見出し画像

ワンピースカード 総合ルール1.1.4 更新内容【全文無料】

1.1.4

9月22日に総合ルールのver1.1.4が公開されました!
新たに追記されたルールも多いため、解釈を交えつつ更新内容を詳しく紹介していきます!


↓↓v1.1.4の内容を多く修正したv1.1.5の記事はこちらから↓↓

【根本ルール更新】

 勝敗や処理順など、ゲームの根本となるルールに更新がかかりました。
 最初の更新内容は、同時敗北の処理変更です。1.1.3までは「同時敗北」を引き分けとしていましたが、1.1.4からはターンプレイヤーの勝利となります。

1-2. ゲームの勝敗
 1-2-3. すべてのプレイヤーが同時に敗北条件を満たしている場合、 そのゲームは引き分けとなります。 そのターンを進行しているターンプレイヤーの勝利となります。

1-2-3 を修正しました

「ライフが0枚の状態で同時にダメージを受ける」「デッキが同時に0枚になる」状況は考えにくいため、大会の引き分け裁定を変更する意図でしょうか?(その場合、エキストラターン制度において後攻プレイヤーが有利になるのでは?)
 次に紹介するルールと照らし合わせたときにこのルールは行使されることのないフェイルセーフのようにも思えます。(後述)

 2つ目の更新では、効果の同時処理の処理順が定義されました。1.1.3までは「8. 効果の発動と解決」でターンプレイヤーから処理を行うことを読み解くことはできましたが、1.1.4ではゲームの原則として明文化されました。

1-3. ゲームの大原則
 1-3-11. あるカードの効果により、お互いのプレイヤーが同時に何らかの行動を支持されている場合、ターンプレイヤーからその行動を行い、次に非ターンプレイヤーがその行動を行います。

1-3-11 を追記しました

 このため、10カイドウの効果の処理順は、ターンプレイヤーからまずキャラを全員KOしてから、非ターンプレイヤーがキャラを全員KOする流れとなります。(図1参照)

図1)味方から先に殺す四皇の図

 さて、ここで疑問に思ったのは、1-3-11があることによって、1-2-3の同時敗北は実現不可能になるのではないか、ということです。
 ゲームの勝敗の決め方についての詳しい記述は下記の通りになります。

1-2. ゲームの勝敗
 1-2-2. いずれかのプレイヤーが敗北条件を満たしている場合、次にルール処理を行う時点で、そのプレイヤーはルール処理によりゲームに敗北します。
 1-2-6. 何らかのカードの効果により、いずれかのプレイヤーが勝利したり、敗北したりする場合があります。そうした場合、その処理中にそのプレイヤーは勝利または敗北し、ゲームが終了します

9-1. ルール処理の基本
 9-1-1. ルール処理とは、ゲームにおいて特定の事象が発生した、または発生している場合に、ルールにより自動的に実行される処理です。
 9-1-2. ルール処理は他の行動の実行中であっても、それが発生した時点で即座に解決を行います。

9-2. 敗北判定処理
 9-2-1. ルール処理の開始時点で、いずれかのプレイヤーが以下のいずれかの敗北条件を満たしている場合、敗北条件を満たしているすべてのプレイヤーはゲームに敗北します。(新1-2-3と矛盾する内容のため更新忘れと思われる)
  9-2-1-1. いずれかのプレイヤーのライフが0枚のときに、そのプレイヤーのリーダーがダメージを受けた場合、そのプレイヤーはゲームの敗北条件を満たしています。
  9-2-1-2. いずれかのプレイヤーのデッキのカードが0枚の場合、そのプレイヤーはゲームの敗北条件を満たしています。

ゲームの勝敗と「ルール処理」

 ワンピカでは、効果が解決されるまで、処理中の割り込みがないのが原則だが、1-2-6や9-1-2でも記述されているように「ルール処理」は例外的に処理の最中であっても条件が揃った段階で「即座」に実行されるものです。
 両プレイヤーが0ライフで同時に1ダメージを与える、デッキ枚数を同時に0枚にできる効果は現在のところ存在しませんが、将来出てきたとしても、1-3-11の原則に従いターンプレイヤーから処理を行うため、非ターンプレイヤーの前に敗北条件を満たすことになりルール処理により「敗北処理判定」が「即座」に行われ、ターンプレイヤー1人が敗北することになる。つまり、1-2-3の内容とは逆の現象が起きることになると言えます。

