にじさんじクイズ(2023.03.12) 解説
はじめに
こんにちは。OrbitAです。
2023年3月12日に「みんなで早押しクイズ」上で本放送を行った自作にじさんじクイズの問題と解答・解説になります。解答の横に、本放送・再放送合わせての正解率も掲載しております。
参加された方は復習にぜひ。参加されていない方は解いてみていただければと思います。
解説
第1問
最近公開された月ノ美兎の納凸動画から着想を得て出題しました。問題文中ではこの動画の存在には直接触れていませんが、問題自体は全てこの動画に関する内容を基に組み立てています。
前フリでは「納凸」という聞きなじみのない造語そのもの、および動画の全体的なテーマに着目し、察しのいい人なら「あっ、この動画のことか!」と気付けるような形にしました。後フリで「嫌い」の方に列挙した4人のライバーは、この動画で納凸の被害に遭った人たちです。
ちなみに余談ですが、私は納豆は大好きです。混ぜすぎて泡立ってしまうのは好きではないので400回混ぜるところまでは流石にいかないのですが、タレを入れる前と後でそれぞれ50~100回ずつぐらい混ぜています。特にタレを入れる前に混ぜるのが重要です。先入れと後入れで味が全然変わってくるので絶対に後に入れた方がいいです(個人の感想です)。
私のクイズでは、毎回1問目は軽いジャブとして比較的易しめの問題を配置しています。これは私のにじさんじクイズにおける設計思想の1つで、「最初は多くの人が答えられるようにして、満足感を高めてもらいたい」という考えによるものです。今回のこの問題は直接的な描写がない分やや答えづらくはありますが、やはり正解率は高かったです。設計思想についての細かい話は今後noteにまとめてみたいと思います。
第2問
直近の時事ネタからの出題。何の気なしにYouTubeで「太鼓の達人」と検索したところたまたまプレイ動画を見つけて知りました。これで太鼓の達人に収録のにじさんじ関連曲は同じく電音部の『Shining Lights(feat. PSYQUI)』に次ぐ2曲目だそうです。
1フリ目は純粋に時事的な知識を問う問題にしました。本人たちによるTwitterでの言及がなかったため、あまり周知はされていなかったかもしれません。電音部公式Twitterでは告知があったため、アンテナを広く張り巡らせている人ならば知っていたかも、という感じではありましたが残念ながら前フリでの正解者は出ず。
2フリ目では、にじさんじと太鼓の達人の関係性に焦点を当てました。これだけで答えを導けるような核心をついた情報は無いかもしれませんが、1フリ目から答えは音楽ゲームになるだろう、かつ2つの公式番組でプレイされたことがあるもの…と考えれば推測できたかもしれません。
落としの文は公式サイトの一文を引用し、最後まで聞けばこどもから大人までほとんどの人が答えられる問題にしました。ここも最序盤ということで難易度は抑え目です。
第3問
鷹宮リオンがお休みの日にTwitterに投稿しているWADA氏制作の2コマ漫画シリーズ。たまに色々なライバーが出てくるのが楽しみだったり。私はロリリリが出てくる回が好きです。解像度が高すぎる
こちらも表現をやや遠回しにした問題。「鷹宮リオン」の名前を出してしまうと答えをほぼ言っているようなものなので、みんはやで出題する以上は名前を出さずに必要な情報を描写する必要がありました。
前フリはこちらの投稿から。WADA氏による「鷹宮屋さん」のイラストの始まりです。今ではしっかりと店舗を構えたイメージが強いですが、最初はリヤカーから始まっていました。
後フリでは、「生放送・雑談・うた」の部分を看板に書かれている文字からそのまま引用しました。「うた」がひらがなで書かれているところが特徴的なので、見覚えのある人はここで気づけたかもしれません。
最後の部分では「話題に上がるのは休みの日」として、「休みの日に投稿される」という重要な情報を暗に示しました。直接的な表現をするよりも、このようにちょっとひねりを加えた表現にすることで、文が少しオシャレになるような気がしますね。
第4問
最近見た配信から出題。1回の配信で2枚の畳が見れるというお徳用セット(違う)。雪山人狼での畳という状況が奇しくも畳の始祖たる天開司と同じだったので、この2つを並べてみました。
ただ、この問題自体は配信を見てすぐに作ったのですが、出題までかなり時間が空いてしまったこともあり、時事として出題する価値がやや薄れてしまっていたように思います。前フリの段階では、おそらくほとんどの人が「天開司」と「『Project Winter』」、ないし「やらかした」というワードを見て察する瞬発力勝負になっていたと思います。時事は新鮮なうちに出した方が良いというのは反省点です。
