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萩尾望都が竹宮恵子を意識している?と思わせる行動その3~ル=グウィンの表紙

つい先日noteにル=グウィンのことを書きましたが、大泉スレでも全然内容は違いますが、ル=グウィンの文庫本について話題になってまして……

サンリオSF文庫で竹宮さんはル=グウィン作の4つの文庫本の表紙を描いてることを知りました。サンリオSF文庫の存在自体は知ってはいたのですが、ほとんど目にする機会がなくて……
竹宮さんが表紙を描いていたこともまったく知りませんでした

1978年 「辺境の惑星」サンリオSF文庫 表紙:竹宮恵子
1980年 「ロカノンの世界」サンリオSF文庫 表紙:竹宮恵子
1981年 「幻影の都市」サンリオSF文庫 表紙:竹宮恵子
1984年 「天のろくろ」サンリオSF文庫 表紙:竹宮恵子

サンリオSF文庫は1987年に終了したようで、だからかどうかわかりませんが、1989年にも「ロカノンの世界」がハヤカワ文庫SFで出ています。で、これ、表紙が萩尾さんなんですよ

つまり、1980年のサンリオSF文庫の「ロカノンの世界」は竹宮さんが描いていて、1989年のハヤカワ文庫SFのほうの「ロカノンの世界」は萩尾さんが描いているということになります

いったい、排他的独占欲を避けるという話はどうなっているのでしょう?
もちろん、後追いで同じ本の表紙を描くなんて許されないなんて言いませんよ?そんなの好きにやって当然です。でも、萩尾さんが「排他的独占欲」云々って大泉本で言い出したんですよね?

ちなみに、萩尾さんは作家の森見登美彦氏との対談で、1975年に描かれた「11人いる!」はル=グウィンの影響を受けていたことを語っているそうですし、2018年のユリイカのル=グウィン特集にも寄稿しています

だから、竹宮さんがサンリオSF文庫のル=グウィン作の表紙を描いたことを知らなかったという可能性はとても考えられません

排他的独占うんちゃらなんてくだらないことを言わなければいいのに、こうなってくると、本気で萩尾さんが竹宮さんの排他的独占欲(これも萩尾さんの想像にすぎませんが)を意識して、それを避けたことなんて一度でもあるんだろうか?とすら思えてきます

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