月に惚けて
Sunny Girl
『夜に照らされて』
M5.月に惚けて
今回は月に惚けて、について
この曲、ライブでもそんなに沢山やるわけじゃないけどけっこう好きな人多いんじゃないかな〜、もちろん私もその1人。
「惚けて」なんてかっこよくて美しい字を使っているところとか、アップテンポでギターの音つよくて、サビはハモリとかじゃなくてユニゾンになってる、とか、とにかく素敵な曲!
という訳ですこし歌詞について考えてみました。
「あなたが太陽なら私は月だよ」
そう言い残した君は、僕が知らない場所に消えてしまった。太陽と月のような僕と君。
太陽と月と人の関係は昔から神話の題材だったり、旧約聖書に書かれていたり、と人間にとってすごく近い存在だと思うんですよね、
では「あなたが太陽で私は月」というのは?
本読んでみたり調べてみたりして考えついたのは、
「太陽は月にとって、夜を照らすための必要な存在」
「月は太陽にとって、単なる惑星、衛星の1つ」
このふたつに辿り着きました。
このふたつの関係、なんだかすごく悲しいですね。
月が夜に光を放つのは太陽の光を受けているから、というのはよく知られている話だと思います(大雑把に言うと、です)
でも太陽にとっての月って、あんまり話にでてこない。月にとっての太陽の存在は光るために必要、なんていうすごく大きなものだからきっと太陽にとっても必要なものなんだろうな〜、と思っていました。
でも実際は、太陽にとって月は、地球っていう1つの惑星の周りを回る1つの衛星に過ぎない。
言ってしまえば太陽にとって月はべつに無くてもいい。
だから君は「あなたが太陽なら私は月だよ」そういって、僕の元から居なくなってしまった。
「私には君が必要だけど、君には私が必要ないね」そんな風に告げて知らない所へ消えてしまった。
君と僕とが過ごしたあの街、あたりまえだったあの寝る前の電話、電話越しから何度も聞いたあの寝息の音、
全部が僕の日常で、あたりまえで、ありふれていた。
そんな日常が繰り返されることなく、過去の思い出になってしまう。
僕にいつでも優しく笑いかけてくれた君。
「どうしたの?」その一言を君に聞けなかった。
なんで聞かなかったんだろう、なんであの時、君に聞かなかったんだろう。
もう君に聞けない今、君に聞かなくても、聞けなくても、君のことを抱きしめよう。ただ抱きしめる。
でもそれに気づいたのは、君が居なくなってしまってからで。
「君には私は必要ないね」そんなことを君に言わせてしまった不甲斐なさ。そんなこと無かったのに。
僕にも君が必要だったのに。
君にもう一度、いや今度こそはちゃんと伝えたい。
そんな失ってから気づいたこと、今でも君を想って、ダサいなんて呟くけど、それが僕の本当の想い。
あの時よりも時が経って、大人になって、
君に夢中だったあの日のこと、あの時間も忘れてしまうのかな、
君が僕についた"あの優しい嘘"
そんな些細なこともまだ鮮明に思い出せるぐらい、
今も思い返すくらい、君は僕の中にいるのに。
二人が過ごしたこの街、
「綺麗だね、」なんて言って、月を見て笑いあったあの時、確かに僕と君と2人だけの世界だった。
あの夜みたいにもう君には届かない。
それでも、もうあの時みたいに届かないけれど
僕はずっと君に伝え続ける、届け続ける。
それがいつになるのかは分からくても。
サビで繰り返される歌詞、
変わらない君への思いが表されいるのかなあ、なんて思ったり。
もう君には会えないって分かっているけれど、それでも君と僕とのあの時を思い出して、
"いつか"を想ってひとりで月を見上げる。
僕の「美しい人」、君、君に聞いてほしい。
君は「あなたが太陽で私は月」って僕に言ったけど、
君と僕とは「光で影」、相対するけれど、ぜったいに一緒なもの。君と僕とはそんな関係。
光と影については、もう少し私の考えを。
調べた時に一際目を引いたのは、影の出来方。
影は「光が真っ直ぐすすむ、それが邪魔されて光が届かなくなった所」にできる。
君が届かないから、僕は影になる。影になるしか無かった。光が完全に遮断されているから、影ははっきりと見える。いなくなってからしか君の大切さに気づけなかった、切なさ。
ぼくのすべてをかけて君のこと大切に、守るから。
そんなこともう届けられない。
届けれなくても、ずっと君のこと想っているよ。
切なくて、でも、大きな愛を歌うこの歌。
たくさんの解釈ができる連太郎くんの歌詞。
どの曲にも共通しているのは、"君"への思いはずっと変わってないよ、ということかなあ、なんて思います。
最後に光と影についてもうひとつ。
光と影は相反する、といいましたが、じつは、光の意味もあります。
カゲには2種類の漢字があります。影と陰。
光の意味を持つ方は、影、のほう。
"月の影"と書けば月の光や月の姿という意味になります。
君が月の光で僕が影なら、ただ相対するものなのではなくて、"君と僕は同じもの" そんなふうにも思って、
連太郎くんはこの漢字を使ったのかな〜とも思えます。
ここまでで曲についてはおしまいです。
余談なんですけど、こういうのを書いたあとってどうしても曲の聞き方が変わるから、いままで以上にライブでの感覚が良くなるというかなんというか、、、
とにかく考えたい!ってなる、そんな曲がたくさんあるのは素敵だな〜とよく考えています、
珍しく1人で考えてみたのですがやっぱりわたしは人と話しながら、考えながら、あーでもない、こうでもない、っていうあの時間が好きだな〜〜としみじみ思いました。もちろん1人で考えるのも好きなんですけどね、好きの共有はやっぱりいいなあ〜と、思います。
と、今回はこれで終わります、読んで頂きありがとうございました。