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DHL/FedEx配送で薄利多売は厳しいです。【対処法公開】


どうも、よけち@国際物販屋です。
eBay,Shopee,メルカリ,ヤフオクなど国内外のプラットフォームを駆使して物販をやっています。

今回は、「クーリエ配送を利用せざるをえない環境下で薄利多売をすると、利益を残しにくくなる理由」というテーマで記事を書いていきます。

「いや、利益がなくなる理由じゃなくて、利益を出す方法を教えろよ」
と思った方もご安心を。

利益を出す方法についてもしっかりと解説していきます。

是非最後まで読んでいってください。


なぜ薄利多売だと利益が出ないのか

なぜ薄利多売だと利益が出ないののか。薄利でも多売できるのであれば、暴利少売と同じになるのではないか。

この記事を読んでいる人の中には、このような疑問を浮かべている方が少なくないはずです。

ですが、「薄利多売」であるからこそ利益を出しにくい理由があるんですよね。

それは主に三つに分けられます。

売れにくい(商品価格:送料)
多売で受け取り拒否の数が増える
返送料が高いので、返金で泣き寝入り

以下でそれぞれについて解説していきます。


売れにくい(商品価格:送料)

皆さん、商品を買う側になって想像してみて欲しいのですが、2500円の商品の送料が2000円だったらどう思いますか?
さらに言うならば、コロナ前まではその商品の送料は500~1000円だったわけです。

買う気失せますよね?

実際、eBayで薄利多売をされていて、コロナ前までは年間1万点(月間だったかも)販売していたTsuyoshi Sugimuraさん(@TsuyoshiSugi17)によると、コロナ後は年間販売点数が5000点まで下がる見通しだそうです(それもかなりスゴイですがw)

ところが、15000円の商品の送料が2000円だったらどうでしょうか?
まあ仕方ないか、と思いませんか?

実際多くのバイヤーがこのような感覚であり、商品と送料の比率が各々の購買意欲に影響を与えていることは間違いないでしょう。

あと、後述する関税が原因で売れにくくなっている場合があります。関税については次の項目で解説します。


多売で受け取り拒否の数が増える

クーリエ配送で起こる最も致命的な悪影響は「関税支払い拒否→受け取り拒否」が増えることだと思います。

日本郵便で配送していた時代は、そもそもバイヤーに関税が請求されることが多くありませんでした。聞くところによると、郵便と民間配送業者で通関処理に関する法律が異なるため、バイヤーに関税が請求されることが少なかったようです。

さらに、仮にバイヤーに関税が請求されて受け取り拒否されても、国際郵便で送った場合はそのまま無料で返送されていたようです。

ところが、クーリエだとこれが真逆です。

クーリエで配送した場合は、必ず通関処理が行われ、各国の法律が定める基準に沿った税額がバイヤーに課されます。

その結果、商品を受け取り拒否するバイヤーがめっちゃ増えます。
それもそのはず、郵便が動いていた時代は同じ値段の商品を購入しても請求されなかったものが請求されたわけですから当然でしょう。

郵便のように受け取り拒否された後無料で返送してくれればまだダメージは少ないのですが、クーリエ特有の致命的な問題が他にあります。

それが、受取拒否時の返送料・関税です。

まず受取拒否時の返送料ですが、これがめっちゃ高いです。クーリエとの特約で仮に1キロの商品を2000円で送れていたとしても、返送料は10000円くらい取られます。

流石に返送料10000円は払えないので、多くのセラーは廃棄、あるいはバイヤーに関税分返金を目指すわけですが、この「廃棄」のルールは国によって異なります。

無料で廃棄できる国もあるようですが、そもそも廃棄できない国や、廃棄できたとしても関税をセラーに要求する国など様々です。

こうして、せっかく薄利多売で積み上げた泣けなしの利益が一瞬にして蒸発していくわけです。


返送料が高いので、返金で泣き寝入り

低単価商品であれ高単価商品であれ、eBay輸出をする時にトラブル→返送・返金はつきものです。

その理由は
「商品が動かない」
「買ってみたけど合わなかった」
など様々ですが、だいたいバイヤー様はセラーのせいにして、自分の利益を守ろうと行動します。

で、返品の場合はだいたい「商品価格+送料+返送料」を支払うことになるのですが、バイヤーが提示してくる返送料は現環境では高いですし(だいたい1万円超え)、仮に返送料を安く抑えて商品を取り戻せたとしても、「送料+返送料(+場合によっては、返送時の関税)」の損失が発生することになります。

この「送料+返送料」の額は、現環境のアメリカ宛で、うまくやったとして5000~6000円くらいになります。

薄利だと仕入れ値が2000円くらいの商品が多くなる場合があると思いますが(以下、「仕入れ値2000円、売値4000+送料2000円、実送料2000円、重量500g」の商品を想定して話を進めます。)、仕入れ値2000円の商品を取り戻すのに5000~6000円を支払うのは流石にアホらしいですよね。