【ルールの明文化】

 対戦では既に実践されているルールでも、総合ルールには記述されていなかったルールがいくつか追加されました。
 まず1つ目は、「2. カード情報」のパワー、コスト、ライフについて「効果によってカードに記述されている数値が変わることもあるよ!」という記述が追加されました。プレイヤーにとっては当たり前のことですが、ルールに記述がなければならない文ですね(-_-;)

2-6. パワー
 2-6-3. パワーは、効果によって記載されている数値以上の数値になる場合があります。
2-7. コスト
 2-7-6. コストは、効果によって記載されている数値以上の数値になる場合があります。
2-9. ライフ
 2-9-4. ライフは、効果によって記載されている枚数以上の枚数になる場合があります。

2-6-4 2-6-3 を追記しました、2-7-6 を追記しました、2-9-4 を追記しました

 記載されている「以上」という表記では、コストマイナス効果やパワーマイナス効果の結果が含まれないことになるため、表記不十分なようにも感じますが、

1-3. ゲームの大原則
 1-3-6. あるカードの効果によりカードの情報に修正が加えられる場合、特に指定がない、またはルール上で定義されていない限り、情報の数値が1未満の端数を含む数にはなりません。パワー以外がマイナスの数値になる場合は、その情報に数値を加減する場合を除き、0として扱います。
 1-3-7. パワーはマイナスの数値になることがあります。

パワーのマイナス数値について

 パワーやコストが下がることについては「1-3. ゲームの大原則」で記述されているため、もしかしたら違う意図で追記されているのかもしれません。
 にしても、「以下」を含めるか、「1-3. ゲームの大原則」の下で「カード数値情報は記載されているものから修正されることがある」等とまとめるか、改良の余地を感じます。

 2つ目は、ライフ領域についての記述です。
 ライフの表裏関係なく「ライフを見る」効果が使用可能だということ、処理後は向きを変えないことが明記されました。

3-10. ライフ
 3-10-3. 「ライフを見る」効果は、そのライフが表向きや裏向きに関わらず処理をすることが可能です。また、「ライフを見る」効果を処理した後、そのライフの向きは「ライフを見る」効果を処理する前の向きで置きます。

3-10-3 を追記しました
表表示されているライフでも操作できるぜ!

 3つ目は「4. ゲームの基礎用語」の追記です。
 ライフのダメージ処理時に後述する「置換効果」などで、本来ライフに行くダメージを防いだ場合のトリガー処理についての記述だが、まぁ、当たり前のことが書いてあります。

4-6. ダメージ処理
 4-6-3. このとき、【トリガー】を持つカードをライフから手札に加える場合、その【トリガー】を発動することを選べます。(10-1-5.参照)
  4-6-3-1. ある効果や置換効果によってライフを手札に加えられない場合、【トリガー】を発動することはできません。

4-6-3 4-6-3-1 を追記しました

 「置換効果」によってライフを手札に加えていないのだから、発動するトリガーもない。無意味な記述に思えるが、総合ルールはどんな微かな疑問でも網羅するべきなのか…

【新たな用語定義】

「場合」と「その後」の定義が追加されました。
 シュガーのQ&Aでも回答されていた内容ですが、「場合」は後文効果の発動条件であり、「その後」は前述の効果とは別の効果として扱うため前述の効果が未解決でも解決することができます。

4-10. 「場合」「その後」
 4-10-1. テキスト中に「場合」と書かれている前文を解決できない場合、   そのテキストの後文を解決することはできません
 4-10-2. テキスト中に「その後」と書かれている前文は解決できない場合   でも、そのテキストの後文を解決することができます

4-10 を追記しました、4-10-1 を追記しました、4-10-2 を追記しました
なにがなんでもレストしたい!

 「シュガー」や《ドレスローザ》の「キュロス」「レオ」「スレイマン」等は「場合」と「その後」を両方持つキャラです。特徴としては発動条件にリーダー指定がありますが、他のリーダーで採用する際でも「その後」の効果が処理されるので注意が必要です!

【新たな効果分類】

 効果に新たな分類「置換効果」が追加されました!

