【第二部:Colabo炎上編】何が人々をColabo問題に焚きつけたのか

 「第一部:蓄積ヘイト編」では登場人物のこれまでの所業を取り上げ、炎上に至る燃料が蓄積される様を描きました。

 それに対して本稿「第二部:Colabo炎上編」では、11/29に行われたColabo提訴会見からの濃厚な2ヶ月間に焦点を当て、どういった出来事が人々を憤らせ、大規模な炎上に繋がったのかを描きます。
 今回の炎上は、開示される公文書がことごとく酷いことや、利益相反が強く疑われるスキーム等も要因となっていますが、本稿ではそれらを対象とせず、発生した出来事や登場人物の言動を中心に纏めました。
 なお、対象読者は引き続き、この問題を知ったものの深入りはしていない人となります。

2.大規模かつ継続的な炎上

(1)Colabo提訴会見

 2022年8月下旬に、暇空茜氏(以下、暇空氏)がColabo追及を開始しました。Colaboの諸問題が明らかになり、追求の動きが高まる中、仁藤氏と7人の左翼系弁護士で構成されるColabo弁護団は、11月29日に暇空氏に対する提訴会見を行います。
 その会見では、「リーガルハラスメント」という名言(迷言?)が生まれ、弁護士の頭数と招待されたマスコミの数で不正告発を黙らせようとする姿勢に、ネット世論はColabo批判の方向に一気にヒートアップしました。

提訴会見の様子

①リーガルハラスメント

 会見の後半、感情を昂らせた神原弁護士から「リーガルハラスメントっていう言葉があって、要するに合法的な嫌がらせなんですよ」という発言が飛び出します。
 一般住民が自治体の公金の使い道を監査する目的で、資料請求や住民監査請求を行ったのを「リーガルハラスメント」と称するのは、税金を納めている住民の監査行為を否定するものです。しかも、制度を濫用したならともかく、暇空氏は住民監査請求を1度しか出していません。住民監査請求はもともと左翼活動家の十八番のような制度であるので、その活動を否定するような発言でもありました。一般住民の住民監査請求はリーガルハラスメントであり、お仲間の左翼活動家の住民監査請求は正義とでも言うのでしょうか?
 このダブスタ一直線の発言はネット世界を駆け巡り、一躍流行語となりました。

②AVは女性に対する虐待

 リーガルハラスメント発言よりも前の時点になりますが、見た目もおばあちゃんの角田弁護士が、突如として「AVは女性に対する虐待を娯楽にしており、本件と共通している」等と言い出しました。いやいや、今回の会見、そういう話でしたっけ?
 角田弁護士は1942年生まれなので、御年80歳前後ですかね。冒頭でもSNSのことは何も分からないと話しており、弁護団がサイバーハラスメントと称する本件で必要な御大だったのでしょうか?弁護士の頭数がいれば良いというものではありませんし(頭数で威圧する意図はあったようですが)。
 角田弁護士の発言は会見場に珍妙な雰囲気を漂わせ、また後日、AV関連団体から差別的であると正式な抗議を受けることになりました。

③弁護士は色んな手段持ってますから(懲戒請求で知得した住所を流用)

 朝日新聞記者の「どうやって暇空茜を特定したのか?」との質問に10秒ほど話し合った後、太田弁護士が「普通にもちろん合法的な方法で特定しました。弁護士はいろんな手段持ってますから」と回答しました。
 実際には、匂わせたような『いろんな手段』を使ったわけではなく、Colabo弁護団にも参画している中川卓弁護士への懲戒請求に記載された住所を流用しただけというしょぼい話でした。
 懲戒請求に記載された住所を提訴に流用したことについては、中川弁護士に対し懲戒請求の動議が出されています。審査の結果、中川弁護士への懲戒に至った場合に、流用した他の弁護士への影響も気になるところです。

④議員会館の謎

 会見には衆議院議員会館の広い会議室が使用され、多くのマスコミや関係者が招待されていました。この会議室については、当初から疑惑が囁かれていました。
 会議室は議員のみが予約できる仕組みとなっており、議員の同席か、議員秘書のみの会合で使用できるルールになっています。Colabo謹製の会見文字起こしでも明らかになっていますが、参加者に議員や議員秘書は含まれていません。つまり、国税で運営されている議員会館が、明らかに規約に違反して使用されていました。
 暇空氏は衆議院事務局に開示請求を行いましたが、不開示との回答となりました。また、仁藤氏や弁護団からも、誰に便宜を図ってもらい予約を得たかという情報は開示されていません。議員会館が規約違反状態で使用され、一個人への攻撃に使われたにも関わらず、会議室の予約を取った者を明かせないというのは釈然としない話だと思います。

