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【自転車競技】 日本一を賭けた戦い 

こんばんは。

先週末、茨城県土浦市で自転車競技のひとつ、シクロクロスの全日本選手権が開催されました。

シクロクロス(Cyclo-cross)とは、もともとロードレース選手のオフトレーニングの一環として始まった、秋冬がシーズンのオフロード自転車競技です。

コースは1周が3~4キロメートルの不整地の周回路で行われ、オリンピック種目ではないものの、自転車文化の盛んなヨーロッパでは、とても人気があります。

日本でも全国各地でシリーズ戦が開催されていますが、その中で最も格式高い、シクロクロスの日本チャンピオンを決める大会です。会場が比較的近いこともあり、観戦してきました。
今日は大会の様子をご紹介したいと思います。よろしくお願いします。


会場は土浦駅からすぐの、霞ヶ浦に面した「りんりんポート土浦」。サイクリングロード「つくば霞ヶ浦りんりんロード」が敷地内を通過していて、多くの市民やサイクリストの交流拠点として土浦市が整備を進めているそうです。

敷地内にある建物にはレンタサイクル、休憩スペース、サイクリスト向けのメンテナンススペースやシャワー室等がありました。

屋上は展望台(写真は土浦市ホームページより引用しました)

シクロクロスは基本的に観戦無料です。
しかしながら、ウイルス感染対策として、入場者は事前に健康状態や連絡先等の登録が必要とのことでした。
受付テントでQRコードによる確認を済ませ、リストバンドを装着して入場しました。

まずは会場を歩いて、コースレイアウトを把握し観戦ポイントを探します。

コースは芝生区間と奥にあるグラウンドをぐるりと一周する2.7kmです。コース終盤には4メートルほどの丘を越えるセクションがありますが、基本的に平坦なコース。テクニックよりもパワー重視のコースなのかな、という印象でした。(実際はそうでもなかったようです)

コースの横にはマリーナがあり、クルーザーがずらりと並んでいました。景色もよく開放的で、いい雰囲気です。

霞ヶ浦


会場を歩いていると、知っている顔がちらほらありました。ありがたいことに覚えていてくださる方がいて、声をかけてくださる方もいて。
「元気にしてた?」「レース出ないの?」

家族以外の人との繋がりが激減した今、会って話をするのがこんなに楽しいとは。

話に花が咲くなか、女子のレースがスタートしました。どの選手も力強く、かっこよかったです。

優勝は黒のジャージ、明治大学の渡部春雅選手でした。


そして、いよいよ男子エリートのレースが始まります。
エントリーは80名、泣いても笑ってもこのレースで日本一が決まります。その頂点に立つのはどの選手でしょうか。

スタート直後の映像を撮影しました。

競技時間60分、全10周回のレースで、選手たちは目の前を何度も走り抜けます。選手との距離が近く、観戦しやすいのがシクロクロスの良いところ。ついつい、応援にも熱が入ります。

まず集団を飛び出したのは、織田聖選手(弱虫ペダルサイクリングチーム)、沢田時選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)、小坂光選手(宇都宮ブリッツェン)、竹之内悠選手(ToyoFrame)の4名。
ほとんどが全日本チャンピオン経験者という展開となりました。


5位争いも見応えがありました

2日に渡って開催されたレース。たくさんの選手たちが何度も通るため、芝生は掘り返され、泥へと変わっています。

シクロクロスはコースどりや、一つのミスで順位が大きく変化します。刻々と変わるコースを的確に判断して、いかに集中して効率的に自転車を走らせるか。選手同士の駆け引きもありますが、冷静に自分の走りをすることが何より大事なんです。

今回3位となった竹之内選手は、他の選手と異なるラインどり・丁寧なペダリングをしていて、スピードの上下動が少なく、スムーズな走りが印象的でした。

レースは終盤に差しかかり、最有力候補の織田選手(黄色)と、数々のレースで勝利してきた小坂選手(赤色)の2人に絞られました。

しかしながら、途中から織田選手は腿を手で押さえる仕草をしていました。もしかして、攣っているのか…

そして最終周回、芝生の直線区間で小坂選手が織田選手を追い抜きアタック(逃げ)。織田選手は体を揺らしながら走るも、ついていけない…! 会場にはどよめきが起こりました。

そして、そのまま17秒差をつけて小坂選手がトップでゴールしました。

小坂光選手(宇都宮ブリッツェン)は2度目の日本タイトルです。大きなミスをせず、冷静に、そして勝機を逃さない。
テクニックやパワーもさることながら、ジリジリとしたレース展開に落ち着いて対応した「強い」走りでした。

遠くで歓声が上がる


その年の日本一を決める、真剣勝負。選手たちのひたむきな走りに胸が熱くなりました。



おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました(o^^o) 


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