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鉢のなかの命
令和5年 7月26日
我が家にハエトリグサがやってきた。帰り道になんとなく花屋を眺めていたら、ひっそりと小鉢に佇んでいるのが可愛くて、連れて帰ってきてしまった。衝動買いというやつだ。
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「元気なのはどの子ですか?」と尋ねたら、
綺麗に育ってるのはこの鉢ですよ、とこの子を勧められた。
さて、この子の命を預かるからには用意が肝心だ。店員さんにアレコレと尋ねて、どんな環境を用意するのが最良か教えてもらったのだが、これがなかなかハードルの高いものだった。
湿地帯で育つハエトリグサは、乾燥に弱く湿度の低さによっては枯れる恐れがある一方で、水をあげすぎても根腐れしてしまうらしい。あれだけ強そうな見た目ながら繊細だ。真心こめてお世話しなくてはならない。ほかにもカーテン越しの日光が最適であることや、大きい鉢へ移すタイミングや株分けに剪定などいろんな話を聞かせてもらった。
熱心に質問をされるのは面倒だろうに、こうして対応してもらえるのはとても助かる。植物は好きだけれど詳しいわけではないから、今後困ったことがあったらまた相談しに行くようにしよう。
俺のハエトリグサは、これからどんなふうに生長してくれるだろうか。殺人的な暑さはまだ続くが、可能な限りこの子の快適な環境においてあげたい。努力を惜しまず、永く元気にいられるよう尽くしたいと思う。
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