第5問
こちらも本質情報があまりなく、推測に頼る部分が大きい問題です。
前フリの「ジョー・力一の解釈」というのは、『エルフのえるさんのお名前で『寿限無』やってみた』からの引用です。S・M・Lの「L」にかけたネタは色々とありますね。「ポテトのサイズは~?」「えるえる~」
後フリでは前フリを回収し、「大きな子に育った」という事実を踏まえた文にしました。3Dコラボで他のライバーと並んで立っているところを見て、えるさんの身長の高さに驚くのはきっと誰もが通る道だと思います。シスター・クレア(150cm)と並んだ時なんかは特に顕著ですね。JP勢の女性陣の中では4番目に高いそうです。具体的な身長を知らなくても、えるさんの身長が高いということさえ知っていれば、前フリの名付けの由来という要素と合わせて答えを推測することが可能でした。
ただし、今回に関してはこれらに依らずして解答することが可能だったかもしれません。
みんはやの仕様上、他のプレイヤーががボタンを押したタイミングや正解したタイミングが分かってしまうため、押してすぐ正解すると「答えの文字数が短い」というヒントを与え、分からなかった人や後で答える人へのアシストになってしまいます。解答となるワード群が決まっている場合(今回は「ライバー名」)は答えが絞り込みやすく、特に影響が大きいです。ただし今回は「フミ」「ドーラ」など文字数が短い想定誤答(身長が高い女性ライバー)があったためこれだけではまだ絞り切れませんでしたが、ヒントにはなったでしょう。私自身もたまにこの仕様は利用することがありますが、分かった人からするとライバルにヒントを与えてしまうのであまり良くは思わないかもしれませんね。
第6問
こちらは純粋にライバーの活動内容に関する知識を問う比較的ストレートな問題。頭を使う「やわらかめの問題」と知識勝負の「硬めの問題」を織り交ぜて出題するというのが私の基本的な問題構成スタイルです。
「KRライバーの衣装をコーディネートする配信」はこれとかこれとか。魔王様の本気の画力が光る配信です。ここで「KRライバー」というワードが露骨なヒントみたいになっていますが、これは前フリで押して「轟京子」(『ROKI'S COORDINATE』シリーズでライバーの衣装をコーディネートしている)と誤答されるリスクを無くすために入れました。
後半の「全にじさんじライバーをデフォルメして1枚の絵に描く配信」はこちら。結構話題になっていたので知っている人も多いと思います。デフォルメでも各ライバーの特徴をしっかり捉えて描けているあたりに地の画力の高さが窺えます。このデフォルメの画風は配信サムネイルなどでよく見られるため、魔王様の絵のイメージといえばこれ!という人は多いでしょう。
一人のライバーに対して持つイメージがたった一つだけで固定されてしまうのはもったいないことです。ぜひ色々な面を知っていきましょう。ナリさんの絵についてデフォルメ絵のイメージしか持っていなかった人は、本気の絵の実力も見てみてください。
第7問
直近の時事からの出題。切り抜きで見かけた話題から作問しました。
前フリで押して正解している人が多かった印象です。ちゃんと時事をおさえていて素晴らしいですね。通常衣装ではないですが、秋服衣装のワンピースが緑色だったりするので、イメージに合った色だと思います。
後半はクリティカルな説明はないものの、メロンソーダというワードから連想できるようにしました。新ビジュアル以外でも、メンバーシップのスタンプや秋服衣装の髪飾り等にもメロンソーダがあしらわれていますね。これを知らなくても、「トレイに載ったメロンソーダ→喫茶店・給仕→戌亥とこ」と連想することも可能だと思います。また、前フリの「ペンライトが~」という記述と、最近イメージカラーが変わったという記述から、「直近にライブで歌を歌う機会がある→Nornis(2023.03.15 1st LIVE『Transparent Blue』)」の連想をすることも可能だったかもしれません。
第8問
ひらめき系の問題ですが、今回は若干知識寄り。身長やタグといった基本データを把握している人に有利な問題でした。モイラの周りには「もい」が溢れているのだわ。
