高速打鍵の自動工作人形となり果てるか否か

感情を殺した自動工作人形に成り果てよう。
膨大なタスクを前にひたすら手を頭を動かして前へ進める人間の人間による人間としての利用が為されない無機質体として動こう。
手に思考を司る前頭前野は無い。指が動く前に思考を動かせばタスクが自動で生成されていくのではないか。感情を入れない作業の効率性はそうでない場合と比べて瞬間的に飛躍するわけでは無いが、常に一定のペースで均一的な作業が行われやすい。累積作業効率なら手に任せた方が仕事量が多くなるはずだ。
 ヴァイオレットエヴァーガーデンにて、自動手記人形というタイプライターで手紙を書く仕事を通じて戦争で心を無くした少女が人の温もりに触れながら心を取り戻していく話があった。まさしく手はあの少女の機械手のように高速打鍵に動かし心は微動だにしないようだ。
 我は高速打鍵に手を動かし、前頭葉が生み出すアイデアを手が紡ぐ自動工作人形に成り果てるのだ。


 心の有り様と環境が問題なのだ。ほぼ全ての仕事を任せられ、やれていない事があれば𠮟責される。自分が行った成果は会社に残るが自分の資産にならない。モチベーションの無い仕事を続ける意味は無いのだ。

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