衆議院会館の運営規約(音喜多議員のツイートより引用)
開示申請に対する不開示通知書


(2)裁判費用カンパ

 12/7、暇空氏は名誉棄損裁判や行政訴訟に使用するとして、裁判費用のカンパを募りました。第一部に記載した登場人物の元々蓄積していたヘイト、追及していた疑惑の確からしさ、頭数と権威にものを言わせた提訴会見への怒りから、カンパは24時間で2,200万円を突破。12/15には5,000万円を突破しました。
 筆者もリアルが忙しかったりで遅ればせながら、有識者会議の議事録を読んで「利益相反やっておるな」と確信し、12/26にささやかな金額ながらカンパを入れました。


(3)森康彦牧師のキメセク逮捕と賛同メッセージ差し替え

 12/2に、各界の著名人や韓国の関連団体メンバーなどの83人から構成される「Colaboと仁藤夢乃さんを支える会」が発足し、同時に賛同メッセージ集がリリースされました。
 そのわずか6日後の12/8に、支える会83人の1人であった神戸市のNPO法人ホザナ・ハウスの森康彦牧師が、交際女性に無理やり覚せい剤を打って性行為をした罪で逮捕される事件が発生しました。
 表ではColaboに連帯するとして支える会を結成しつつ、裏では無理やり女性に覚せい剤を打つという重大な犯罪をしていたにも関わらず、当初は賛同メッセージ集を森康彦牧師のメッセージを削除したものにダマで差し替える対応のみが行われていました。その対応に批判が集まったのち、削除についての説明がツイートされ、その後手後手の対応に批判が集まりました。

賛同メッセージ集の差し替え前後比較。空白の1行、消せば良かったんじゃないですかね?
賛同メッセージ集をダマで差し替えて、批判が集まり1日後に説明ツイート


(4)住民監査請求結果を受けての大本営発表

 2023年1月4日、暇空氏からの住民監査請求を受けての監査結果が都庁から開示されました。(要旨だけ読みたい人はP.23の「本件経費の検証について」以降でOK)

 都への6年ぶりに認容された住民監査請求であり、監査結果には不適切との多数の指摘や2件の勧告、6件の意見が含まれるものであったにも関わらず、仁藤氏とColabo公式はあたかも勝利したかのように喧伝しました。監査結果にて「領収書が示されていない事項が本件経費に計上されている」「実際とは異なる備品や購入していない備品が記載されている」ことは指摘されており、「会計不正」はどう見ても成立しているわけですが。

仁藤氏は「会計不正」はなかったと報告
Colabo公式は法的措置を示唆

 監査結果の結論部分をスルーしているのも腹立たしいのですが、一番腹が立つのは、委託金の源泉たる納税者の方をまったく向いていないことです。 気にしているのは支援者のことだけなんでしょうね。
 
仮にColabo側に意図的な不正はないとの立場に歩み寄ったとしても、自分たちの杜撰な経理処理で多数の指摘や勧告をされているわけですから、公金を使っている事業であることを踏まえれば「経理処理上の軽微な誤りについては、都の監査委員と確認を進めております。都の関係者および都民の皆様には、ご心配をおかけして申し訳ありません」ぐらい付記するのが当然だと思います。


(5)アカい羽根募金(善意のお金が左翼活動家の資金に)

 赤い羽根共同募金が、Colaboや関連団体のぱっぷす、若草プロジェクトに多額の助成金を出していることが明るみになり、1/10に運営元の中央共同募金会は急遽ニュースリリースを公開しました。

 リリースは、若草プロジェクトには意図的に触れていないものでした。それと内容も片手落ちであり、Colaboにはこれ以外にも助成金が出ていて、総額では3,000万程度が流し込まれていることが明らかになっています。
 また、赤い羽根共同募金には左翼活動家の理事がいること、他の事業への助成金と比較した場合に、Colabo、ぱっぷす、若草プロジェクトは圧倒的に高額な助成金が渡されていることが明らかになりました。税金ではないにせよ、全国の小中学校や町内会等から半ば強制的に徴収される第二の税金のようなものが、左翼活動家の財布にされていることが分かり、ネット民のヘイトはさらに高まりました。

Colabo、ぱっぷす、若草は他の事業に比べ圧倒的に優遇されている
(引用元:https://note.com/paper_house_/n/n170a76f90804)
赤い羽根共同募金の早瀬理事は左翼イベントに繰り返し参加
自身が理事長を務める団体にも助成金を出している


