このままではヤバいと思いながら行ったTCA第5回


うーん、本業のラジオで自分があまり結果を出せていない(=その業界で目新しい何かや、良きクリエイティブを作れていない)と改めて焦りと危機感を抱きながら、行ったTCA第5回。でも、最近、モチベーションと意識はとても高いので行動してみたら、会いたい人に会えるかも!みたいな嬉しいことはあった。

さて、講義を受けても結局、ヤバいがもっとヤバいになって「僕の企画って面白くないなぁ」に戻っただけだったのだが、TCAの第5回の講義は、万博のプロデューサーを務めているクリエイティブディレクターの小橋賢児さん。


今日の知見

イベントは何かしら"気づき"を得てもらう。

小橋さんのイベントを作る上で、ここだけは譲れないと思う核の部分を話してくださったのだが、それは
「イベントは何かしら"気づき"を得てもらうこと」
だという。

それは、「イベントのここが新しかった」だとか、「こういう世界があると知れた」とか「苦手だと思ってたけどいけた」みたいなことだと思うのだが、これは僕が最近よく感じることだ。

どのような場面で感じるかというと、やはりラジオを聴いている時。
面白いラジオ番組には必ず何かしらの"気づき"がある。
例えば、前にnoteで書いた「脳盗」は毎回何かしら気づきがあるし

「オードリーのオールナイトニッポン」はまさに若林さんの性格というか天性のものなのか、意識して捉えているのかはわからないのだが、時代の空気感や違和感を掴んで言語化するのがとても上手いと感じる。「確かにそれ、俺も思っていた!」ということを掴んで、ラジオで話してくれる。東京ドームを終えても人気が廃れないのは、若林さんがその時々の、その立場での気づきを話してくれるからだろう。だが、「俺も思ってた」と思う瞬間は簡単なように思えるけれど、日常の違和感や空気感を掴み言語化することはかなり難しい。でも、だから、気づきがあるし、さらにその上で技術の部分でオリジナルのくだりだったりを作り出せるから、最強だ。

また、ハガキ職人達のメールもまた気づきである。彼らもまたみんなが言語化していないけど、みんなが思っていることを言語化してネタメールで届ける。「こんな視点があったのか」と気づく。

逆に気づきのない番組もある。その方が生活に根ざしている、それが良いんだみたいな意見もあるが、僕が作りたいのは、「ちゃんと聴いてもらう、そして聴かせる番組」だ。(そんな番組を作りたいけど、作れていないモヤモヤがあるし、タイトルに繋がるのだが)

ここでの学びは、「気づきを与える」というのは、「ちゃんと聴いてもらう番組」の一要素なんじゃないか?という学びだ。ノウハウがない中で要素を手に入れられた、裏付けができたのはデカい。

どうやって気づきを与えていくかは、パーソナリティや番組次第だと思うのだが、僕がいざ番組を作ることになった時、この要素は外せないだろう。

イベントは日常の中に非日常を作り出す

小橋さんが、イベントを作るにあたって大切にしていることで、もう一つお話をしてくださった点。

「イベントは日常の中に非日常を作り出す」

つまり、イベントに参加することによって、普段の日常では出会えないような発見や気づきに会えるようにするということだ。

一つ目に書いた所と似ているが、ラジオの営業案件ではイベントを企画することもある。その中で

「このイベントで僕は参加してくれる人にどんな非日常を提供できるのか?」

と考えなければならないということ。
それは、公開収録でタレントに近くで会えることかもしれないし、ラジオの収録を生で観られることかもしれないが、段々とそういったイベントが一般化していく中で、その価値は薄まっていきそうだ。

やはり、もう一個、我々はその非日常的な価値を提供するイベントを作らなければならないと感じるし、ましてや「公開収録やってりゃ喜んでくれるだろ」みたいにはかまけてはられない。というかそれではいけないと感じる。

このイベントで、どんな体験を参加者に提供できるのか?

エンタメは誰かの「何かをしたい」を作る

これも面白い視点だなと思った部分で、エンタメとは何か?ということを考えさせられた部分だ。

確かに僕もエンタメで「何かをしたい!」を作ってもらった人である。
それはオードリーの武道館のDVDを観て衝撃を受けたからだし、テレビに出させてもらったりして「ものを作って、影響を与える」のが好きなことに気づいたからだし、確かにそうだなと妙に納得した部分だ。

エンタメは楽しませることとかそういう視点でしかあまり見てこなかったが、誰かの何かをしたいという未来を作ることができるかもしれないのだ。

いかにリスナーや受け手の人に「自分もこういうことがやりたい」と思ってもらえるエンタメを作るか?残念だが、僕はまだできていない。

理屈抜きで楽しいものを伝えるには?

GOの三浦さんの小橋さんに対する質問だが、往々にして「理屈抜きで楽しいんです!」とその楽しさや面白さを伝えるのは非常に難しい。

ラジオなんかその際たるものなんじゃないかと個人的には思っているのだが、見た目で伝えられない分、面白さを伝えるのが非常に難しい。

例えば、ラジオ好きな人はわかるかと思うのだが、目に見えないからこそ、ラジオブースで裸になったり、料理をしたり、ケツバットをしたりとするのが面白いと思うのだが、ラジオを知らない人は「見えないのに何が面白いんですか?」となる。(現に提案の際にあった時はめちゃめちゃ悔しかった)

オードリーのオールナイトニッポンが一般化した(?)ことで、かなりその空気感は伝わるようになっているが、まだまだ難しい。

さて、「理屈抜きで楽しいものを伝えるには?」の小橋さんの答えだが、

似ている事例を用いて説明する
実際に体験させる

「やっぱそれしかないんだよな」と思った。
ラジオを広告として、コンテンツとして売るためには、まず体験させなければならない。オードリーはその点で裾野を広げてくれたと感じる。

ま、それしかないと分かることも大事だ。

最後に

万博の話ももちろんしてくださったが、とても楽しみだ。必ずいく。

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