旬~10月初め(張り感は強いが痛みはない時期)
クロストレーナー(週2回、30-60分)
 脚への負荷の低い全身運動の心肺トレとして。心拍150-160を意識した負荷で30分からはじめた。
トレッドミル(週1-2回、30-45分)
 キロ5-6分の緩いスピードでフォームをしっかり作って走ることを意識。クロストレーナーとトレッドミルだと心肺を追い込みきれないのと、走り方を忘れてしまうのが問題。
筋トレ(毎日)
 30分程度を継続。患部周りは怖くてできず、そのせいで走るのに必要な筋力が大幅に低下してしまった。

・10月中旬~全日本(張りは少しありハードワークをすると炎症を起こす)
ラントレ(週2-3回、15-45分)
 10月に入って、キロ6分のジョグからロードトレーニングを再開。全日本2週前から短めのスピードトレーニングを再開したが3000m走で10:52とベストより1分以上遅く絶望。上半身と下半身が連動しないような感覚でおそらく下半身の筋力低下が酷い。結局直前までタイムは戻らなかった。
トレッドミル、クロストレーナー(週2回程度、20-90分)
 ラントレで負荷が不安になったら切り替えて脚の負荷軽減に取り入れた。 ロング対策の長いメニューはやはり不安でトレッドミルでしかできなかった。
 

5、やってきたこと②【食事、水分補給/風呂/技術練】

①食事について
 
リハビリに際して非常に太りやすい体質が課題だった。そもそも12日レースし続けたチェコでなぜかパンとヨーグルトを食べ過ぎて3kg太って帰って、ベスト体重+4㎏からのスタートだった。トレーニング量を落としているため、食べすぎはまずいが、食べなすぎて筋力が落ちまくるのもまずい。そのため以下のような食事をとることにした。

 朝:400Kcal   プロテインとヨーグルト、果物など
 昼:800Kcal   社食の定食を揚げ物などは可能な範囲で避けて食べる
 夜:600Kcal   生野菜、豆腐など植物系のタンパク質を多くとる
        肉類は鶏むね、ささみ、豚もも、牛赤身のみ。
        油調理は避けて、蒸し、茹で調理を中心とした。
 間食:300Kcal 空腹時にゼリー飲料、卵料理、味噌汁など

 必然的に夜が自炊となり、しかも栄養バランスとカロリー、食材の多様性を求められる調理は時間も取り社会人としてはきつかった。日曜日のみチートデーとして好きなものを食べていいことにして精神の安寧を保っていたが、食べることも趣味であり、唐揚げやアイスクリームをこよなく愛する自分としては厳しい日々だった。
 会社の飲み会はお酒と同量の水を飲み続けるか、こっそりお酒に見せかけたソフドリを飲むかしていた。お酒の会社勤務なので全く飲まないのは厳しかった。豆知識だが自分で注ぐタイプの飲み放題だと飲んだふりが簡単。

②水分補給について
 筋肉の質の悪さを接骨院で指摘され、アスリートとしては水分補給量が足りていないと言われた。ミネラルと水分補給を目的に麦茶中心に3000ml/日の補給を意識することとした。最初はめっちゃトイレが近くなって困ったが最近は少し慣れてきた。ただし麦茶を毎日水出しするのがめんどくさい。

③風呂について
 
交代浴(水風呂とお湯の交互浴)による血行良化による筋肉の回復をおススメされた。週2-3回はジムにあるお風呂に通うこととした。

④技術練について
 後述するがリハビリでやることが多すぎてほぼできなかった。ほぼ旧図と予想コースを見ての対策のみしかできていない。

6、やってきたことについて今思うこと・そしてこれからについて

 書き出してみても色々なことをやってきました。しかし無駄も無理もあったんだと思います。代表的な日を抜き出しても、ストレッチ120分、風呂30分、筋トレ30分、トレッドミル45分、自炊30分。家にいる時間は全てがリハビリでした。その上リハビリはほぼ成長の実感には繋がらない。当然ながら日に日に疲弊し、全日本が終わった今、「もう疲れた…」という気持ちしか沸いてきません。

 今考えてみると自分を全く客観視できていない。痛みや張りがあるからストレッチはやらなきゃいけない気がしてやりすぎているし、食事をそこまで追い込む必要はあったか?手段と目的がごっちゃになって、手段のための努力をしていた気がします。

 問題点はきっと、
 ①やる内容を評価してくれるコーチ的な人がいなかった。
 ②仙台暮らしで同質なトレーニングメイトがおらず情報共有ができない。

 →孤独なトレーニングとなり疲弊し内容もエスカレートしていった。

 ここに問題があることはわかっていますが、正直改善策は見つかっていません。的確な助言をくれる人がいないのと同じぐらい、取り組みを認めてくれる人も共有できる人もいないことも辛いのが本音です。ただコーチもトレメイツも見つかる気がしません。だからこそしつこいですが、記事にして取り組みをオープンにして意見をもらいたいと思っています。ここからはこれからの取り組みについて書きます。

