すべてかなう

祈るようにサーカステントの最前列で魅入ったのに
もう聴きたくないし解りたくないと思う音楽がある。

私を好いた他人はすぐに知らないひとになって好かれた記憶は私だけが所持している。反対に、今迄好いた人のことはすべて忘れた。

3歳の時に夜見た夢はいっぱい覚えてるのに、誰かを大切に思った瞬間は片っ端から忘れていく。

中学生の頃、教室のすべてがおぞましく、犯罪を詰め込んだみたいだった。いじめや、嫌がらせや、いろんなことが。私も例外でなく犯罪者だったと記憶して、それで今は誰とも会えなくなった。

きっとそれ誰も悪くないから、たぶん私が悪い。余計に人と会うのが怖い。

家族はいつまでも未熟で駄目なわたしを見放さないで居てくれてる。

魔女の宅急便のオソノさんみたいになりたかった。優しくてあったかくてかっこいい。

花の咲いたお庭とクッキーと紅茶の午後。夏の熟れたトマト。冬には雪が静かに重くつもってゆく様を眺めながらクリスマスパーティーをして、誰かとプレゼント交換をしたり、たぶんまだ、すべてかなう。

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