ONE PIECE FILM RED 感想(※ネタバレあり注意)

ONE PIECE FILM RED
初日から2回見てきましたので感想や思ったことを適当に書いていこうかと思います。(ほぼ書き殴りです)
本記事はネタバレをふんだんに含んでおりますので未鑑賞の方はいますぐブラウザバックもしくはブラウザを閉じてください。



○全体的な感想
まず、個人的に今回の脚本の黒岩勉さんに期待をしていなかったというのがあります。
黒岩さんが過去に脚本を担当された「FILM GOLD」「ハートオブゴールド」の2作にかなり残念な気持ちを抱いたからです。
そういうわけで期待値をかなり下げていました。

さて今作ですが、一部に「ん?んん?」と思うところはあったもののかなり面白く楽しめたかなと思います。
ウタという子の人生、シャンクスとウタの親子の絆、シャンクスとルフィ、ウソップとヤソップ
綺麗に描かれていたと思いました。
ある程度予想通りでしたが、FILM Zのような映画キャラが主役になった作品でした。
期待以上でした。
面白かった!

○マイナスに思ったところ
①115分という尺の長さ
ライブパートの多さのせいもあると思うが、どうしても長尺なので中弛みする感は否めないかなというのが正直なところです。
とはいえどこを削ればいいのかと言われれば難しいと思うので仕方ないとは思います。

②ライブとセリフ量
ライブシーンに合わせてバトルが進行したりする関係でバトル中のセリフ量がどうしても減ってしまったのは仕方ないとはいえ残念でした。

③ルフィの「新時代」
今回の中で1番「は?」と思ったポイントでした。率直に「作品に合わせて言わされてるな感」がすごくてかなり萎えたポイントでした。
とはいえ40億巻を読んでだいぶ表現としてはだいぶ腑に落ちるようになりました。
ルフィにとっての夢の果て、そしてロジャーと同じ言葉がなんなのかというのもあるので仕方ない。
今回はここだけでなく割と40億巻の助けがあって納得するという部分が多かった気がします。

④言わされている感があるセリフ
上のルフィのセリフと重なりますが、どうしてもウソップやサンジを中心に言わされている感のあるセリフが所々あるなと感じました。
もちろんそれを言う適任のキャラに割り振られてはいますし、ちょっとした描写からそのセリフがでても違和感ないようにすごく配慮されていたと思います。まあこれは好みの問題です。

⑤既存キャラが多すぎる
情報解禁のたびに感じていたことではありますが、原作キャラが多すぎて役割がほとんどないキャラが相当数いたので扱いきれていない感をすごく感じました。
カリファ、オーブン、ヘルメッポあたりは彼らでなければいけない理由というのを感じなかったのでせっかくの登場なのにもったいないなと思いました。
ブルーノは話の流れ上かなり活躍していますが、便利屋さんになっててブルーノである必要性もそこまで感じなかったです。
藤虎やモモンガも持て余してる感すごかったです。
大将を出すとなれば仕方ないですが。
キャラ登場数やラストバトルあたり含めて前作「STAMPEDE」にだいぶ引っ張られたのかなと感じました。

⑥見聞色の覇気
今回の解決策の最大のポイントで最大のツッコミポイントかなと。
血縁関係者だと視界共有できるんですか!?突然言い出されても困ります!
そんな設定は知らないです!
となりました。
とはいえ、このおかげで見れた展開はかなり熱かったです!

○良かったところ
①ウタ
40億巻を読むことで納得することも多かったですが、今作のメインというだけあってとにかくウタの魅力に引き込まれました。
シャンクスと赤髪海賊団との関係、ルフィとの関係
大衆によって作り上げられたイメージ像によって本心の自分とは違うものを演じ続けなければならないというある種現代的な問題にもつながるようなリアルさもまた一つウタに惹き寄せられるポイントだったかもしれません。
本編内でもう少しシャンクスに対する本心が見えてたら映画単体でのまとまりはもうちょっとあったかなとは思います。
苦しみながら求められるものを表現し続けた21歳の女の子はかっこよかったです。
最後の最期、もう一度赤髪海賊団の音楽家として歌う姿は美しかったです。

