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先生とお母さんは似ている

今よりちょっと自分を好きになる暮らし方、心と空間を整えるライフオーガナイザー®武田 和美です。

緊急事態宣言が解除され、学校も分散ではありますが再開されて少しずつ日常が戻ってきました。

我が家は小学生男子が2人。5月の休校中はクラシスという小学生対象のオンラインスクールに参加していました。


毎朝8時〜の朝の会に間に合うように、長引く休校で起床も朝ごはんも普段より少し遅めになっていたので、これでリズムも通常に取り戻すことができて、学校再開もスムーズでした。

休校中は何度か保護者が学校に課題やお知らせを取りに行くことがありました。その際に渡された大量な課題にビックリ。内容も新学年のまだ学習していないものばかり。

「教科書をよく読んでから課題をやりましょう。分からないことはきちんと調べて分かるようにしていきましょう。どうしても分からないものは学校が再開してから指導します。頑張りましょう!」
こんなお手紙と一緒にドッサリと大量のプリントを受け取り、なんだか切なくなってしまいました。この課題はなぜ?何のために?やるのか。先生も不本意ながら出していること、やるやらないは自分で決めていいけれど、やらないならその責任も自分で引き受けることなどを息子には話しました。

休校中、私は毎日のようにzoomやFacebook LIVEやYouTubeで教育に携わる方やコーチングに関わる方のお話を聞く機会がありました。

その中で、13年間の教員生活で学級崩壊を何度も立て直してきた塩塚希美さんと、コーチングを通して自分自身の成長とともに子ども達が変化していくのを目の当たりにし、自分の人生の目的に向かって精一杯生きる背中を見せることこそが子ども達への効果的、効率的な教育であると確信し、女性の自己実現支援を目的とした複数事業を展開している大隅聡子さんのコラボライブ配信を拝見しました。

塩塚希美さんは、どうすれば子どもたちが安心できる空間をつくることができるのか?楽しく参加できる授業をつくることができるのか?探求実践し続けた結果、「子どもたちがやる気いっぱい幸せいっぱいのクラス」をつくる法則を導き出したそう。

クラス運営の手腕が優れていることが話題になり現在は学校の先生方を集めて「しあわせ先生コミュニケーション塾」を主宰されているそうです。

そんな希美さんのお話で心に残ったこと。


学校教育は産業革命のときに西洋から日本へ輸入したシステムで、大量に必要となった従順な労働者達を安価に育成するため、一斉指導を成り立たせるために取り入れられたそうです。

上から言われたことを忠実に守る軍隊指導なので権威と罰を持って力でコントロールすることで成り立っていたもの。それが現在は一斉指導のシステムだけがそのまま採用されていて、先生の威厳はなくなり、もちろん良いことだけれど罰を与えることもしない中、怖さや厳しさなくして、皆同じようにやりなさいと言うことを聞かせるということにもうムリがあるのだと。


今、これから求められている人材と、現在の学校教育で育てている人材のギャップに先生も保護者も子供も薄々気付いてはいるのに皆が仕方なしにシステムに従っているという事実。

そして先生達は上から降りてきたことをこなすだけでもいっぱいいっぱいで、あまりの忙しさに体調を崩す先生も多いのだとか。志高くマジメな先生ほど子供達を想い、このギャップに苦しみ、心を病んで離職していくのだといいます。

先生になる勉強はしてきたとはいえ、新卒で突然30数名のクラスに入り、まわりからはできて当たり前、子供に何か問題があると担任の自分のせい、教室には大人ひとりでどんなに頑張っても褒められたり評価してくれる大人はいない。先生としてしっかりしなきゃ!

これって、お母さんとすごく似ていると思いませんか?

子供がお腹に宿り、お母さんとしての覚悟はできたしオムツの替え方も学んだ。でも生まれてみたら、抱っこに授乳に大忙し。自分がご飯を食べたり寝る暇もない。まわりからはお母さんなんだからできて当たり前、子供が何かしたら後始末したり謝罪したり、毎日どんなに頑張っても良くやったねと褒められるわけでもない、お母さんとしてしっかりしなきゃ!


本当にそうだな、と思いました。先生もお母さんも同じようにもがいているのだと。

だから先生も子供を一番良く理解しているお母さんに頼りたいときもあるし、お母さんも第三者の先生にもっと頼ったり相談して欲しいとおっしゃっていました。

そして大隅聡子さんは、子供たちの心理的安心安全の場を作る上で、親が先生や学校の悪口を言うことは絶対にしてはいけないとお話していました。子どもの前で親の悪口を言う先生はいないのに、逆に子どもの前で先生や学校の悪口を言う親は多く、子どもたちはそのまま学校でそれを言っているそうです。

子どもが、まわりにいる人や環境を信じられないのはとてもツラいことなので「あなたの周りは信じられるんだよ」ということを伝えるためにも子どもの前では愚痴はナシにしたいですね。

これからは“競争”から“共創”の時代へと移り変わっています。共創とはもともとビジネス用語のようですが、人間関係でも同じだなと感じます。

双方向の関係=課題を解決したい当事者としての視点を持ち、対等な立場で議論を進める。

オープンな関係=同じテーマを共有して、知恵を出し合い、議論する上でそこに参加する誰もが、それぞれの役割を果たし、自律的にリーダーシップを発揮する。

連携の関係=自分だけでは満たすことのできない不足を他と連携、協力して格差や上下関係に関わらな関わりで解決していく。

家庭と学校、お母さんと先生が共創していくこと。そして家庭と学校の役割を区別することが大切なのだと改めて感じました。

今の学校教育の成り立ちを知った上で、でもそのシステム自体は自分の影響の輪の外にある。ならば、いやおうなしに降ってくる課題や自分の中でちょっと引っかかることを、自分が変換機になって、なぜ?何のために?と子どもと一緒に考えてみるようにしようと思います。

今の学校教育に疑問を持った先生達がいる学校の映画が3月公開予定でした↓↓こんな学校がもっともっと増えていったら先生も子どもも幸せですね。

https://www.youtube.com/watch?v=bay0HYlmbpk

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