ワイキキビーチのひみつ
ハワイ・オアフ島を代表する観光地といえば、やはりワイキキビーチでしょう。
初めてハワイへ行く日本人は、必ずといっていいほど訪れる王道スポットです。
僕も例に漏れず、ハワイに初めて足を運んだときには、ワイキキビーチを訪れました。
幼い僕は、弟と一緒にボディーボードをして遊んだのを覚えています。サンサンと照りつける太陽と青い海、白い砂浜を背景に、疲れ果てるまで海で泳ぎ続けました。だから、ホテルに帰ってからの記憶はほぼないんですよね。そこそこいいホテルで、おいしいご飯だったはずなんですけど、海での記憶しか残っていません。ちょっと勿体ないような、まあそれでもいいような、とにかく、幸せな記憶です。
さて、ワイキキビーチとは、その名の通り、ワイキキにあるビーチです。ヒルトンハワイアンビレッジから、マリオットホテルの前まで、ワイキキの海岸線およそ3キロにわたって伸びるビーチ全体を指します。
海岸線に沿って大型ホテルが立ち並び、遠くには雄大なダイヤモンドヘッドの姿がのぞいています。
「これこそハワイだ!」と叫びたくなるような、壮大な一大パノラマです。季節によっても波の高さや山の色などに変化が生まれるので、オフシーズンのハワイもなかなかオツなものです。夏に限らずとも、年に何度も訪れたくなるのも頷けます。
そんなワイキキビーチですが、実は、昔は「ビーチではなかった」そうなんです。
実はワイキキビーチ、1900年ごろまでは湿地地帯だったらしいですね。
ハワイ語でワイは水、キキは噴き出る、という意味です。すなわちワイキキは「水が噴き出る」という意味で、その名の通り湿地が広がる場所でした。
当時は魚の養殖池や、田んぼがあったというのですから驚きです。いま僕たちがイメージするワイキキビーチとはかけ離れた姿だったということでしょう。
そして残念なことに、当時のワイキキビーチは、魚の養殖池や田んぼによって蚊が大量発生していました。衛生状態が非常によろしくない。「これはどげんかせんといかん」と、現地で問題の解決法が考えられました。そして、それこそが”ワイキキ地区埋め立て計画”だったのです。
その計画によって、1920年代から1930年代にかけて、ワイキキ地区はどんどん埋め立てられていきました。
埋め立てにはオアフ島北部のノースショア、カリフォルニア州のマンハッタンビーチから、白砂を運んで用いられました。
つまり、ぼくたちが「これぞハワイだ!」と思っていたあの白砂は、元々ハワイのものではなかったということですね。
ちょっと驚きです。
それでも、ワイキキビーチに足を運んだとき、きっと僕は「これぞハワイだ!」と思ってしまうと思います。
たとえ元々はハワイの白砂でなかったとしても、いったんイメージが定着してしまえば、なかなか変えることはできないんですよね。
反対に、そこで「いや、この砂は偽物で、元々はオワフ島から〜」とウンチクを垂れるようなダサい男にはなりたくないなあと、そんなことを思います。
本当はハワイの砂でないのは知っているし、別にそんなのどうでもいい。胸に留めておけばいい。現地では、隣にいる女性と、家族と、目の前のワイキキビーチを全力で楽しめるような素直な男でありたいなあと、そんな風に思いました。
そんなわけで「ワイキキビーチのひみつ」でした!
明日のタイトルは「世界一エレガントなコンゴの男たち」です。お楽しみに!
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