「あいつら」の顔は見えていますか?

 個人的な見解です。
 「本を焼くものは人を焼き始める」
 これが現在の日本が断絶している根源では無いかと考え始めています。
 「なぜ本を焼く必要があるのか?」
 その心理の元には恐怖と憎しみがあるのではないか?
 簡単に脳内で処理してしまえる二分法。「自分たち」と「あいつら」という分類法がどれだけの危険をもたらすのか? この場合、「あいつら」の顔が見えているのか? 主張をわかっているのか?
 その漠然とした「あいつら」が何かの表現にクレームを付けた場合、その「あいつら」は「本を焼け」とまでは言っていません。それがなぜ「本を焼く」にまで安直に行き着くのでしょうか?
 漠然とした「あいつら」に底知れぬ恐怖を感じ、それが憎悪へといたるのではないのか?
 「自分たち」が「あいつら」の言うことを理解しようと努力したことはあるのか? 「本を焼く」という大義の元で不毛な闘いをしているのではないか?
 現在、パンデミックが懸念されておりますが、正しい理解が無いと、感染した方々を「あいつら」と見なし始めたらどうなるでしょうか? 簡単に差別や隔離に至るでしょう。
 相手も人なのです。
 理性を失ったら人は獣になります。今こそ、一人一人が自分の頭で冷静に考えるべき時だと考えます。