こういった複数の項目を順に列挙していく問題では、項目の表示間隔の調整が難しいところ。今回はスペース5個分(=0.5秒)のインターバルとしましたが、大多数の人が最後の一番わかりやすい項目が表示されてから解答していたあたり、短すぎたかなと反省してます(その分、早い段階でひらめけた人はお見事でした)。多分2秒ぐらいが丁度よかったのかな…?ただし、長すぎても早めに答えた人の待ち時間が長くなってしまうので、ここのトレードオフの塩梅は今後も調整していきます。
第9問
私の好きな歌ってみたからの出題。「何をいまさら1年前の時事を…」と思った方もいるかもしれませんがそこはご愛嬌ということで。虹色だって元はと言えば三原色があって初めて作り出されるわけです。そう考えれば、にじさんじという虹色の世界の礎を築いたJK組、ないし元1期生こそがにじさんじにとっての三原色(八原色)と言えるでしょう。
ところでこの問題なのですが、本放送で出題した当時この問題文にあまり納得がいっていませんでした。というのも、せっかく「「にじさんじ」という虹色の世界に~」という何かいい感じの文を作ったのに、前フリだけで押して知識だけで答えることができてしまうという点にもったいなさを感じていました。折角ならただの知識ゲーではなく何かひとひねりしたいという気持ちがあるので、ここを何とかしようと思いつつも、あまり良い形が思い浮かばないまま出題しました。
意外にあっさり改題案を思いついたのは出題後でした。といっても「フリの前後を入れ替える」という単純なものですが。ということでこんな感じに改題してみました。多分こっちのほうがいいと思います。少しの工夫でも問題の印象が大分変わってきますね。
こんな感じで、出題後も問題の校正をしたりしています。細かい修正であれば再放送までに直していますが、今回のように問題の構造が大きく変わる場合には解説の時に修正後の問題文を載せるようにします。
第10問
毎回だいたい1問ぐらいは出題しているパラレル問題です。早押しクイズにおいて先読み力は必須。「ですが」の前で答えられたら最高ですね。
今回は「かわいい」「かっこいい」→「Cute」「Cool」という日英のパラレルでした。海外ライバー+卒業済みということもあり、そもそも知らなかった・答えがわからなかったという人も多いかもしれません。個人的には「にじさんじ甲子園2021」からの繋がりで小野町監督と絡んでいる様子が印象的でした(だいたい藤本ヒロシ氏の切り抜きのせい)。
パラレル問題は、綺麗に対比できる題材が見つかれば非常に作りやすい形式だと思います。2人のライバーや2つの事柄を「対比する」という視点を普段から持って、幅広いコンテンツに触れてみるのも面白いと思います。
第11問
ライバーの基本データから、誕生日に関する出題。ベルモンド・バンデラスの誕生日は11月03日です。にじさんじクイズ上級者ともなると、ライバーの基本データは全員分覚えているものです。なので、ストレートな出題では面白みがないと思い、少しひねりを加えた出題をしています。しかし流石は上級者、これでも瞬殺でした。
私は以前ライバーの誕生日をMO(=まとめて覚える)した時に「いいおっさん」の語呂合わせで覚え、後からそれが公式の由来であることを知りました。誕生日が近いおっさんライバーである舞元啓介(11月09日)と混同しないように気を付けましょう。ちなみにこっちは「いい奥さん」で覚えました。果たしていい奥さんに恵まれる日は来るのか…?
後フリは、「おっさん」というワードに対して抱いた疑問の表れです。見た目は確かに紛うことなきおじさんですが、「おっさん」でも「おじいさん」でも収まりきらないぐらいに年齢が高すぎるというツッコミポイントを成文化してみました。ただ、夢の中の存在にとって46億~138億歳というは人間換算では「おっさん」に相当するぐらいの年齢なのかも…?
第12問
直近で見た切り抜き動画からの出題。元ネタとなった配信は4年前、事案は。3年半前。そこそこ歴史のあるネタが今でも受け継がれているのは良いことですね。
この問題もやはり推測力があれば前フリでの解答が十分可能です。「退室までの一連の流れ」から「退室に関係する何かしらのお約束みたいなもの」だろう、なおかつ「新人ライバーにも受け継がれている」ということはある程度昔のネタだろう、という断片的な要素を組み合わせれば推測できたと思います。実際に前フリで押して正解している方もいました。(「退室」より「退出」の方がよかった気がしてきました by 執筆中のOrbitA)
第13問
ここ数か月あたりの話題から出題。初心者でありながらめちゃくちゃ良質なASMR配信をしているということで、個人的に今一番注目すべきASMR系ライバーだと思っています。全人類森中花咲のASMRを聴こう!
