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mRNAワクチンの難病への効用や無限の可能性までも、新型コロナウイルスワクチンへの懸念でつぶしてはいけない。

新型コロナウイルスワクチンについて、いろいろな懸念が生じていることは仕方がないことなのだろうが、もうひとつ異なった側面での考察も必要なのではなかろうか?

すなわち、この新型コロナウイルスワクチンがmRNAワクチンであり、難病を抱える患者たちにとっては、唯一の医療的解決のよりどころとなる可能性を秘めたツールである、という認識である。

認識としては、次のものがある。

①mRNAワクチンは複数の疾患を対象にできる

ウイルスだけでなく、がん、自己免疫疾患、遺伝性疾患などの幅広い疾患に対して mRNA 技術が応用可能 免疫系ががん細胞を認識して戦うのに役立つ腫瘍抗原を生成するように体に指示することが可能

②個別化医療の可能性が拡大

特定のがんなど個人間のばらつきが大きい疾患の治療に特に効果的である可能性

③安全性

生きたウイルス粒子を使用しないため、ワクチンが病気を引き起こすリスクはない。

ワクチン内の mRNA 鎖はレシピエントのゲノムに組み込まれないため、長期的な遺伝子変化のリスクが最小限に抑えられる

④治療用ワクチンの可能性
既存の腫瘍に対する免疫反応を高めるのに役立つ治療用がんワクチンが研究中

⑤迅速な設計と生産
mRNA 配列はさまざまな抗原を標的とするように迅速に変更でき,ワクチン開発スケジュールを大幅に短縮可能

⑥柔軟なプログラムが可能
mRNA を操作し制御された方法で特定のタンパク質を生成可能.治療の可能性が拡大

⑦強力な免疫刺激
mRNA ワクチンは、自己アジュバントとして作用することで.強力な体液性および細胞性免疫応答の誘導が可能

⑧mRNAワクチンの開発によって、今後、克服可能な難病や疾病のリスト

がん -
HPV ワクチンのような予防ワクチンとは異なり、mRNA ベースのがんワクチンは、すでにがんと診断されている患者を治療するために臨床試験中。

HIV -
BioNTech は HIV 用 mRNA ワクチンの開発初期段階に

結核 -
BioNTech は結核に対する初期段階の mRNA ワクチンにも取り組んでいる

インフルエンザ -
すべてのインフルエンザ株に対して普遍的な防御を提供し、毎年のインフルエンザ予防接種の必要性を排除できる mRNA ワクチンの開発に取り組んでいる 

Moderna と BioNTech はいずれも mRNA インフルエンザワクチンを開発中

サイトメガロウイルス -
モデルナはサイトメガロウイルスの mRNA ワクチンを臨床試験中

ジカウイルス -
モデルナは臨床試験でジカウイルスのmRNAワクチンを試験中

チクングニアウイルス -
チクングニアウイルスの mRNA ワクチンもモデルナ社で臨床試験中

以上

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