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ホーンテッドマンション

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#ゴシック

ホーンテッドマンションとゴシック:ゴシック文学のすゝめ

※この記事はシリーズものです。 ホーンテッドマンションの建築についてはかつて記事や動画にしたことがあるので、そちらを参照願いたい。 今日はゴシックの概念の根幹をなす「ゴシック文学」について紹介いたそう。 ゴシック文学は、18世紀末から19世紀初頭にかけて、特にイギリスで発展した文学のジャンルである。 ゴシック文学の主要な要素 悪夢的な場所 ゴシック文学の作品は、古い城、修道院、荒れ果てた館など、不気味で不安を感じさせる場所が舞台となることが多い。 これらの場所は物語

TDL「ホーンテッドマンション」がファンタジーランドにある理由

東京ディズニーランドのファンタジーランドに存在する「ホーンテッドマンション」。 しかし、海外のディズニーランドと比較すると「おとぎ話の世界」であるファンタジーランドにホーンテッドマンションが存在するのは日本のみだ。 本記事は、ディズニー公式本である ジェイソン・サーレル『ホーンテッドマンションのすべて 』という書籍を参考に、その理由を紐解いていきたい。 各国のホーンテッドマンションの位置 1.ディズニーランド(カリフォルニア)1969年8月9日オープン 場所:ニュー

ホーンテッドマンション草稿2「庭園のピクチャレスク」

この記事は↑の記事の続きです。 さて。 ホーンテッドマンションの待機列、通称「キューライン」を見ていると様々な植物があるのに気がつく。 多くはシダや柳といった欧米人から見て、「エキゾチック」と感じる植物ばかりだ。 ピクチャレスクという概念ところで、「ピクチャレスク」という言葉を聞いたことがあるだろうか。 ピクチャレスクは主に美術・美学的概念としてよく用いられるものだ。 いわゆる「絵になる風景」という表現なのだけども、ただ美しい風景を表す言葉ではないのだ。 単なる

ホーンテッドマンション草稿

今やディズニーランドを語る上で外すことができないのが「ホーンテッドマンション」の存在だ。 このアトラクションは東京ディズニーランドが1983年に開業して以来存在する。 まぁ、データ的なことは置いておいて多くの人は「ホーンテッドマンション」と聞くと、「ゴシック」というワードと結びつくのではないだろうか。 実際、ハロウィンの時期は「ゴスロリ」服に身を包んだ若い女性がホーンテッドマンションに熱心に並んでいるのを見かける。 ゴシックとはところで「ゴシック」とはなんだろうか。