税務署 VS 暗号資産ユーザー：米国の注目裁判の行方は？ OrangeXのキャンペーンもご紹介

暗号資産のプライバシー保護を求めるシンクタンク、コインセンターは、米国税法に対する「憲法違反」の修正を巡り、米国財務省とIRSに対して訴訟を再開することとなりました。
これは米国内国歳入庁（IRS）は、2024年6月28日に待望の暗号資産ブローカー向け最終規則を発表し、デジタル資産の売買と交換に関する詳細な報告指針を受けてのものです。この規則は、IRSがデジタル資産取引に対する報告要件を強化する重要な一歩となり、米国内外の暗号資産ブローカーに対して新たな義務を課すものです。

IRS、暗号資産ブローカー向け最終規則を発表

米国内国歳入庁（IRS）は、2024年6月28日にデジタル資産ブローカーに関する最終規則を発表しました。この365ページにわたる規則は、2023年8月に発表された草案に対する公的なフィードバックを反映し、多くの不明確な点が改善されました。この規則により、ブローカーは特定の暗号資産取引について新たな報告義務を負うことになります。

デジタル資産ブローカーの定義と報告要件

新たな規則では、「ブローカー」の定義が米国内外のカストディアル型デジタル資産取引プラットフォームの運営者、ホスト型ウォレットプロバイダー、デジタル資産キオスク運営者などを含むものとされています。一方、非カストディアル型ブローカー、つまりデジタル資産を保持しないブローカーは、この定義に含まれないことが明確にされました。また、米国外のブローカーも、この規則の報告要件の対象となりますが、暗号資産報告フレームワーク（CARF）が米国で実施されるまでの間は適用されないとされています。

税務報告と罰則の猶予措置

IRSは、2025年度の取引から新しいフォーム1099-DAを用いた報告を開始する予定であり、これに伴う移行措置として、2026年の取引に関しては罰則なしでの報告が認められています。また、2026年12月31日以前のデジタル資産取引に関しては、24%のバックアップ源泉徴収が必要となりますが、これについても救済措置が設けられています。

コインセンター、米財務省とIRSに対する訴訟を再開

暗号資産のプライバシー保護を求めるシンクタンク、コインセンターは、米国税法に対する「憲法違反」の修正を巡り、米国財務省とIRSに対して訴訟を再開することとなりました。2021年に成立したインフラ投資法に基づく修正は、特定の暗号取引について、個人情報の開示を義務付けるものであり、多くの暗号資産ユーザーからプライバシー侵害や政府の過剰な介入と批判されています。コインセンターの訴訟は、憲法上の権利を侵害するものであると主張しており、今後の裁判でその正当性が問われることになります。

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