爆上戦隊ブンブンジャーについて書く

今年3月から放送が開始になったスーパー戦隊シリーズ48作品目の「爆上戦隊ブンブンジャー」。

ブンブンジャーは、キャラもストーリーもロボも全てが魅力的だ。

基本1話完結で、ここ数年間変化球的な作品が続いた中、久々の「王道」でアツい作品。

そして個人的に1番グッとくるポイントが、

ミラのセリフとして出てくる、

自分のハンドルは自分で握る」「私は私自身を、私の思うところに届ける」という言葉だ。

自分の人生を操縦するのは自分しかいない。どんな道を歩むのか、それを決めるのは自分しかいない!というメッセージが込められているように思った。

もっと言うと、自分の人生をどう動かそうと、その選択したのは自分であって、自分の人生の責任は自分でとるのだ、というような意味もあるのではないかなと思う。

後者の意味で捉えると、なかなかシビアな話をしているのだが、これは紛れもない事実。

だからと言って、重苦しく説教じみた感じは1ミリも無く、カラッとしてて最高に楽しく、気分がバクアゲになる作品、それがブンブンジャーだ。

個性あふれるキャラクターたち

ブンブンジャーのリーダー、範道大也。

「頼まれたものは何があろうと絶対に届ける」という届け屋だ。

そんな大也は、イケメンで莫大な富を得ている。

大豪邸に暮らしオープンカーを乗り回していて、人類の夢全部のせ、みたいなキャラクター。

大也を演じている井内悠陽くん、演技ほぼ初挑戦らしいのだが、そんな風には見えない。

落ち着きを感じる余裕っぷりと、甘いセリフ回しから滲み出る色っぽさ。

大也は、気に入った人にはすぐ「惚れた」と言う。あの甘さのあるセリフ回しで放たれる「惚れた」はものすごい威力を持つ。

そんな姿には思わず「ズルいんだよ……」という言葉が溢れ出てきそうで、「こんなの視聴者全員シャーシロになってしまうだろ!!!」と言いたくなる。

2人目は、シャーシロこと、鳴田射士郎。

彼の名前は「いしろう」と読むのだが、大也からはシャーシロと呼ばれている。

情報屋でスパイ。そして水族館マイスターらしい。クールキャラだが、最近はクールキャラでは無くなってきているかもしれない。

クールを装ってるけど、中身は熱く、隠しきれない愛らしさのある人だ。

そして大也が大好き。公式から1話の時点で「大也が大好き」と明かされていて、なかなか珍しいレッドとブルーの関係だと思う。

これまでよく見てきた構図としては、絶対的なエースのレッドをライバル視して、「絶対に超えてやる」とメラメラ闘争心を燃やすブルー、という関係値が多いように思うが、シャーシロの場合は違うのだ。

大也には全幅の信頼を置いていて、新しく入ってきたメンバーに対して、「俺は認めない」とそっけない態度をとったり、「あいつには裏がある」と尾行してみたり。

ライバルというか、仲間に相応しいか吟味をしているみたいだ。でも結局は大也が良い!と言ったらシャーシロも許すと思う。

1話で大也がミラにブンブンチェンジャーを渡した時も「いつもこれだよ……」的なことを呟きながらもちょっとニヤっと笑っていて、振り回されるのも嬉しそうだ。

9話の「届け屋たちのハンドル」でも、他の3人は自分が決めたからやるのだ!という意思表示をしていたが、シャーシロは「俺を置いていくなよ…」とあくまで大也が主導権を握っている前提で話していて、シャーシロにとっては、「人生のハンドルを大也に握らせる」ことが、「自分のハンドルは自分で握る」ことなのだと感じた。

3人目は1話でブンブンジャーに加入した志布戸未来。運転が得意な運転屋だ。

ミラは1話で望まない結婚をさせられそうになっているところを、彼氏の依頼のもと大也とシャーシロに救われ、そのまま彼氏とどこか遠くへ行くかと思いきや、彼女は「自分のハンドルは自分で握る」と語り、戦うことを決意した。

