omoide in my head

思い出話なんですが、昔過ごした懐かしい空き地があった。そこでの共通言語は漫画と下ネタと悪口や悪態の話題だった。

久しぶりにその空き地を覗いてみたら、そこにはかつての原風景はなく、見てくれこそそれほど変わっていなかったけど、すでに誰かの土地になっていたり、カラオケで歌う曲は髭男とback numberばかりだったり、共通言語は酒と恋愛とサークルだったり。なにか大きな流れに適応した生物のようだった。

なんてことだ!
俺が好きだった、荒れていて垢抜けていなかったあの空き地はどこにもなくなってしまった。
あのくだらない内輪ネタも、放送コード上アウトのdisり合いももうそこにはなかった。

その飲み会の帰り道は音質の悪いイヤホンでロックチューンを大音量で聴いた。
あの空き地の思い出は頭の中で美しいまま残しておこう。

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