8-1-3. 効果は、原則「自動効果」「起動効果」「永続効果」「置換効果」に分類されます。
 8-1-3-5. 「置換効果」とは、「代わりに」と表記された効果を指します。

8-1-3 を修正しました、8-1-3-5 を追記しました

 現在のカードプールで「代わりに」という表記があるカードは、リーダー「ナミ」を含めて9枚あります。
 「置換効果」の細かい処理についてのルールがいくつか追加されておりますので、解釈を交えながら解説していきます。ルールの理解を深めるために具体的な場面も作りましたので少々長くなっております。

 最初に追加された処理8-1-3-5-1は、サボのQ&Aで回答されていた内容になります。「置換効果」を使うまでは、その効果は未使用の状態であるという内容です。

8-1-3-5-1. ある効果が置換できる状態で、置換を適用しないことを選択した場合、その置換効果は解決されていません。

8-1-3-5-1 を追記しました

 しかし、この記述について触れなければならないのは、「ある効果を置換できる」という記述です。問題は、KOを効果として判定するかどうかというものです。カードの効果によるKOであれば、「KO効果」として判定することは可能だと思いますが、バトルによるKOは効果という判定にはならないはずです。

バトルによるKOは効果じゃ~ないねえ

 バトルによるKOが対象外だと解釈できる「ある効果」という表記のままでは大半のカードの「置換効果」が意味をなさなくなるため、以後「ある効果」を「置換の対象となる効果や事象」と解釈して解説していきます。

【KO】を置換えるカード
※エネルは【KO】に加え「場を離れる」効果全般を置換
【効果】や【ルール】を置換えるカード

 上の二つの分類は、置換の対象効果・事象の発生源が外的なのか、内的なのかという違いがあります。

 次の8-1-3-5-2では「置換効果」の同時処理について記述されています。

8-1-3-5-2. ある効果が複数の置換効果によって置換される場合、ある効果を発生させたカードの持つ置換効果が優先され、次にターンプレイヤーの持つ置換効果を任意の優先順位で適用できます。

8-1-3-5-2 を追記しました

 非ターンプレイヤーの「置換効果」が優先される例外処理の記述に思えるが、現在のカードプールの「置換効果」は相手に干渉しない、自分の処理を置換える「置換効果」しかないため、両プレイヤーが同時に「置換効果」が発動する場面は想像し難い。
 将来、相手の処理を置換える効果が出た際の処理基準になるルールだと思います。(詳しい使用場面は後述する例を参照)

 また、効果の処理順を定義している8-1-3-2に修正が加えられ、処理の順番が「永続効果」>「置換効果」>「自動効果」となりました。

8-1-3-2. 複数の効果が同時に、効果に示された事象がゲーム中に発生した場合、まずはターンプレイヤーから、永続効果の処理を行い、次に非ターンプレイヤーが永続効果の処理を行います。その後、ターンプレイヤーから、置換効果の処理を行い、次に非ターンプレイヤーが置換効果の処理を行います。その後、ターンプレイヤーの自動効果の発動と解決の順番を決定し、次に非ターンプレイヤーの自動効果の発動と解決の順番を決定します。

8-1-3-2 を追記修正しました

 この2つの記述踏まえ、「置換効果」が同時に発動した際の処理順は、置換対象の効果・事象の発生源>ターンプレイヤー>非ターンプレイヤーとなります。

 最後の8-1-3-5-3では「置換効果」の同時発動時の特殊処理について記述されています。

8-1-3-5-3. ある効果が一度置換された場合、他の置換効果によって、さらに置換されることはありません。

8-1-3-5-3 を追記しました

 他分類の効果が同時発動した場合には、発動順が任意に決められ、「すべて」の効果を処理・解決できますが、「置換効果」は対照的に、同時発動で任意に順番を決められるものの、1つの効果を解決すると他が利用できなくなるという「置換効果」特有の処理になります。

 以上のルールを踏まえて実際に場面を作って「置換効果」の処理について考えたいと思います。そのためには、まず、架空のカードを2枚設定します。
1.キャラ:「相手のキャラがKOされる場合、代わりにデッキの上に置く」
2.イベント:【カウンター】「このバトル中、自分のキャラがKOされる場合、代わりに持ち主の手札に戻すことができる。」
 この2枚と「エネル」を使って以下の場面を想定します。

「置換効果」8-1-3-5-2の場面例

 「置換効果」をもつキャラがエネルをKOした場合、以下のフローチャートに従って効果が処理されます。

「置換効果」8-1-3-5-2の処理例

 ある効果・事象は一度しか置換えることができないため、ターンプレイヤーが「エネル」を「デッキの上に置く」ことを選べば、非ターンプレイヤーが発動したイベントはその効果を発揮する間も与えられるずに打ち損になってしまいまいます。つまり、相手のターン中、相手の場に自分の処理(KO処理)を置換える効果を持つカードがある場合、自分のカードが持つ同処理(KO処理)の「置換効果」が実質無効化されるということになります。
 逆にこの例において、「エネル」の「置換効果」は「場を離れる場合」が条件のため、「置換効果」を使用する機会が2度存在します。KOが直接降りてきたときと、KOがバウンス効果に置換えられ、場を離れるときです。つまり、「置換効果」の結果を「ある効果」として置換えることが可能ではないか、ということです。(8-1-3-5-3の解釈次第で変わります)
 現在は架空のカードでしか「置換効果」の複雑な処理が再現できなくて、今の環境ではあまり参考にならないのかもしれませんが、将来の効果処理の参考にでもなればいいなと思います。
 もし、今のカードプールでも複雑な処理を思いついた方がいましたら是非教えてください(^▽^)