前フリはこちらの配信のコメント欄にあった固定コメントから。これまで長らくやってこなかったコンテンツに今になって手を出した、その経緯やここに至るまでの気持ちの変化というのは気になるもの。自分を救ってくれたASMRでリスナーを救う立場になりたいと、ある種の恩返しのような気持ちで始めたという、とても殊勝な心意気がそこにはありました。
2フリ目、「鈴木勝から~」の部分はこちらのツイートから。初ASMRに向けて、その道の先達にしっかり教えを乞うてから臨んでいるあたりに、本気が見て取れます。
最後の落としで「新たな才能の花を咲かせた」という表現を取り入れたのは、「花を咲かせる」の部分に「花咲」を忍び込ませるというちょっとした工夫です。ちょっとしたヒントの役割を持たせるともに、問題の内容と文脈を絡めた綺麗な感じの締めにしてみました。もしこれに気づいてくれた人がいたら嬉しいですね。
全体的に答えを確信させるに足る情報は少なく、答えづらい問題ではありましたが、題材・文構成等含め、個人的には今回の問題群の中で一番のお気に入り問題です。
第14問
毎回恒例、オリ曲の文章題(別名「布教枠」)です。今回は、直近でリリースされ、聴いた時に一耳ぼれしてしまったこの曲を取り上げました。第7問と若干Nornis被りしているのはご愛嬌。
この『名前のない感情』ですが、現時点でYouTube上で公式のMV等は公開されておらず、Spotify等の有料サービスでしか聴くことができません。このような曲を題材とした出題をする場合、聴いていない・聴けない人でも解答が十分可能になるように出題を配慮することが望ましいと考えています。(そうしないと「課金したもの勝ち」になってしまうため)
ということで、Twitterで公開されており、誰でも見ることができるジャケットイラストを題材として出題をしました。このジャケットは曲の歌詞とリンクするところがあり、普段私がオリ曲の出題においてよくやる「歌詞の解釈」と非常に相性が良い題材でした。前半ではこのジャケットの風景を描写し、自分なりの歌詞の解釈に繋げる形で前フリとしました。
後半ではクイズとして答えを確定できるような情報を入れるわけですが、ここでも曲の良さを伝えるべくメロディーについて触れています。布教枠なので、問題の中で最大限に魅力を伝え、まだ聴いていない人に聴いて欲しいと思わせたいという気持ちで問題を作っています。「布教」というのは私がにじさんじクイズを作り続ける目的の一つでもあります。自分の好きなコンテンツは広めていきたいですからね。今後もクイズを通じてにじさんじを布教していきます。
第15問
日付問題でした。語部さんが消えてからもう4年も経つんですね。(私はその当時にじさんじを知らなかったのですが)
以前このツイートの日付を確認した際、私の誕生日(3月12日、本放送当日でした)と同日であることに気づきシンパシーを感じたので、この日になったら出そうと前から思っていました。今回満を持しての出題と相成りました。
ところで、「菌糸」はおそらくにじさんじクイズ界で散々出題されていると思います。なので、個性を出すにはどういった切り口で出題すればよいか、色々と苦心しました。結論として、今回はある種の4周年記念みたいな形での出題なので、節目としてその歴史を振り返るような文にしよう、と考えました。ということで、4年をかけて集まった「いいね」「リツイート」「リプライ」の多さからこのツイートの歴史、あるいは語部さんへの「愛」のようなものを感じられるような問題にしました。最後の所で「"現時点での"」としたのは、きっといつか帰ってきてくれるという期待を込めてのことです。
おわりに
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。稚拙な文章ではありましたが、少しでも面白かった、ためになった、と思っていただけたなら幸いです。
今回は初の解説記事ということで、私のクイズにおける設計思想等も交えて色々と書いてみました。私が普段作問するにあたって考えていることについて、一部ではありますがお見せすることができたかなと思います。今後はもうすこし短い記事になると思いますが、にじさんじクイズ開催のたびに解説記事は書いていこうと思っていますので何卒よろしくお願いいたします。
それではまた次のクイズでお会いしましょう。
2023.03.27 OrbitA
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