②三強最新技
アニメ派からすればとんでもネタバレでしたが、
ルフィ ギア5
ゾロ 閻王三刀流
サンジ 魔神風脚
アニメで動くところをいち早く見られるファンサービスはシンプルに興奮しました。
ギア5なんて本誌での初登場が4月とかなのでよく盛り込んだなと思います。
最低限の配慮って意味もあったのかもしれないけどここら辺も技名セリフで欲しかったな…っていう本音はあります。

③シャンクスと赤髪海賊団
とにかく終始シャンクスがかっこいい!
真実を伝えずにエレジアにウタを置き去りにしたというのは今回の一件を見ればたしかに悪手な部分もあったんでしょう。
でもそこにはシャンクスの優しさがあった。
強さ、迫力、覚悟、四皇としての格 全てがカッコよかったです。
ウタがルフィに向けたナイフに手を添えて止めるっていう登場の仕方からずるいですわ!
父として娘を守る覇王色までずっとかっこいいじゃん!
黄猿にグリフォン突きつけるシーンが1番好きでした。
ベックマンが海賊と海軍の肩書きについて言及したセリフが個人的にかなり好きでした。
ヤソップ、ルウ以外だとホンゴウさんがだいぶ扱い良かった感じします。
ヤソップとウソップの関係性も触れられていてよかったです。
2年前からちったァ名の知れた男だったはずのロックスターもちゃんと戦ってるところが見れました!
赤髪海賊団の戦闘をここまで見れること自体初めてだったし赤髪海賊団が激しく動くたびに興奮しましたね。

④ルフィとシャンクス
ルフィがここまでシャンクスの存在を感じながら動いたのははじめてだったと思うのでルフィがようやくシャンクスに大きく近づけたのかなと感じました。(ギリギリセーフくらいの遭わせ方を攻めててすごい)
二人はまだ本当の意味で再会してはいけないという絶対的な制約の中で最大限近づけたのが今回なのかなと思います。
いつか本当に原作で再会する瞬間がなおさら楽しみになります。
個人的に最後ルフィがシャンクス本人の姿を確認しているわけではないけど赤髪海賊団の進む船の後方を目で追ったのがすごくギリギリの遭わせ方という感じがして好きでした。

⑤エンディング
はい、僕はこういうのに弱いです!
世界中でウタの歌が聞かれているよというのがわかる描写でしたね。
こうやって各地の今まであった人々の今の姿とか見れると嬉しくなっちゃいます。
気づきましたか?ノジコがいたんですよ!!!
ヨサクとジョニーがメインに映るせいでだいぶ小さかったけど。今からでも遅くない、その位置逆転しないか?
それはさておきガイモンや今のベラミーが見れたのが1番嬉しかったですね。
アラバスタのメンツがまるっきり映らなかったのはやはり世界会議の件もあるからでしょうか…?

○まとめ
中弛みはあったものの面白かったです。
本当にGOLDと同じ脚本家か!?ってくらい面白かったです。
惜しいなと思うところはあっても40億巻のおかげでだいぶ解消されましたし、ファンサービスもしっかりあってよかった。
「ウタを好きになれるか」でこの映画の見方は変わるのかなと思います。
原作25周年の節目のタイミングようやくシャンクスの活躍をちゃんと見れたのが1番よかったかな。

次の映画があるならそろそろまたSTRONG WORLDのように麦わらの一味メインのストーリーが見たいですね。


(追記)

もちろん全体として面白かったというのは変わらないんですが、GOLDの時同様に特典のコミックスを読まないと納得しきれないという構成になっているのは正直厳しい評価をつけないといけないということを書き加えておきます。(忘れてました)

GOLDの時ほど流れに破綻はないですが、ウタの心情面の描き方が甘かったのは事実かなと。

「知ってたよ」と言った瞬間あたりは特にかなと。「知ってたんかい!知ってたのにやってんのかい!」は必ず出てしまうので。

そこらへんだけはもう少しうまいことやってほしかったかなと。115分尺で本編内で書けませんでしては通らないので取捨選択はミスってる感は否めないです。

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