見出し画像

【NFT】OpenSea Studio 「Drop a collection」「Create an NFT」の違い

はじめましてのヒトは、はじめまして。
いつもの皆様、こんにちわ。
大葉さんです。

前回のお話

2023年10月4日、OpenSeaより正式にOpenSea Studio(開発名Creator Studio)がリリースされました。おめでとうございます!!!

さっそく色々触ってみているのですが、新規に追加された「Drop a collection」「Create an NFT」の概念でつまづきました。勘違いしてコントラクトを作っちゃうと、大変なことになります。というか、なりました。

広めねば〜


なぜこの記事を書いたのか?

OpenSea StudioにてNFT制作を始めた際に、最初に表示される選択肢「Drop a collection」「Create an NFTs」どっちを選んだらいいのか?について、日本語で解説する為です。

将来的にはOpenSea公式ヘルプセンターが日本語翻訳されるので、そちらを参照にしてほしいです。ただ、それまでの間は、本noteがお役に立てるのかなって思ってます。

■最初に確認したい公式ドキュメント

新しい機能が出たときに、最初に確認するのは公式ドキュメントです。
OpenSeaさんのヘルプセンターを確認しましょう。

https://support.opensea.io/hc/en-us

2023年10月6日現在、日本語のヘルプセンターは更新されていないので、上記の英語サイトを開いて、自動翻訳をかけながら読んでいきます。

ヘルプセンターのトップページにて「Drop a collection」「Create an NFTs」はそれぞれ、異なる大カテゴリーとして取り扱われています。

つまり、この2つの機能は、完全に目的が異なります。自分がやりたいことが何なのかを決めてから、どちらの機能を使ってNFTを作るかを選ぶ必要があります。

■「Create an NFT」「Drop a Collection」の違い

上記ヘルプセンターの該当ページをブラウザ機能で翻訳したものを紹介します。


「Create an NFT」

https://support.opensea.io/hc/en-us/articles/360063498313-How-do-I-create-an-NFT-


「Drop a Collection」

https://support.opensea.io/hc/en-us/articles/13979690378771-Drops-on-OpenSea


まとめます。

「Create an NFT」
  →以前と同じように、NFTを自分でmintして販売したい場合

「Drop a Collection」(※新機能)
  →ユーザーがmintするタイプのNFTを作成する場合
  →「Free mint」「Edition」「複数mint方式」を作りたい場合
  →ホワイトリスト形式のmintサイトを作る場合

今まで通りの使い方をしたければ「Create an NFT」1択です。

■「Create an NFT」「Drop a Collection」のコレクション互換性について

まず最初に、前提知識として、以下のご確認ください。

前記しましたように「Drop a collection」「Create an NFTs」は異なる機能です。したがって、それぞれの機能で利用するコレクションに、互換性はありません。ERCコントラクト自体が異なります。

個人的には「Create an NFT」側をERC-721にしてよ、と強く思うのですが、Lazy minting時代の機能をそのまま引き継いでいるようで、ERC-1155継続となりました。

一方で、新規作成された機能である「Drop a Collection」はERC-721を採用。さらに言えば「ERC-721A」を採用しているようです。そこは複数枚NFT発行の標準規格であるERC-1155を選んで欲しかったのですが、、、実際そうなっていないので、仕方がないです。


「Create an NFT」に関するヘルプページには、以下の記載があります。

https://support.opensea.io/hc/en-us/articles/360063498313-How-do-I-create-an-NFT-

You won’t be able to mint NFTs into any existing 『Drops collections』, other custom smart contracts, or collections created using OpenSea's former "lazy minting" tool.

明確に「Drops collectionsのスマートコントラクトにNFTを追加できない」と記載されていますね。落とし穴です、注意!


「Drop a Collection」に関するヘルプページには、以下の記載があります。

https://support.opensea.io/hc/en-us/articles/13591858470803-Part-1-Deploy-a-smart-contract

First, you’ll need to deploy your collection’s smart contract.
⚠️ This step must be completed before you move on to other steps.

