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雑感1

昨日は同僚と酒を飲んだ。車で送ってもらい、家に到着したのは深夜0時半頃だったと記憶している。息子と娘はもちろん、いつもなら起きている妻も川の字になって寝息を立てている。音を立てないように離れの部屋へ行き、服もそのままに、畳の上で泥のように眠った。

来週の火曜は期末テストだ。教師の膨大な業務の中でも苦手な業務のひとつだ。毎回ヘロヘロになりながら作っている。担当教科は国語。問題用紙はA3両面2枚に収める。ここ2年ほどは入試に合わせて表紙をつけて冊子状にして作成していた。しかしレイアウトを整えるのが大変なのと、折り込み作業でプラス1日準備期間が増えるため挫折。3年生の担任でもあるので、進路事務に追われる一年になることを覚悟すると、なるべく削れる時間は削りたい。毎日ただでさえ時間がないの。整った冊子にせずとも子どもたちは一生懸命問題を解いてくれる。

今回のテスト範囲の本文を付属のCD-Rからコピー&ペースト。小説と論説文が一本ずつ。漢字の書き取りを20問。語彙・文法に関わる問題を20問。定番のコースである。ただ、僕はテストを作るのが本当に遅い。「起案」といって、管理職に仕上がったテストを提出しチェックを受けなければならないのだが、毎回前日のギリギリに起案する。前日なので修正する時間もない。学年8クラス全員分を印刷することを考えると、管理職も通さざるを得ないのだが、我ながらレイアウト・内容共に均整のとれたテストだと自負しているので、提出するときは堂々としたものである。ただ、今回は拍車をかけて遅い。テストの神が降りてこない。いつもなら締め切り間際のこの時期にやってくるひらめきが、今回は弱い、薄い。昨日もだらだらと職員室で粘ってみたが、残すところあと1問というところで、酒の誘いに負けた。
今年同じ学年になった堅物のY、1⇒2⇒3年と一緒に持ち上がってきた若手Kと駅前の飲み屋で合流。先に退勤した同じく持ち上がり組の若手Tを電話で呼び出し4人で安い焼き鳥を食べ、酒を飲む。

駅前の居酒屋チェーン店。道を挟んだ向かいには学習塾の明かりがこうこうと照っており、2階の擦りガラスの奥には期末テスト対策に勤しむ生徒の姿が見える。狭いテーブル席から話半分に塾の明かりを見上げ、仕事帰りに仲間とふらっと飲みに行けるぐらいに、世の中が回復しつつあることを嬉しく思った。

昨日話したこと。合唱コンクールの指導法の持論。合唱の審査にからむ政治。体育祭での作戦。今まで卒業させた子のこと。生徒との関係づくりに悪戦苦闘した年のこと。その年とKのクラスが重なること。
堅物のYは夢を語るときもやっぱり堅かった。5,6杯飲んだあたりで記憶はぷっつり途切れ、気づけば車の中で熟睡し、家へ到着したことを知らされる。Kに送ってもらったのはこれで2度目だ。僕が店から一番遠くに住んでいるのに、なぜかYもTも同乗していた。僕が寝ている間、3人が車で何を話したのか分からないけど、表情は楽しげだった。ろれつの廻らないままに礼を述べ、別れた。

5時頃、暑さで目が覚めた。シャワーを浴び、始発で学校のある町へ向かった。パーキングで一晩の駐車代を払い、ゆっくり運転して帰った。玄関を開けると、娘はもう起きていた。

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