(6)共産党幹部の盗撮逮捕と仁藤氏見解

 1/12、共産党の千葉県委員会書記長であり、衆議院選挙にも立候補した大西航氏が女子トイレの盗撮で逮捕されました。大西航氏はColaboに連帯を表明し、過去には「難民高校生」を絶賛するツイートもしていました。
 筆者も千葉の津田沼に時折お邪魔するので分かるのですが、やはり千葉というのはヤン車と郊外のラーメン店、そしてヤンキー文化の土地です。ヤンキー文化の地で共産党に入ってコツコツと活動し幹部となった人物の、犯した犯罪がトイレの盗撮というのは、さもありなんと感じるものがありました。

共産党の千葉県委員会書記長、逮捕されてしまう

 この逮捕に対し、仁藤氏もツイートで反応しました。ただし、「党」というだけでどこの党かは明示せず、得意の「キモい」もありませんでした。煉獄コロアキ氏より1,000倍キモいと思うんですけどね(笑)
 そして驚異的なのが1行目から2行目への変遷。トイレの盗撮というキモくて卑劣な犯罪への言及は1行目のわずか15文字で終了し、2行目からは腰に手が当たったか当たってないかぐらいの自民党馳浩氏のバスカフェ視察の話にすり替えられてしまいます。
 筆者はこのツイートを読んだ時、話の転換の凄まじさに思わずポルナレフ状態になってしまいました。

仁藤氏、1行目と2行目の間で宇宙のねじれを飛び越えてしまう
仁藤氏のツイートを読み、筆者はポルナレフ状態に

 なお、閣僚に不祥事が出るとすぐに任命責任と言い出す共産党ですが、大西航氏の任命責任については、「書記長は常任委員会で選ぶので、責任をとる個人はいない」とのことです(参考)。また、共産党の志位和夫氏は20年間以上党首の座についていますが、その間に党首の公選は行われておらず、批判した党員は除名されました。不可思議な団体・政党って、身近なところに本当に存在するのだなあと痛感することなりました。


(7)2/1弁護士会の怪文書

 2/1、弁護団は「『公金の二重受給』という事実誤認について」という声明を発表しました。
 これが本当に意味不明な代物で、筆者も読解力は割と高いと自負しているのですが、何を言っているのかさっぱり分かりませんでした。福祉関係者なら分かる内容なのかと思ったら、福祉関係者も分からないらしいです。
 個々のツッコミは画像に対して行いますが、そもそもがこんな訳分からない文章書かなくても、浅野市議の公開質問状に対してきちんと回答すれば良い話でした。まともな管理がされている組織であれば、2時間以内に回答できる内容のはずです。

ベン図書けよベン図。で、何が言いたいの?
Colaboの活動報告書での定義なんて明示されなきゃ分からんし
住民監査請求結果の表3は?


 特に、「Colaboは、都の若年被害女性等支援事業で確保した居場所を利用して、児童相談所からの一時保護委託で児童を預かる場合があります。」の箇所は、なかなか衝撃的なことが書いてありました。
 文章だけだと分かりにくいので、オリジナルの図を起こしました。

つまり下図ってこと?
公金事業でそれいいんですかね?

 こんなわけ分からない文章を書かずに、各自治体から受領した費用と団体の収益との対応を示してくれればいいだけなんですが。あからさまに煙に巻こうとする文章に、もうどうしようもないなと思ったネット民は多かったと思います。


最後に

 5,000字を超えてしまい、これ以上の記載は断念しました。他にも書きたいネタはたくさんありました。バスカフェタイヤ疑惑、都庁メール紛失問題、のりこえねっとの著作権侵害申し立て、北原みのり氏執筆の「キモい」センサー、仁藤氏と藤田孝典氏とのコンドームプロレス、赤い羽根共同募金の若草プロジェクト書き換え、などなど。
 出来事があまりに多すぎて語り尽くせず、このネタは一旦ここまでとしたいと思います。今度は独自調査ネタを書きたい。それと「Colaboは女の子を救ってきたのか?」とのタイトルで、本事業の有効性を検証したいとも思っています。遅筆が辿り着ければの話ですが。
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※補足
 (1)Colabo提訴会見の動画と文字起こしはそれぞれネットに上がっていますが、それ自体が暇空氏による名誉棄損訴訟の対象となっていますので直リンクは控えます。ググれば簡単に見つかるものです。


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