その商品を取り戻して再販したとしても、利益が1000円くらいなので結局損失額が4000~5000円くらいになります。

なので、現実的な対応としては、Partial Refund(一部返金)の交渉をすることになります。(返送料を安く抑える方法や、そもそも返品依頼を押さえ込むために交渉する必要があるのですが、記事が長くなりすぎるので別の機会に紹介しますね。)
一部返金で、「商品価格のみ返金」くらいで交渉がまとまれば御の字ですが、それでも「商品の仕入れ値」がまるまる損失になるわけですから、なかなか痛いですね。


ここで国際郵便を使えるケースを考えてみましょう。
国際郵便の場合、500gだと送料・返送料がともに1000円くらいに落ち着くので、帰ってきた商品を再販して1000円利益を得たとして、損失額が1000円に抑えられます。同じ返品でも損失額が全然違いますね。

これが、一撃で1万円利益を取れる商品(商品の仕入れ値・販売値以外の条件は同じだとする)を扱った場合は、(まあこの場合はまた別のリスクが起こったりするのですが、)上記の商品で同じ利益(1万円)を取る場合と比較して、損失額を大幅に抑えられるんですよね。

皆さんも、自分が取り扱いたい価格帯の商品で是非シミュレーションしてみてください。後である程度のシミュレーション結果については紹介させていただきます。


まとめ

売れにくい(商品価格:送料)
多売で受け取り拒否の数が増える
返送料が高いので、返金で泣き寝入り

以上三つが、クーリエ配送の環境で薄利多売を勧めない理由になります。

特に、薄利で「多売」の場合だと、受取拒否の問題が申告ですね。この部分で多くのeBayerが四苦八苦しているわけですが、こればかりは、高利益商品にシフトして販売点数を極力抑えることでダメージを減らせますが、完全に無にすることは不可能です。早く日本郵便が完全復活するのを心待ちにしておきましょうw

また、三つ目の「返送リスク」については、ご自身で力を最大限発揮できる価格帯の商品についてシミュレーションする必要があるでしょう。

次の章では何個か具体的なシミュレーション例を紹介していきます。


利益シミュレーション


前提


以下、「月々手元資金を10万円増やす」シミュレーションを何個か提示させていただきますが、私のシミュレーションは全て「返送依頼をかけず、返金を求める場合」に限られています。

クーリエ配送環境下で低価格帯の商品(売値が10000円以下くらい)なら返金してしまった方が傷が浅いとは思っているので、低価格帯商品を扱っている方にとってはかなり参考になるのではないかと思います。

また、トラブル率10%という数字が出ていますが、「トラブル」というのは返金沙汰のことで、私の体感でだいたい10%くらいになっています。

ただ、価格帯やその他条件によっては返送してもらった方が利益に繋がる場合もありますので、以下のシミュレーションを参考に是非ご自身の状況にしたがって自分自身のシミュレーションを作ってみてくださいね。


(平均)1100円仕入れで4000円で売れる場合


売り上げ=6100円ほど
送料  =平均2000円
手数料 =約1000円(以下、手数料は15%として計算しています)
利益  =6100-2000-1100-1000
    =2000円


☆トラブルを考慮しない場合、50個売って粗利10万

・トラブル率が10%の場合
①10個分返金(送料を返金しない場合)
→4000*10=40000
⇨残った利益は6万円

手元に10万残すには、85個販売する必要あり

②10個分返金(送料を返金する場合)
→6100*10=61000
⇨残った利益は39000円

手元に10万残すには、125個販売する必要あり

**********
この数字を出せれば、薄利多売の中ではかなり理想的でしょう。ただ、私の感覚ではこの利益率で月間85個〜125個の仕入れを行うことが現実的ではないように感じます。

しかし、これくらいの数字を目指していかないと商売にならないので、目指すべき数字ではあるでしょう。


(平均)2100円仕入れ4000円で売れる場合


売り上げ=6100円ほど
送料  =平均2000円(として計算)
手数料 =約1000円(15%として計算)
利益  =6100-2000-2100-1000
    =1000円


