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誹謗中傷はよくない

ご冥福をお祈り致します。とても辛く苦しかったと思います。

誹謗中傷や荒らしは、された人にしかわからない。

昔、私が運営していたWebサイトが荒らされ、苦しかった時期があった。下記、時間がある方読んで下さい。

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●世は大インターネット時代

2003年頃、2ch、Google、Amazon、YahooBB、mixi、Livedoor、Winny、教えてgoo…目まぐるしかった。

ブログやmixi等の日記サービスも流行っていたが、当時、私は自力でサイトを作る事にハマっていた。ホームページビルダー等の作成支援は使わず、空白のメモ帳から、全てを自力で書く硬派だった。

全世界から閲覧出来たが、見ているのは友人だけ。しかし多い日は、ユニークユーザーが1日100人位はいた。毎日更新する日記がメインで、その他に自己紹介、好きな曲紹介、お気に入り写真公開、友人リンク等があった。自己紹介は、個人が特定されないよう実名や住まいは伏せていた。

そのサイトには、氏名と本文を書くシンプルな掲示板も設置した。当時の流行りである。それぞれハンドルネームで書き込み、盛り上がっていた。書き込まない人達も、そのやりとりを見て楽しんでいた。

●事件が起こる

サイトのアクセスが順調に伸び始めたある日「ミスター」と名乗る男が、掲示板に現れた。知らない名前だ。「よぉ、俺はコロンビアから来た。今日からここを荒らしてやるよ」という書き込み。怪しい。ひとまず「こんにちは初めまして!」と書くと「は?うるせーよ、なめてんのか」と書き込まれた。正直怖かった。

しばらくミスターの書き込みを無視していたが、毎日乱暴な書き込みが続いた。私の友人に絡み出したり、「私の事知っているのか?」と思うような書き込みもされた。賑わっていた掲示板だったが、みんなに警戒され始め、ミスター以外ほぼ誰も書かなくなった。しかし閲覧者はその行く末が心配だったのか、アクセス数は伸びていた。

ミスターは時間不定期で毎日書き込む。私は時間さえあれば、荒らされていないかの確認。ミスターの書き込みは即削除し、掲示板の平和を装ったが、ミスター以外のみんなは以前のように書き込んではくれなかった。

私は八方美人で、事なかれ主義。多分敵はいなかった。争いも避けてきたので、アンチや荒らしには慣れておらず、非常に弱かった。また当時、地元の子ども会のスタッフをしており、その掲示板を見ていた子ども達からも心配されてしまった。情けない…悔しい…

ミスターの荒し行為が連日続く。

私は掲示板の手前に秘密の質問を設置するという手を打った。「私は何に似てる?」という質問。幼少の頃から言われていたあだ名だが、これはWebサイトには書いておらず、身内だけしかわからなかった。これでブロックを試みた。

…しかしミスターは翌日に突破してきた。ミスター「俺がわからないとでも思ったか?お前の事はよく知ってるよ」本気で怖くなった。そして悲しい事に、ミスターは知人という所まで絞られてしまった。

サイトにアクセス解析を付け、ミスターのIPとプロバイダ情報をゲット。友人宅に遊びに行っては、さりげなくその家で「診断君」というIPチェックサイトで情報のチェック。こいつも違う、あいつも違う、、、あろうことか、身近な友人までも疑っていた。私はノイローゼ気味だった。

平和主義の私だったが、犯人をつきとめ、知人だろうが友人だろうが、ぶん殴ろうと思っていた。

当時大学生の私は、ミスターの荒らし対策や掲示板チェック、セキュリティやCGIの勉強ばかりで授業に集中出来ず、卒研にも手がつかなかった。友人とスノボ旅行の時も、ゲレンデで掲示板チェック。楽しめなかった。

時間をかけHTML・CGIを猛勉強し、偽装掲示板を作った。IPで振り分け、ミスターだけをそこに誘導し、およがそうとしたのである。…しかし、すぐに気付かれた。ミスター「オレをおちょくってるのか?お前の考えそうな事だ」もはや私はノイローゼ。

●トドメ

その翌日。サイトのカウンタの総アクセス数が昨日は10,000ちょいだったのに、目を覚ますと40,000になっていた。1日で30,000アクセス増えていた。

アクセス元は「田代砲」と呼ばれるF5アタック(アクセス攻撃)サイト。夕方にも再攻撃があり、カウンターはバグっていた。頑張って努力して、数ヶ月でやっと10,000アクセスまでいったのに、一日にしてその努力が埋もれた気がした。

…私は一人の荒らしに負け、Webサイトは閉鎖した。大好きだったWebサイト作成、HTML・CGIの勉強も、もはや苦痛になっていた。。。

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その日から一年後のある日、数年前に引っ越した友人が地元に戻ってきたので、私は当時のWebサイトの話をした。

私「以前Webサイトはやってたけど、色々あってやめたんだ」

友人「もうWebサイトはやらないの?」

私「やらないかな。疲れた」

友人「ミスターにw?」

私「・・・え?」

友人「フフフ。ミスター・・・実はオレだったんだ。楽しかったのになぁ」

私「は?え?」

友人「最初、すぐにバラそうとしたんだけど、反応が面白かったから、しばらくからかってみたw田代砲もビックリしたっしょ。あれは面白かったwwwコロンビアとかウケるよね」

犯人は遠方の友人だった。別の友人から私のWebサイトを聞いたらしい。身近な知人のIPを調べても犯人を見つけられなかった訳だ。

…笑えなかった。頭が真っ白、言葉も拳も出なかった。しかし、とてつもない大きな怒りは今でも鮮明に覚えている。

あっちは冗談でも、こっちは全く笑えない。この冗談にどれだけの時間を費やし、どれだけの精神力を使ったか!!!!

私はその日以来、誹謗中傷、荒らしはやめようと決意した。

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私はキングコング西野が好きである。オンラインサロンにも入っている。ウーマンラッシュアワー村本、ノンスタイル井上、ホリエモンも好きである。これを書きながら気付いたが、彼らの共通点はアンチが多い。きっと、荒らしや誹謗中傷にも負けない強さに、弱い私は魅力を感じるのだと思う。

誹謗中傷はよくない。知人でも知人でなくても。ダメージは蓄積するし、相手の時間を奪う。私は現実世界でもオンラインでも、あたたかい言葉をかけ続けたい。

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