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親切とは?丁寧とは?を再考した日

半月ほど前に法人関係の手続きで税務署に行った時のこと。
受け付けにいたのは(おそらく)定年退職後の再雇用?かと思われる年配の男性。見た目は年相応の男性で、通常パターンだとジェネレーション、ジェンダーから
相手は多分、私みたいな”若輩者の女性起業”とかゆうヤツは煙たいか、面倒臭いか、みたいな関係性になりがち。
実際私も困った。この日は書類上でわからないことを質問リストにしていたので、退職前後の年配の男性はこんな事を親切に答えてくれないイメージを強く持っておおり、正直絶望していた。
・・・ただ彼は全く違った。

やるべきこと、答えること、聞くことの整頓の早さが満足度を高める

彼はまず書類のチェックを光の速さで行う、絶対的に不備があろうと思ったのですが、「それは気にしなくて大丈夫」と一言発しながらも作業を続けて、結局書類提出に交わしたのはその一言だけ。

追加で別の書類も記載することになり、初めに「わかるとこだけで良いから」とだけ言われ本当にわかるところだけ書いた。
「ここの日付は?」と聞かれ「・・えっと正確にはわかりません」と答えると、
「じゃあこう書いてもらえればOK」と。

お役所関連は時間と説明が長い、ましてや年配の男性と思っていたので、この処理の早さに驚いた。体感的には3分もかかっていない。私は感動していた。
彼の口から一言「大丈夫」と言えばそれ以上でも以下でもなく本当に「大丈夫」なので、それ以上話す必要もない事をまるで熟知されているかのようだった。
しかも注釈とか一切なかったことも素晴らしかった。
(この子に言ってもわからんだろうなと思われたのかもしれないが、、)

明確な答えに垣間見れる少しだけの丁寧さ。

最後にどうしてもQ&Aのリストをクリアしたくごちゃごちゃっとした質問を数個投げてみた(どう答えるか楽しみでもあったので)

内容はさておき、
私:「こうこうなんですが、どうしたら良いですか」
男性:「それってこういう状態のこと?」
私:「いえ、こうだったり、時にはこうだったり(←かなり曖昧;)」
男性:「ふーんなるほどそうなんだ、こうすれば良いと思います。」

多くても会話2往復で全ての質問リストはクリアになった。

よくあるパターンとして人の業界も詳しく知らないのに決めてかかって質問の
途中で、「結局こうでしょ?だったらこういうことなんだからこうしたら?」って自己満足的に答えて、相手の聞きたい答えからかなり遠ざかってモヤモヤさせて終わるパターン。プラス、知の巨人のようにマウントとって答える。

でもこの男性は違った。
まずは受け手の答え手の問題の焦点の擦り合わせを手短にしてその短いやりとりの中で最適解を見つけるという、、そこからの回答において、私からそれ以上に追加で質問が生まれることもなく心からスッキリさせているスゴ技。

親切丁寧の使い所。

私自身クライアントとのやりとりで「親切丁寧ですね」と言われる事があり、私も人との付き合いである以上それをめちゃめちゃ重視しているし、自分の強みになればとも思って仕事をしてきた・・・が、ここにきてちょっと考えた。

親切丁寧は比較的簡単な手段で、言うなら「おまけ」みたいな側面だと。
終始それだけならそれだけで終わりそうな気もする。声ばっか大きくて、他に何もないじゃん!感じる人もいるかもしれない。

あの男性は、全てにおいての処理能力が素晴らしくプラス、相手の言いたいことを理解しようとする丁寧さもあって、最終的にその問題が的確にクリアになる。

考えてみれば私自身は親切丁寧で感動するのは個人的な用事の時が多い。
ビジネスにおいてはそれ以上に正確性や早さに優先順位が入れ替わる。
当たり前なんだけど、そう思った時私の頭はまだまだ「to B」ではなく「to C」の思考だなと。

親切丁寧は大事だし見てくれているクライアントがいてくださる以上は変わることがないが、置かれている状況によっては、親切丁寧はショートカットしても大丈夫、その代わりとなるその人の満足度を上げる自身の確固たるフィールドを持っていれば。





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