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コラム/雑記

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単発のコラムや雑記など、連載シリーズ以外の投稿のまとめ
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2023年9月の記事一覧

経済学と化学をつなぐ「見えざる手」(後編)

前編のあらすじ 1884年にフランスの化学者ル・シャトリエは、分子の「変化を"嫌がる"」性質が化学反応の方向性を支配するという原理を発見し、自然科学界に一大センセーションを巻き起こした。同時に、分子が意志を持って変化に抗うという化学の「見えざる手」的世界観は、社会科学とりわけ経済学にも影響を与えた。後編では、アメリカの大経済学者サミュエルソンが成し遂げた、ル・シャトリエの原理を用いた経済現象解明の本質に迫る。前編はこちら。 天才経済学者が成し遂げた偉大な"化学結合"アメリカ

経済学と化学をつなぐ「見えざる手」(前編)

突然だが、この2つの事象にはある共通点がある。何かお分かりだろうか? ・・・ ・・・・・・ 実は、この一見何の関係もなさそうな事象は「ル・シャトリエの原理」という全く同じ原理によって起きている―と言われたら、納得できるだろうか? 私はnoteで経済学関連の連載をしているが、大学院時代の専門は化学であり、ル・シャトリエの原理を初めて知ったのは高校時代である。その後、社会人となりミクロ経済学を学び始めた矢先、生産理論の中に全く同じ法則として現れたの知り、非常に驚いたのを今

経営は、組織は、美しいか?

私がnoteを通じて探求・表現したい根源的なテーマに関するエントリー 経営は、組織は、美しいか?私がnoteでの表現に向き合う時間も、仕事でエクイティストーリーを練る時間も、辟易しながらメールに忙殺される毎日も、根源的には「経営は、組織は、美しいか?」という問いに答えるためにある。これは特定企業の経営や組織の美醜を考えるという意味ではなく、日々当事者として直面する数々の経営・投資の「謎」の背後に潜む「美」を探求する、という意味である。 経営・投資の「謎」と言えばむしろつく

【祝・初選定!】「先週特にスキを集めた記事」に選ばれました【見えざる手】

本日、9/12付の投稿『経済学と化学をつなぐ「見えざる手」(前編)』が、 「先週特にスキを集めた#勉強の記事」 「#学問への愛を語ろう 応募作品の中で、先週特にスキを集めた記事」 「#化学がすき 応募作品の中で、先週特にスキを集めた記事」 にトリプル選定されました!! マニアックなテーマだと思っていたので皆様に読んで頂けるだけでも嬉しいのに、スキまでこんなに頂いてしまい感無量です…!記念すべき10本目の投稿にもなり、今後の表現活動の励みになります。 本シリーズは「ある一

その世界、下から見るか?横から見るか?

もし「花火の正面」がどこか、どんな形をしているか分からないまま、自分が見た角度から花火を描いてみると、それはどんな形をしているだろうか? ・・・ 消費者理論の連載が、第7回をもってひと段落した。理論の一つの集大成とも言えるSlutsky方程式まで辿り着く当初の目標が果たせたため、ここで一呼吸置き、「私が学んだものは何か?」色々な視点から眺めることにしたい。 価格理論を学び始めたのは今年の年初あたりだと記憶しているが、既に今までに触れたどれでもない独特さを感じている。かつ

「X+note=L」始めてみた

X(Twitter)との連携を始めてみた(アカウント:@weekendeconomy)。 連携するからには、noteとXのメディア特性の違いを踏まえつつ、フォロワーの皆様に両メディアをフォロー頂いてこそ最大限の価値を提供できるようにしたい。そのためには、「X+note=L」という等式の成立が鍵だと気付き、まとめた次第である。 noteとX(Twitter)の特性の違い既に各所で議論されている通り、noteとXはメディアとしての拡散性、情報の保存性、検索性、そして文字数のあら

【2週連続!】「先週特にスキを集めた記事」に選ばれました【見えざる手】

今週も、9/12付の投稿『経済学と化学をつなぐ「見えざる手」(前編)』が、なんと【2週連続】で 「#化学がすき 応募作品の中で、先週特にスキを集めた記事」 に選定頂きました! また、先週の祝・初選定を同じくご報告させて頂いたこちらの投稿も、 「先週特にスキを集めた#勉強の記事」 「#学問への愛を語ろう 応募作品の中で、先週特にスキを集めた記事」 にダブル選定頂きました!! サイエンスコラムの本投稿が私のnoteを知って頂くきっかけとなり、感無量です。今後の表現活動の大