続・保育士の給与

【お断り】
今回は助成金や保険料のことをお伝えする内容ではないため、補助金や保険料などについて微妙に違う場合がありますことをご了承下さい。


保育士は給与が安いとよく聞きます。

認可や企業主導型など、自治体から助成金をいただいて運営されている保育園に勤めている保育士の給与は、この助成金が財源になっていて、それは皆さんの税金から捻出されている。

さてここで保育士の給与の元になっている助成金について書いてみます。

助成金には、公定価格と言われる保育料に相当する基本部分と、キャリアアップや処遇改善、家賃補助などその他の加算があります。

これらは保育園の分類(認可だとか認証だとか)で異なり、一般的には認可保育園が一番手厚いのではないかと思われます。

また地域によっても異なります。一般的には東京23区が一番手厚くなっているようです。

(参考)
内閣府のホームページに公定価格が試算できるエクセルがあります。これを使うと基本部分に該当する公定価格が試算できます。https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/jigyousya.html

その他の加算についても、各自治体のホームページなどに資料がある場合もあるので、自分の勤めている保育園がどのくらいの助成金をいただいているのか検討を付けることができます。

話は変わってまだ本題ではありませんが、皆さんの給与にかかる会社の経費を考えてみます。

社保に加入している方は、給与から保険料等が引かれていると思いますが、これは会社と折半なので、同じ金額を会社も負担しています。

なので給与総額23万円、内3万円が保険料等だとすると、会社も3万円負担しているので、会社としては26万円経費がかかっていることになります。

さてここからが本題です。

自分の勤めている保育園の助成金額が何となくわかり、自分の給与にかかる経費も分かったところで、その上で自分の給与が安いのかどうか考えてみると良いのではないでしょうか?

もしいただいている助成金に対して、人件費の比率が高いようなら、その保育園の給与が安いのは仕方がないと言うことになりますよね?

逆にいただいている助成金に対して人件費の比率が低かったら、もう少し給与を上げてもらうこともできますよね?

単に給与が安いと言うことで、国に助成金アップを求めていくと、それは後々増税という形で国民に跳ね返ってくる可能性もあります。

もし人件費比率が低い保育園に勤めていて給与が安いと感じているのなら、助成金アップを求める前に自分の会社に給与アップを求めるのが筋かもしれません。

保育園事業者の中には、労働について保育士が知識ないことを良いことに、足元を見たような扱いをしているところもあると聞きます(これは保育士だけでなく他業種の若い労働者に当てはまることですが)。

事業者に良いように使われて、鬱病などになってしまう若者も多くいます。

当然それは雇用している企業体質に問題がありますが、働く人が労働に対してもう少し知恵をつければ、ブラック企業は減ると思います。

ブラック企業、ブラック保育園をなくしていく一番の近道は、働く人が労働に対しての知識を身につけることかもしれません。


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