キュートで明るくて、それでいて自分の意志をしっかり持っている強い女の子。それがミラだ。

ミラの明るさとさっぱりしたところはブンブンジャーにとって本当にいいスパイスになっている。なんせブンブンジャーの男性陣はキザで湿度高めなので……

そして4人目は阿久瀬錠。交番勤務をしていて、街の住民から愛されるおまわりさん。彼は警察屋だ。

錠が変身したのは5話。錠は、街のみんなを守る!という強い意志と警察官としての誇りを持つ人だ。

錠は本当に優しくて真面目。そんな彼は最初、「敵をバタバタ倒すヒーローってカッコいい!僕もヒーローになりたい!」と言っていたのだが、彼自身、そして大也やシャーシロ、ミラが窮地に立たされたとき、「敵を倒すのではなく、誰かを守りたい」「街のみんなも、ブンブンジャーも俺が守る!!」と覚醒し、ついにブンブラックへ変身。

この回はアツかった。

その後、シャーシロに疑いの目を向けられ、「裏があるのでは?」と尾行されるのだが、裏表が全くないことが発覚。超いいヤツ。逆に暴かれたのはシャーシロだった。

錠メイン回の「錠とキー」も彼の良さがものすごく出ていたエピソードだった。

錠はブンブンジャーの男性陣にしては珍しく、湿度ゼロキザさもなくてみんなの弟ポジだ。

錠を演じる齋藤璃佑くん。昭和の銀幕スターを思わせる風貌で、本人も言っていたが、警察官の制服が本当によく似合う。そして、街のみんなから愛されるのもよくわかる。齋藤くん、ブンブンジャーの撮影がクランクアップしたら、ぜひ朝ドラか時代劇に出演してほしい。

5人目は振騎玄蕃。神出鬼没の調達屋。

1話からずっと出ていたが、いつも「お困りのようだねぇ」と言ってはブンブンジャーが必要なものを調達してきていた。(領収証の名前は範道大也で)

謎が多く、セリフ回しが色っぽい。大也とも元々の知り合いのようだ。

大也からの誘いを受け、ブンブンジャーの活躍を1番の特等席で見ると決意し、ブンブンジャーに加入。そして頭がキレる。絶体絶命の瞬間が来ても、彼の活躍により全滅が免れた回もあった。

ただ、玄蕃は過去が本当に謎な人。個人的には1番キャラクターが掴めていない人かもしれない

まだ1クール目が終わり2クール目に入った段階なので、これから徐々に明かされていくだろう。

そして6人目、前々回の放送から登場した焔先斗。カオスが大好きな始末屋だ。

先斗は最近登場したキャラのため、まだ謎なところが多いのだが、10歳で地球を飛び出し宇宙に行ったこと、相棒のロボであるビュン・ディーゼルがいること、そして人間だろうがハシリヤンだろうが依頼は受けるし、カオスな状況が大好きなこと、くらいは分かっている。

キザでオラオラしていて、ワイルドな男という感じだが、初めて見たものに対しては好奇心全開の素振りを見せていて、幼さが残る印象があった。そのチグハグさがまた魅力的に映る。彼にも深刻な過去がありそうだ。

情熱的でガツガツしていそうに見えて、実は社会を斜めから見てどこか冷めている先斗と、クールに見えて実は熱い心を持つ大也、そして他の4人たちと出会い仲間になることでどんな化学反応が起きるのか、楽しみでたまらない。

相棒のロボたち

戦隊といえば、外せないのはロボだ。

大也の相棒、ブンドリオ・ブンデラスと先斗の相棒、ビュン・ディーゼル。

ブンブンは愛嬌のかたまりのようで、ビュンディーはもう少し落ち着いていて、大人びている。

ブンブンとビュンディーはかつての知り合いなので、この2人の関係性の進展も気になるところだ。

最後に

次回の放送「始末屋は気に食わない」で先斗が本格的に仲間入りするようだ。

今後も彼らの走る道のりを見守っていきたい。

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