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【紫弦鏡森/復刻再掲載・1章9話】2023.11.12

紫弦鏡森』【復刻再掲載・再連載開始】
1章 九、少年と少女のきざはし UP!

少年の想いは、やがて世界を浸す毒となる。

超長編異世界王国FT!

 
 無事に九話の更新ができました。急に寒くなりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか? わたしはばっちり体調を崩して動けなくなっていました。冬生まれなので寒さにはつよいつもりでいるのですが、この気温差はもうどうにも……ならず……。明日はさすがに冬の重装備で出社せねばと思っている所です。
 九話はわりと(わりと) 事件事故なくごたごたしたことも起きず、それぞれの事情で進んでいく感じだったと思います。あとね、わたしね、ほんとにこう、生真面目な性格とちょっと茶化す性格してるひと、ペアにするのが好きなんだよなー、と思っていました(読み返して)
 今回登場したルード・カインスタイン。片割れにシルス・カインスタインというのがいて、そのうち出てくるんですが(二人がメインで進行する話があるのは2章になりますが) ばっちりそういう組み合わせなので、楽しみにお待ち頂ければと思います。のちにアイルの側近になるふたりの騎士です。

 そう明示して書くことは紫弦ではないと思いますが。SSCでいう『魔術師』を、紫弦では異能力者、と呼んでいます。ほぼほぼ血の繋がりで発現するもので、SSCの突然変異とは違う、『血の繋がりによって』なる『魔術師』です。紫弦の世界にもまだ一か国だけ、魔法使いがいる国もあるんですが、それはまた2章の終わり頃に。
 紫弦で明らかにその能力を使っているのは、今のところはシェンリスくらいです。SSCに当てはめるなら占星術師じゃないのかな。属性は火かなにかだと思います。シェンリスはあまりに分かりやすい形で力が出てしまったこともあって、表舞台から姿を消しました。異能力を持つ者は、紫弦の時代にはあまり表に出ることがない。
 理由は、かつて虐殺があったから。そのあたりの(そしてSSCとの大きな分岐違いでもある) 事件を書いたのが『星謡の花冠』です。大戦争の終わりから始まった、王と歌姫と、罪と滅びと再生の物語。こちらもそこそこ長さはありますが、完結していますので、よろしければぜひ。

 そう、異能力の話でした。これ、実はアイルも持っていて、作中でそこそこ使用しています。本人に自覚はなく、周囲は薄々、なんかそういうの得意だな? とは思っていること。アイルは恐らく極めて錬金術師、言葉魔術師に近い性質を持った黒魔術師で、名付け、支配、書き換えがめちゃくちゃ得意です。
 どういうことかというと、グラスト・リアスという名を持つ個人に『トリス』という呼び名を与えることで、そこにあった支配権を自分に書き換えています。エスタにも同じことをして、色んな呪いを無理やり上書きしている。作中、ふと垣間見えるであろうエスタ周りの色んなことは、全部そうやってアイルが抑え込んだ結果です。
 SSCならここでハッピーエンドだったんですけど(白雪の女王の夫君は元護衛騎士の手に薔薇の痣持つ青年) そのところ紫弦は治安が悪いので、ちょっとアレなんだよな……など、読み返していて思いました。


 とりとめもなく書いてしまったので、このあたりで! それでは、また。

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