For a Drop, you’ll need to deploy your own custom smart contract, which you can do directly using the OpenSea interface. In order to do so, you’ll select Deploy your own contract from the two options. Deploying a smart contract onto a blockchain requires gas fees.

「Drop a Collection」のスマートコントラクトは、一配布につき1度きりの使い捨てです。また、途中で出てくるコントラクトの選択で「Deploy your own contract 」を選ばなかった場合、Drop機能がWebだけで完結しません。「use the opensea contract」は開発者向けです。

■「Create an NFT」コレクションおすすめ設定

基本的には、以下の手順に従います。

https://support.opensea.io/hc/en-us/articles/360063498313-How-do-I-create-an-NFT-

本オペレーションで作成されるコレクションは、ERC-1155です。また、一部で話題になっている、Contract Typeオプションは表示されません。

一度作成したコレクションは、次回以降も再利用できます。

■「Drop a Collection」コレクションおすすめ設定

基本的には、以下の手順に従います。

https://support.opensea.io/hc/en-us/articles/13591858470803-Part-1-Deploy-a-smart-contract

本オペレーションで作成されるコレクションは、ERC-721です。そして、このコントラクトでのみ、話題になっているContract Typeオプションが表示されます。

Learn moreをクリックして、詳細説明を確認。該当部分を抜粋します。

You’ll also need to select which type of contract you’d like to use from the two options.

The default selection is a proxy contract, which we estimate costs approximately 10% of the gas fee cost of a standard contract to deploy. Proxy contracts forward their calls to an implementation contract that stores all the logic. Deploying a proxy contract is cheaper than a standard contract because you aren’t paying for the space for all the core contract logic, since it’s delegated to an existing deployed implementation contract.

On the other hand, using a proxy contract adds additional overhead cost to every transaction against the proxy contract, including minting, sales, and transfers. You may want to use a standard contract if you anticipate having more than 1,500 transactions on your contract: at this point, we estimate the cost savings on deployment will be outweighed by the additional cost incurred by your collectors.

【翻訳】

2 つのオプションから使用する契約の種類を選択する必要があります。
デフォルトの選択はproxy contractです。これを展開するには、standard contractのガス料金コストの約 10% がかかると見積もっています。proxy contractは、すべてのロジックを格納する実装コントラクトに呼び出しを転送します。proxy contractのデプロイは、デプロイされた既存の実装コントラクトに委任されるため、すべてのコア コントラクト ロジックのスペースに料金を支払う必要がないため、標準コントラクトよりも安価です。

一方、proxy contractを使用すると、mint、list、転送など、代理契約に対するすべての取引に追加の諸経費が追加されます。契約に 1,500 件を超えるトランザクションが含まれることが予想される場合は、standard contractを使用することをお勧めします。現時点では、導入コストの削減は、コレクターに発生する追加コストの方が上回ると推定されます。

要は、最初に多めに支払って以降のgas代への手数料を安くするか(standard contract)それとも、従量課金制にするか(proxy contract)の違いです。

また、こちら、私も勘違いしていたのですが「Dropsは1配布ごとに1コントラクト使い捨て」「mint、list、転送時のgas代を負担するのは、クリエイターではなく購入者側」になります。

mint、list、転送のトランザクションを3つ1セットと考えると

  • 「1度の開催で500枚以上mintされる可能性があるNFTを配布する場合はstandard contract」

  • 「1度の開催で購入者側の支払うgas代をクリエイターが一部負担する場合はstandard contract」

  • 「(購入者特典等)mintアドレスをホワイトリストで限定したフリーミントの場合はproxy contract」

  • 「それ以外の場合はproxy contract」

が、最適解になります。

■あまりにも複雑すぎませんか?書いてあること、本当ですか?

ワタクシもそう思います。ただ、解説の根拠としている資料、すべてOpenSeaが公式に出しているものなんですよね。

公式ドキュメントは神様です。

※解釈違い、翻訳間違い等がありましたら、ご指摘、ご鞭撻の程、お願い申し上げます🙇🙇🙇

■manifold、thirdwebなどを使って、NFTを作成した方が簡単なのでは?

それはそう。


本日は、ここまでです。
ではでわ!!


次のお話

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?