・治療と走りについて
 ケガの症状はほどほどに落ち着いているので、落ちた筋力を取り戻しつつ 
リハビリを継続する。具体的には週2回の運動鍼をうちつつ、ラントレは週3回程度行う。メニューはインターバルや坂ダッシュ、オリエンテーリングのレースなど高負荷なものに絞り筋力とスピードを取り戻す。タイムを意識しすぎないことも大事。ジョグなどは無駄を省くために減らす。高負荷トレーニング以外はしっかり休む。
 例)月:運動鍼などケア 火:1000mインターバル
   水:軽い筋トレとケア 木:200m坂ダッシュ 金:運動鍼など
   土:バイクトレなど 日:オリエンのレース

・食事について
 負荷の大きすぎた自炊は週3回程度まで落とす。食事内容もお菓子やお酒などを控えるのは続けるが、ターゲットレースは終わったので食事内容は過度に制限せず好きなものを食べる。そうしないと精神が持たない。
 
水分補給1日3Lや交代浴は継続。なお仙台の冬の水風呂は死ねる。

肉塊最高!肉塊最高!肉塊最高!



・ストレッチ、技術練について
 1日120分→70分(ストレッチ30分、筋膜リリース40分)程度まで落とし、残りの時間を、技術練とのんびり過ごす時間にまわす。とりあえず会社の昼休みの使い方をストレッチ→お絵かきOに変更した。その他いい机上の読図練方法もあれば教えてください。

 そして、ここまでは日常の取り組みですが、大会の参加の仕方についても考えました。これからは継続的に月3回程度は大会等に出ていく予定です。

 目的は「納得のいくレースの積み重ねをしていくこと」。結果に追われる時期にせず、タイムはあまり評価しません。今ケガもあって崩れている技術面やレースでの走り方を再構築していく時間にあてます。そのためには無理をしてしまう、焦りを生むターゲットレースを回避することにしました。全日本リレーは後述の理由もありますが、全日本リレー、全日本スプリントは回避し本年度は残り期間を回復と、技術の再構築に充てていく予定です。
 2年前にはあった自分の「強み」が今見えなくなっています。2年前と同じ強みを手に入れるか、別の成長の道をつかむかはこれから考えていきたいです。
 

7、まとめ、まだ俺は選手として終わってない!!

 そして新たな取り組みもやっていきます。手始めにパーソナルトレーニングの体験を2カ所行ってみることにしました。ペゴさんご提案ありがとうございます。1回しっかり専門家の話を聞いてみたいと思っています。定期的に通うにはパーソナルトレーニングは金銭的に高いなあとは思ってしまいますが笑(1万円弱/回)。
 こういう新たなことは色々試していきたい。成長には貪欲でいきたいです。他に気になることは今は↓↓。詳しい人がいたら教えてください。
・コンプレッションウェアでの負荷軽減
・ダンスなどジムのレッスンメニュー
・球技でやりがちなフットワーク、動き作り
・リカバリーシューズやリカバリーウェア

 そして次のターゲットレースについて。次のターゲットレースは最初は全日本リレーの優勝にしようと思っていました。
 ただ全日本リレーまでは3か月程度しかなくまた準備期間が足りない。
 そして全日本リレーをやめたもう一つの大切な理由。私は愛知県所属です。そのため日本のエースである伊藤樹選手とリレーを走れる可能性が高い立場にありました。今全日本リレーのことを考えと、「樹がいれば優勝できるかもしれない」という気持ちになります。優勝できるイメージがあっても、それは自分の力によるとは考えられません。
 ここ1年以上まともな実績が私は残せておらず、目に見える評価・実績が欲しくてしょうがないのは事実です。褒められたい、頑張ったねって言ってほしい。優勝の喜びに浸りたい。それでも人の力での優勝を追い求めることに今囚われてしまってはさらに弱くなってしまう。甘えを捨てて自信を再度作り出し、自分の力で実績を作り出したい。
 来年以降の結果までの我慢と決意し、全日本リレーを取りやめ、これから頑張っていきたいと思います。なのでターゲットレースは今は置きません!自信を持てるパフォーマンスを取り戻すことが第一の目標です。

 そして最後に話しておきたいことはこの全日本は決して私にとって辛いだけじゃなかったということです。2日間入賞された結城さんは数年前に長く走れない時期がありました。ミドル入賞の堀田さんも今年体調不良に苦しんでいた時期があります。そんなベテラン2人が強い走りを見せ、圧倒的な技術力を見せ活躍する姿は、昔から尊敬するなりたい姿でした。私もまだあきらめるには早すぎるし、同じようになれると信じています。

 最後に。なんてみっともない記事なんですかね。結局は全日本でぼろ負けした人間が、俺も頑張ってたんだよ!ってみんなに見てもらいたいだけなのかもしれない。
 それでもまたリハビリにつらくなったときとかにこの記事を見返して、やる気を取り戻し、思考を整理する原動力になればと思います。OLKに代々伝わる「情熱と冷静の狭間」って言葉大好きなんですよね。レース中のことを言ったフレーズだとは思うけど、レース外でも冷静な視座で自分の身体と取り組みと相談しつつ、熱意をもってやっていきたいです。

 この素晴らしい全日本を開催してくださった皆様、活躍された皆さま、全日本の後の夜たくさん話聞いてくれた稲毛さん結城さん、この記事を最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました。

読み切った皆さまのTwitter、LINE等でのアドバイスお待ちしています。


2021年の全日本入賞者の写真。ここに必ず帰ってくる。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?