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20240629

 今日は音凪13周年(おめでとうございます)で「とんちとトンチ 音のランデヴー」に伺う予定で、午前中から少し時間があったので、前に買ったレコードを聴こうと思った。
 ターンテーブルに乗せたのは、先日、何気にディスクユニオンでレコードを見ていると、発見した「快走 阪急電車」というレコードで、先日、レコードからコンピューターに録音しようと試みてみたものの、音のピークが分からず、録音していると、後半になるにつれてやたらとクリップする箇所が多くなっては、録音し直して、そうしていると、また別の所でクリップする、その繰り返しで、初めてターンテーブルに乗せた日に録音する事は諦めた。その仕切り直しという事で今日。
 何とかひと通り聴いてレベルを合わせて、録音する体勢に。レコードから目を離せないのは、このせいもあるなと思いながら。

快走阪急電車、ジャケ。

 何度となく聴いた、梅田駅のラッシュ時のシーンから始まって、駅のアナウンスで、神戸線がまだ須磨浦公園まで山陽電車に乗り入れていた事が懐かしいと思うのは年のせいだろうと思った。

 左のチャンネルからそんな音が聴こえてきて、センターからは準急、雲雀ヶ丘花屋敷行きの発車のアナウンス、そして右のチャンネルからは京都河原町行きの電車のアナウンスが聴こえてくると、大体マイクをどの辺りに立てて録音したのか判る様な気がした。

レコード。

 レコードは続いて、2300系だろうか、6300系だろうかの京都河原町行きの電車が、梅田駅を出て、十三駅までの様子の音が収められていて、駅を出発する前から車内の様子が手にとる様に、懐かしい感じで伝わって来る様な気がした。

 梅田駅を出発して、都島通りのガードを通る時の音、それから、まだまだ貨物列車がコンテナになる前、梅田の貨物駅も賑やかだっただろう、梅田貨物線から福島方面に向かう中津駅辺り国鉄の線路を跨ぐ鉄橋の音、から続いて、淀川の鉄橋を渡る音でクリップする箇所が多くなった。

 そんな当時の色々な場所の音が録音されていて、あぁ、フィールドレコーディングだと思う。
 圧巻だったのは、きっとこれも阪急電車のウリだったのだろう、今は撤去されて、今津線の北線と南線を神戸線を横切って結んでいた、西宮北口駅のダイヤモンドクロッシングの音が、外から車内から収められている所や、新幹線と並走する上牧駅から大山崎駅までの箇所、きっと上牧駅での録音になると思うのだけれど、通過する新幹線の両数を音で数えてみると、16両編成だった事とか。
 P-6だったかの吊り掛けの音とか、聴きどころが満載で、これが1000円で手に入った事が、未だ信じられない。鉄道のレコードは色々なシーンを音で想像させてくれて楽しい。

 そんな事をしている間に出発する時間を迎えて、自転車を漕いで駐輪場まで。
 6月でこの暑さが信じられない。
 大阪の地下鉄、堺筋線の南森町駅まで、一昨日と寸分変わらない経路で向かう。
 今日は時間に余裕があって、良いと思った。
 淡路駅から天神橋筋六丁目駅に向かって、先頭車両に乗って、前を見ていると、淀川を渡る時に、目の前に広がるビル群が切ない。そんな事を思う、地下に潜る電車の中。

淡路駅。

 一昨日と違うのは、木曜日か土曜日かというだけなのだけれど、人の動きが全く違って見える。曜日の空気感。
 そうして堺筋線で南森町。
 天神橋筋商店街も土曜日。そこに居る人の着ている服が全く違う様に思う。

交差点の看板。

 てくてくと歩いて、13年を迎えた音凪まで。少し時間もある様に思えたので、少し遠回りをして、南森町界隈を散策。してから音凪に到着すると、開場していて、お店の中に入る。
 適当な場所に座ると、大体いつもと同じ様な場所になるのは、きっと、そんな場所が心地よいからだろうと思う。チャージとともにビールを一本頼んで、先に出て来たビールを飲み干すと、二本目のビールは夕食にと頼んだガパオライスと共に頂くタイミング。

ガパオライスが美味しかったです。

 お店の中には、とんちさんのマイクとトンチさんのスティールパンが据えられて、生に近いスティールパン
 夕暮れ時のビールの心地よさを堪能。
 飲み物をハイボールへと移して、開演時間を待った。

 よくよく考えてみると、この日記の様なものの始まりは、いつだったかのとんちピクルスさんとトンチさんのライブでは無かったかと。
 当時、と言って良いのかどうかは分からないけれど、その時もかなり酔ってしまっていた気がする。何を基準にすれば良いのか分からないけれど、何かを一周した様な気分にもなる。きっと書き手にしか分からない様な事だとも思いながら。

 19:00を迎えて、とんちピクルス、夏ももうすぐという選曲で「ノコリータのうた」で幕を開けて「すいかのセレナーデ」と続けば、そこはもう夏。
 楽しみにしていた、とんちさんとトンチさんのセッションで「鍾乳洞の長い旅」のバックトラックに入っているスティールパンの音とトンチさんのスティールパンの音の絡みが圧巻だった。どんなライブでも、この瞬間が永遠に続けば良いのにと思う瞬間の連続だった。
 そしてトンチさんのソロ、「ロンゴロンゴ」が新しいアレンジになっていて、それがまた格好良かった。台湾は台東に行きたくなるのだけれど、なかなか追いついて来ず。それから「イナズマドン!」(で、良かったでしょうか)、途中で音に効果がと思っていて、後からスティールパンのコーナーを見に行ってみると、カオスパッドが配置されていて、あぁ、凄いなと。ただただ感服するばかり。
 お馴染みのとんちピクルスの曲もとんちさんとトンチさんの絡みで、曲の良さが更に映えた様に聞こえる、1×1は無限大のマジック。
 本編最後の「夢のあと」で完全に心を持って行かれた感が。
 良い夜をありがとうございました。
 何かこの日記の様なものが、一周した様な気がしたと思ったら、アルコールで記憶が曖昧になった、と言うより、穴が開いてしまった様な事も一周した気がしました。

 音凪13周年おめでとうございます。また伺います。

スティールパン。

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