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散文

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2024年8月の記事一覧

夏の終わり

夏の終わり

夕飯を終え、キッチンで、暮れていく夕陽を見ている。夏の終わりの気配のする夕暮れ、盛んに鳴いていたクマゼミはヒグラシへ、そして、陽が落ちると、ヒグラシから秋の虫の音に変わる。尾形亀之助の『美しい街』を読む。闇に紛れて、真っ白な紙面に、筆で染みを落としたような美しい詩は、形をなくしつつあり、私自身も像を失っていく。夏野菜の炒め物の香りも、冷蔵庫のコンプレッサーの音も、気配を失い、詩集をポロンポロンとめ

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