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技術以上に大切なこと

先週木曜に最終回を迎えた、ドラマ『silent』。
子どもと一緒に見ていたのですが、「伝える」という行為に関して、日頃私が感じていることと重なる部分があり、新しい気づきがありました。

「なんで手話教室の先生になったの?」
「手話を通して、ろうあ者とコミュニケーションを重ねれば、ろうあ者のことを理解できると思ったから。」
「手話教室の先生になって、ろうあ者のことを理解できるようになった?」
手話は、コミュニケーションの手段でしかなかった。いくら手話がうまくなっても、ろうあ者を理解することはできなかった。言葉の意味を理解することと、相手の想いが分かるってことは違った。いろんなろう者と知り合ったけど、桃野さんみたいな人は、桃野さんしかいなかった。結局は伝えたいとか受け取ろうとか そういう気持ちがあるかどうかなんだと思う。

ドラマ『silent』第10話より
(※一部のセリフは、記憶をもとに書いています。)
ドラマ『silent』第10話より

先日聴講した、KTの講演でも、KTはこんなことを言っていました。

スキルだけあっても、自分から発信しなければ、便利屋になってしまう。
ビジョンだけあっても、スキルがなければ、やりたいことはできない。

結局、「伝える」という行為が成立するには、以下の3つがマストであり、
【誰に】【何を】伝えたいか、という「思い」があって初めて、【どうやって】伝えるか、という「スキル」が生きてきます。思いをカタチにする手段がスキルであり、スキルだけ持っていても、伝えることはできません。

  • 伝えたいことがある(WHAT)

  • 伝えたい相手がいる(WHO)

  • 伝えるために必要なスキルを持っている(HOW)

そして、「思い」を「行動」で示し、その上に、「スキル」が乗っかることで、伝えたい思いを相手に伝え、相手の心を動かすことができるのです。

話は変わりますが、以前、旦那から以下のような質問をされたことがあります。その時は、うまく答えることができなかったのですが、こうしたインプットを通して、ようやくこの答えが見つかった気がしました。

「Tableauなんて、所詮BIツール。データを可視化するだけでは、何も意味がない。スキルだけ磨いたって無駄だよ。Tableauの何が魅力なの?」

たしかに、Tableauが単なる可視化ツールなら、私はTableauに魅了されることはなかったと思います。

Tableauで表現される、ワクワクが止まらない無限の世界。
ロールモデルとして目標にしたい、神のような存在の猛者達。
熱狂的なコミュニティを通して広がる、幅広い人脈 etc…

Tableauを通して広がったこうした世界が、私を変えてくれました。
だから、私はいろんな人に、この体験をしてほしいと思いました。

そして、Tableauに興味を持ってもらうには、技術力はもちろん、伝える力が何よりも必要だと考えました。だから、伝える力を磨きたくて、私は何を伝えたいのかが知りたくて、ひたすらnoteを書いてきたのですが、この2年近くnoteを書き続けることで、ようやく、自分の伝えたいことが見えてきた気がします。

ところで、ドラマ『silent』の最終話の中で、こんなセリフがありました。

青羽の声を思い出せないし、もう聴けないけど、
言葉が見えるようになってよかった

ドラマ『silent』最終話

つまり、どんなに伝わらない相手であっても、伝えたい思いを土台に、スキルを磨き続けることで「思いを可視化できれば、相手に伝わる」ということ。これって、TableauでVizを作る時のタスクに似ていると思いました。

ドラマ『silent』最終話より

「思い」という大切な火をたやさず、その思いを伝えるための技術を磨くことで、自分が伝えたいことを、伝えたい相手に伝える努力を続けたい、と改めて思いました。まさに、私がめざすのは、こんな世界観。

「私はこれが伝えたい!届け!届け!届け!」という思いを強く持ち、それを実現するために必要な、「どうすれば伝わるのか?」という、伝える力や可視化スキルを磨き続けることで、「伝わる」という成功体験を、少しづつ重ねていきたいと思います。