☆トラブルを考慮しない場合、100個売って粗利10万

・トラブル率が10%の場合
①10個分返金(送料を返金しない場合)
→4000*10=40000
⇨残った利益は6万円

手元に10万残すには、170個販売する必要あり

②10個分返金(送料を返金する場合)
→6100*10=61000
⇨残った利益は39000円

手元に10万残すには、250個販売する必要あり

**********
よく回転している商品のせどり仕入れ・単品販売だと、これくらいの数字が現実的で理想的な数字になってきます。

ただ、初心者から始めて月間170~250個販売できるようになるには、リミット枠の問題も考慮すると、最低1年はかかるでしょうね。

1年かけて、うまく行ってようやく月利10万円に到達する。それがeBay薄利多売の世界です。

(平均)1500円仕入れで2500円で売れる


売り上げ=4500円
送料  =2000円
手数料 =700円
利益  =4500-2000-1500-700
    =300円

☆トラブルを考慮しない場合、330個売って粗利10万

・トラブル率が10%の場合『バイヤーからの返送なし』
①10個分返金(送料を返金しない場合)
→2500*10=25000
⇨残った利益は5000円

手元に10万残すには、6600個販売する必要あり

②10個分返金(送料を返金する場合)
→4500*10=45000
⇨残った利益は-15000円

**********
上記のように、平均でこの程度の利益しか取れないのであれば、絶対に仕入れ・販売について再考すべきです。初心者から始めて月間6600個なんてあり得ないです。

(平均)5000円仕入れで15000円で売れる場合
売り上げ=17000円ほど
送料  =平均2000円(として計算)
手数料 =約2300円(15%として計算)
利益  =17000-5000-2000-2300
    =7700円


☆トラブルを考慮しない場合、13個売って利益10万

・トラブル率が10%の場合『バイヤーからの返送なし』
①10個分返金(送料を返金しない場合)
→15000*1.3=19500
⇨残った利益は8万円

手元に10万残すには、16個販売する必要あり

②10個分返金(送料を返金する場合)
→17000*1.3=22100
⇨残った利益は78000円

手元に10万残すには、16個販売する必要あり


***************
この数値になってくると、初心者でもかなり現実的な数値になってきます。
月16点の発送なら、副業でもヨユーでクリアできそうですね。

ただ、この数値を出せる仕入れが難しいという問題があります。
私は未だに輸出ではこの数値を出したことがないのですが、輸入ではこれくらいの利益率で普通に取れているので、輸出でも探せばあるはずです。


(平均)5000円仕入れで10000円で売れる場合


売り上げ=12000円ほど
送料  =平均2000円(として計算)
手数料 =約1800円(15%として計算)
利益  =12000-5000-2000-1800
    =3200円


☆トラブルを考慮しない場合、31個売って利益10万

・トラブル率が10%の場合
①10個分返金(送料を返金しない場合)
→10000*3.1=31000
⇨残った利益は69000円

手元に10万残すには、42個販売する必要あり

②10個分返金(送料を返金する場合)
→12000*3.1=37200
⇨残った利益は63000円

手元に10万残すには、50個販売する必要あり


**********
これくらいならよりいけそうですね。
月間50点も、副業でもかなり現実的な数値です。


(平均)10000円仕入れで15000円で売れる場合


売り上げ=17000円ほど
送料  =平均2000円(として計算)
手数料 =約2400円(15%として計算)
利益  =17000-10000-2000-2400
    =2600円


☆トラブルを考慮しない場合、39個売って利益10万

・トラブル率が10%の場合『バイヤーからの返送なし』
①10個分返金(送料を返金しない場合)
→15000*3.9=59000
⇨残った利益は41000円

手元に10万残すには、100個販売する必要あり

②10個分返金(送料を返金する場合)
→17000*3.9=67000
⇨残った利益は33000円

手元に10万残すには、140個販売する必要あり

**********
月間販売点数が100〜140点になってくると、副業ではなかなか厳しいかもしれませんね。
なので、発送代行業者と契約するなど、工夫が必要になってくるでしょう。


薄利多売ならの暴利少売のほうが絶対いいです

上記のシミュレーションを見ていただいた方はもうおわかりだろうと思いますが、薄利多売よりも絶対に暴利少売の方がいいです。月10万しか上乗せできないのに、月100〜200件も発送したいですか?

そもそも、月100〜200件の発送をクリアできたとしても、月100〜200件発送できるほどの仕入れが、せどりの場合めっっっっちゃ難しいです。(卸取引ができれば別ですが)

なので、稼ぐことが目的ならば絶対に取扱商品の価格を上げて、高利益を取っていくべきです。

薄利多売にもメリットはある

以上で私はひたすらに「暴利少売」のメリットを喧伝したわけですが、薄利多売にもメリットはあります。

それは「薄利多売だとアカウント評価が溜まりやすい」点にあります。
販売点数が少ないと、利益は出せてもいつまでたっても評価が溜まっていきません。

アカウント評価が溜まりやすい状況だと、より早くTop rated sellerになれるようですし、サスペンドなどのアカウントリスクも減らせます。

なので理想は「薄利多売でアカウント評価を上げつつ、高利益高価格商品で稼ぐ」ことですが、薄利多売はかなり大変なので、結局は皆さんの時間と資金力次第でしょうね。


まとめ

今回のnote、どうでした?
数字の部分で結構わかりづらい箇所が多かったのではないかと思います。

何か聞きたいことがあれば丁寧に返信させていただきますので、Twitterをフォローしていただいて、ガンガン質問ください(^^)

他にもnoteを書いているので、有料のものでも「無料で読ませろ!」と言ってくだされば無料でお渡ししますw

遠慮なくDMください〜〜〜〜〜

それではノシ

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