 「置換効果」について最後に追記されたルールは、エネルのQ&Aで回答されていた内容となります。「置換効果」を使用してコスト回避できるかどうかという旨の質問に対して、「いいえ、できません(訳:置換効果の結果、コストが明記通りに支払われなかった場合は発動コストとして認められない)」という回答がありました。この裁定を明記したのが8-3-1-7になります。

8-3-1-7. ある効果によって発動コストが置換される状況は、その発動コストを支払う代わりに置換された処理を行うことは可能です。その結果、発動コストがテキストに記載されている通りに支払われなかった場合、「:」以降にある効果は処理されません。

8-3-1-7 を追記しました

 注意したいのは、あくまで発動コストとして使用できなくなるということであり、「置換効果」を発動させるための「空打ち」は可能だということです。現在のカードプールではメリットのない行動ですが、将来のカード次第では使用できる戦術の一つになるかもしれません。

神をコストに使用するとは愚かな行為なり

【記述の修正】

 ルールの記述が直されたところがいくつかありますので、紹介します。
 1つ目は、デッキ構築条件に関する効果が「置換効果」との混同を防ぐためか「デッキ構築条件を置換する」から「デッキ構築条件を変更する」という記述に変わりました。

5-1-2-4. デッキの構築条件に関する効果は、上記のデッキ構築条件を 置換 変更する永続効果 (8-1-3-3.参照) (8-1-3-4.参照)として適用されます。

5-1-2-4 を修正しました(参照先は表記ミスのまま)

 また、5-1-2-4との内容重複のため、8-1-3-4-3が削除されたと思われます。

8-1-3-4-3. 「永続効果」には、ゲームの準備時点で、デッキ構築条件を置換する効果があります。

8-1-3-4-3 を削除しました
…置換×永続○置換×永続○置換×永続○置換×永続○置換×永続○…

 2つ目、「永続効果」の定義について「8-1-3-4-1 を修正しました。」とありましたが、内容に変更がないため誤表記、あるいは更新忘れか?

8-1-3-4-1.「永続効果」はカード上、「自動効果」「起動効果」に分類できない効果種類が「永続効果」に分類される場合があります。

8-1-3-4-1 を修正しました

 おそらく「置換効果」を追記する旨があったのでしょう。

 最後は、非公開領域(デッキ・手札・ライフ)のカードを見た後の処理についての修正です。

11-3-3. カードを見る行為を行った後、見たカードに対して何らかの動作を行う記述がカードテキスト内に無い場合、 それらのカードを元の領域に戻し、無作為化を行う必要があります。 それらのカードを元の状態で元の領域に戻します。

11-3-3 を修正しました

 1.1.3までの記述の場合は、ライフトップやデッキトップを見る効果を持つカードが出た際、「元に戻す」と一々表記しないかぎり、ライフやデッキをシャッフルすることになってしまいます。また、手札も「非公開領域」のため、相手の手札を見たときには、ルール上、相手の手札をシャッフルする狂行に出なければいけません!
 1.1.1から残ってしまったマイナーバグという印象を受けますねw

あれ…?手札はシャッフルされないんですね…
フーン…ッジャッジ‼‼

 まさか「バオファン」がJKジャッジキルカードだったとは…!
誰も気づいていなかったでしょう。

【最後に】

 総合ルール1.1.4の更新内容をまとめてみました。まだまだ分かりにくい箇所は残っていると思うが、総合ルールなんてこういうものかもしれなませんね。
 Twitterでは大会の戦績を集計したり、気が向いたときに最新情報などもツイートしていますので、よかったらフォローしてみてください!



 私の活動が少しでもワンピカのためにならばと日々頑張っています!
もし、支援してくださる心の優しい方がおりましたら、下に有料部分を作成しましたので、どうかそちらからご支援のほどよろしくお願いいたします。

ここから先は

205字 / 1画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?