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国交省が提供する「人流データ可視化ツール」を使ってみよう!

先日、OpenStreetデータサイエンス部では、「HELLO CYCLING」利用統計データの提供を開始しました。

実はこのデータ、先日(2024年4月)国土交通省が無償公開した「人流データ可視化ツール2.0」に準拠したデータ形式で提供しています。国交省が率先してデータ可視化ツールを開発・公開してくれたことで、我々の商品開発の際にも非常に参考となりました。

今回はせっかくなので、HELLO CYCLING 利用統計データを使いながら人流データ可視化ツール2.0を触ってみたいと思います。

※HELLO CYCLING 利用統計データはCSV形式で提供しているので、本ツールだけでなく様々なツールに取り込み、分析可視化を行うことができます。


※OpenStreet株式会社およびHELLO CYCLINGでは、ご同意いただいた利用規約およびプライバシーポリシーに基づき、定められた目的の範囲内でのみ利用者様から得た情報を使用しています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

1. 人流データ可視化ツール2.0について

人流データ可視化ツール2.0は、国交省が無償公開するツールです。同じくオープンソースソフトウェアであるQGISの中の追加拡張機能(プラグイン)として2024年4月にバージョン2が公開されました。

ツールに関する詳しい説明は、国土交通省公式サイトをご覧ください。
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/chirikukannjoho/tochi_fudousan_kensetsugyo_tk17_000001_00033.html

また、ツールの利用規約やQA集などは、G空間情報センターにて公開されています。
https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/mlit_people_flow_viz_tool_v2

2. 実際に触ってみよう

※本章ではデータ表示までの簡単な手順を掲載します。詳細な手順は、公式が公開するマニュアル(人流データ可視化ツール2.0 マニュアル)をご参照ください。

1. QGISをダウンロード

QGISとは世界的に普及するオープンソースGIS(地理空間情報システム)で、位置情報を伴う様々なデータを可視化・分析することができます。
国交省人流データ可視化ツール2.0は、本ツールのプラグイン(追加拡張機能)として提供されているため、まずはQGISをダウンロードします。

2. 人流データ可視化ツールのプラグインを追加

QGISのプラグイン追加機能で「MLIT」と検索。
国交省の公開するツールが複数表示されるので、その中から「MLIT People Flow Visualization Tool」を選択。

3. ツールを起動

人流データ可視化ツール2.0を起動します。
起動すると、メニュー画面に機能1~5のボタンが表示されます。

・HELLO CYCLING 車両走行軌跡データ(メッシュ統計データ)は機能1
・HELLO CYCLING ODデータ(OD統計データ)は機能2

でそれぞれ可視化・分析することができます。

4. HELLO CYCLING メッシュ統計データを見る [機能1]

「機能1」のボタンを選択し、機能1 メッシュデータ可視化機能を起動します。「ファイル選択」から、お手元のHELLO CYCLING 車両走行軌跡データ(メッシュ統計データ)を指定し、「処理実行」を選択します。

すると、Webブラウザが立ち上がり、メッシュデータの表示が行われます。

人流データ可視化ツール2.0のスゴい点として、メッシュデータを表示するだけでなく、日別集計、時間帯別集計など、人流データ分析でよく使う分析軸でのグラフ表示がデフォルトで表示されること!

Webブラウザが立ち上がったと同時にメッシュデータ・グラフデータが表示されるため、簡易的な人流分析はこのツールで完結できちゃいます!

※人流データ可視化ツール2.0では表示単位が「人」となっていますが、HELLO CYCLING 利用統計データは、人単位ではなく利用(ライド)単位での集計データのため、単位は「件」と読み替えてご使用ください。(例:人/日→件/日)

5. HELLO CYCLING OD統計データを見てみる [機能2] 

「機能2」のボタンを選択し、機能2 移動データデータ可視化機能を起動します。「ファイル選択」から、お手元のHELLO CYCLING 車両走行軌跡データ(メッシュ統計データ)を指定し、「処理実行」を選択します。

機能1と同様に、マップ・グラフの両方が表示されます。

3. まとめ

今回は、HELLO CYCLING 利用統計データ購入後の使用例として、先日(2024年4月)国土交通省が無償公開した「人流データ可視化ツール2.0」をご紹介しました。

我々が「これからデータ提供を始めるぞ」というタイミングで、国交省が率先してデータ可視化ツールを開発・公開してくれたことで、データ仕様をツール準拠にすることができ大変有意義でした。この場を借りて人流データ可視化ツール2.0の開発に携わった皆様に御礼を申し上げます。

OpenStreet データサイエンスチームでは、データの力で社会課題を解決し、新たなモビリティの未来を創造するをテーマに、サービス運営を通じて得られたモビリティデータをもとに、まちの課題解決への活用、データを活
用したより良い社会の実現に向けた取り組みを行っています。

今回の統計データ提供開始により、より多くの皆様と街の課題に向き合い、都市・交通・観光等を取り巻く社会課題の解決に取り組んでいきたいと思います。

これからも応援よろしくお願いいたします!
◆HELLO CYCLINGのアプリはこちらから!
https://hellocycling.onelink.me/5Qwh/d414587c

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