大園桃子を推すことの難しさ

「応援」すること、それは共に同じ目標を目指すことです。スポーツチームであればその目標は「勝利」ですが、アイドルの場合は様々な目標があります。「選抜入り」であったり、「女優としての成功」であったり、活動が多岐に渡るアイドル界において目指すべき場所は異なりますが、多くのアイドルは目標を持って活動し、オタクはそれを応援します。「推す」という行為は「応援」とほぼ同義で使われることが多いです。

では、我々大園桃子推しは何を目標とし、
彼女のことを応援しているのでしょうか?

僕は、分かりません。

大園桃子が目指している場所が分からないのです。そして、もしかすると彼女自身もそれを分かっていないのかもしれません。

多くのアイドルはアイドル界、ひいては芸能界に憧れを持って入ってきます。「あのアイドルのようになりたい」「将来は女優さんになりたい」夢を持つ女の娘の成長過程を楽しむことも、アイドルを推すことの醍醐味の1つとも言えます。

しかし、芸能界への興味もないまま加入した大園桃子にはそれがありません。そして、加入から3年がたった今も恐らく芸能界での成功を望んでいません。乃木坂内においての目標も…恐らくないでしょう。選抜未経験であれば、そこへのモチベーションが生まれたかもしれませんが、彼女は既に選抜センターすら経験済みです。

ただ、間違っても桃子が頑張っていないとは思いません。与えられた仕事をしっかり、全力で取り組んできた彼女の姿を僕は知っています。彼女は頑張り屋さんです。しかし、それはあくまで目の前の課題、例えるならば宿題をやっていたにすぎず、その先に大学受験が想定されているような取り組み方ではなかったように思います。彼女が悪いとかではなく、芸能界に夢のない彼女にとっては当然のことだと思います。

僕はそれでも良かったんです。明確な目標があるメンバーを応援しているオタクのことを羨ましいなと思うこともあるけれど、だからといって桃子以外を推そうとは思いませんでした。目標はないかもしれないけど、ステージ上で圧倒的に輝き、その個性を生かして芸能界を進み続ける、いや、さまよい続ける大園桃子をずっと見ていたい。そう思っていました。その姿に癒されていたし、握手会等で話ができるだけで幸せでした。アイドル卒業後は芸能界に残らないだろうから、できるだけ長くこの可愛い娘を見ていたい。そんなシンプルな感情だったと思います。言ってしまえば、特に「応援」はしていなかったのかもしれません。

そんな状況で、桃子が休業しました。

もう戻ってこないかもしれない。そう思いました。夢半ばで心が折れたのとは違うので、彼女にとってアイドルという場所は戻ってくる必要のない場所なのではないか、そう思いました。

それでも、桃子は戻ってきてくれました。

なぜ戻ってきてくれたのかは分かりません。

仲良しのメンバーに会いたいから
辞めた後の進路が決まっていないから
誰かに戻るよう言われたから
もしかすると、辞めるために戻ってきたのかもしれません。

でも、理由なんてなんでもいいんです。桃子がいてくれるだけで、桃子の姿を見れるだけで充分だと、桃子が戻ってきてくれてから気づきました。

これからも僕は大園桃子を推し続けます。

共に目指す目標はないかもしれないけど…
桃子を推すのは楽しいから。

奇想天外なことが起こるし
見てて本当に飽きない娘なんです。
ずっと見守っていきたい、そう思います。

そして、僕が桃子を推す一番の理由 

「可愛い」

やっぱりこれに尽きますわ。
難しく考えても、ろくなことないっすね。

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