ハバナ

ちょっとだけ賢くなる話

子どものころ、新聞を読もうとして、挫折したことがあります。

あれはたしか、小学生になったばかりのころでした。

当時の僕は「この春から小学生だ!もう幼稚園は卒業だ!」と、新しい生活に胸を踊らせていました。

ランドセルを背負うと少しばかり大人になった気持ちがします。

「せっかくだから、なにか、大人っぽいことがしたいな」

そう思った僕は、テーブルの上に置いてあった新聞に目を留めました。
 
新聞を読むって、なんだか大人っぽいぞ。そういえばお父さんも毎朝新聞を読んでいたな。

もしかして、新聞を読めるようになれば、大人の仲間入りができるんじゃないだろうか。

そう思って、僕は、テーブルの上に手を伸ばしました。



……数分後、僕はテーブルに突っ伏していました。

小学一年生の頭脳には、新聞はむずかしすぎたのです。

読めない漢字もたくさんありましたし、経済や政治の専門用語がたくさん出てくるから、理解するのはとても困難です。

そこで僕は、

「ひとりで新聞を読むのは、無理だ」

ということに気づきました。


その次の日の朝、僕はある行動を起こしました。父が新聞を読んでいるところに近づいていって、横から覗き込んだのです。

「なんだ、お前、新聞に興味あるのか?」

と父がたずねました。

「うん。でも、むずかしくて、よくわからないんだ」

「新聞は大人が読むものだからなあ。たしかに小学一年生には難しいだろう」

「でも、僕、新聞を読んでみたいんだ!」

そう言うと、父はニヤリと笑いました。

「いいことじゃないか。それじゃあ、お父さんが毎朝、新聞に書いてある内容をわかりやすく教えてやろう。それと、お父さんが読んでいる難しい本についても教えてやる。ついてこれるか?」

「もちろんだよ!」

父に応えるように、僕もニヤリと笑いました。


そんなわけで、僕は、小学一年生のころから、父に政治や経済、音楽や絵画・文学などの芸術、歴史、法律や税金、処世術や恋愛に至るまでの知識や考え方を、みっちりと仕込まれました。

医療法人の経営者であり、投資家でもある父は、学校の勉強だけでは息子を一人前の大人にすることはできないと考えていたのでしょう。

そこで父から得た知識や考え方は、いまでも随所で役に立っています。

ビジネスモデルを考えるときや、気になる女性を口説くとき。友人たちと食事を楽しむときや、ちょっとしたパーティーにお呼ばれしたときなどです。


僕は父から「毎日ちょっとだけ賢くなれ」と言われて育ちました。

毎日ちょっとだけ賢くなれば、それでいい。

一気に賢くなろうとすると、疲れるし、飽きる。

毎日ちょっとだけ賢くなろうとすれば脳への負荷が少なくなるし、飽きずに学ぶことができる。

そんな風に効率よく知識や考え方を教わることができて、よかったと感じています。


今回、僕は新しくnoteのアカウントを作りました。

ちょっとだけ賢くなる話」と題して、(ほぼ)日刊ペースで文章を書いていきます。3分程度で読めるような、短いお話です。

僕が父から教わった知識や考え方をベースに、新しく自分で吸収したニュースについて説明していきます。

この話を毎日読むことで、あなたはちょっとだけ賢くなります。その”ちょっと”を積み重ねていけば、数ヶ月後にはまったく別人のような知識や思考回路が身についていることでしょう。

将来的にはマガジンにするかもしれませんが、とりあえずは無料で公開しようかな、と思ってます。

また、既存のアカウントはそのままですので、「大木流投資術」「ゆるふわハイスペの書」などは、これまで通りに読むことができます。ご安心ください。


そんなわけで「ちょっとだけ賢くなる話」スタートです!


明日のタイトルは
ニューヨークのメトロポリタン美術館
です。
お楽しみに!


今回のnoteは初回ということもあって、無料で公開しています。
文章を書くモチベーション維持のために、少しでもサポートをいただけると嬉しいです!書き書きします。よろしくね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?