【NFT】2024年NFTアート販売に関する、個人コレクターからの提言
あけましておめでとうございます。
2024年も、よろしくお願いいたします!!
本noteを始めてから2年と4ヶ月です。読者の皆様からのご意見、ご感想、ご叱咤、ご鞭撻があってこその実績です、ありがとうございます。
本年も初心を忘れずに「初心者にもざっくりわかりやすく」「必要な時に必要な情報を必要な難易度で無料で情報共有」を心掛けて行く所存です。もし明確な間違いがあれば、遠慮なくご指摘してくださいね!
さてさて、はじめましてのヒトは、はじめまして。
いつもの皆様、こんにちわ。
大葉さんです。
前回のお話
今年で3回目になる、年初の提言まとめです。昨年も言いましたが「Don't trust. Verify yourself」の精神でご一読ください。目的も答えも人の数だけあります。
昨年の予想が当たっていたかどうかの確認は、こちらから。
なぜこの記事を書いたのか?
とある変わり者のNFTコレクターが感じた「2023年1月から2024年1月初旬」までの界隈の変化、および、『個人NFTアートの販売者側として』常に意識しておいて頂きたいなと思うことの提言です。
昨年までとの違いとして、NFTの活用パターンが良い意味で広がった結果、ワタクシが確認できる範囲に限界が生じました。したがって今年から「個人NFTアート」という頭文字を新たに付けさせて頂いています。
プロジェクトチーム主体、DAO主体、企業主体のケースは、本提言の内容が的外れになる点、ご了承ください。
■歴史:2023年1月〜2023年12月末日まで
まず、最初にお前は何者なのか、から定義します。日本のアニメ風イラストNFT作品専門の「コレクター」に位置するものです。NFTは発行していません、いわゆる買い専です。
実績としては以下です。エアーではありません。
ブロックチェーンはこちら!
https://etherscan.io/address/0xfa22a2c0d1b66fad645691d220733776683765fc
2023年は、あんまり購入していないですね…
また、ETH以外のチェーンにあまり手を出さなかったのは、反省点です。
昨年と同様、2023年に記憶に残っている重要イベントをテキストに残しておこうと思います。一部ETH以外のNFTにも触れますが、将来的に重要な分岐点だったので、ご容赦を。
2023年1月:
manifoldの複数枚mintが引き続きブーム。
お正月NFTアート、旧正月NFTアートが大量に発行され、皆様のETHがからっぽになる(比喩表現)
2023年2月:
bitcoin版NFT「ordinals/inscription」が海外で流行り始める。
複数枚mintのブーム、バレンタインNFTアートにまで及ぶ。
2023年3月:
Foundationが、複数枚mintに対応。
海外のギャラリー系Webサイト(onCyberなど)ETH /Polygon以外のNFTも展示可能となるように拡張され始める。
日本国内、リアルイベントの企画がいくつも発生。
参考情報( https://nft-news-japan.jp/event/14284/ )
2023年4月:
イーサリアム・シャンハイ(Shanghai)ハードフォーク
ニコ動超会議で、今年もNFTブース開催、大盛況。
bitcoin版NFT「ordinals/inscription」が日本で流行り始める。
2023年5月:
トラベルルール施行(★超重要)
(NEW DROPS! 2023 SPRING、楽しかったです)
2023年6月:
Revoke .cashが、ブラウザ拡張機能に対応。
2023年7月:
bitcoin版NFT「ordinals/inscription」のブームが日本でピーク。
この辺りから、徐々に有名なX(旧Twitter)アカウントが姿を消し始める。
2023年8月:
AnotherBall社が運営するIZUMOにて、アートプロジェクト「SAI」が開催。全6種類(公式ページ情報)期間限定のフリーミント方式で、1万〜9万7千枚のNFTを無償で発行した。
OpenSea、クリエイターフィーの強制を廃止。
NFTリアルイベントブームの夏!
2023年9月:
リップルのNFT発表。
(新しいモノ好きの犬とラッコとペンギンがさっそく始めてて、とても楽しそう)NFTアート専業者が減り、NFTアート以外のお仕事を始めるイラストレーターさんが急増(※良いことです)
NFTリアルイベントブームの秋!(※気温は除く)
2022年10月:
OpenSea、NFTの発行方法を大幅に仕様変更(Lazy minting方式→OpenSea Studio)
10月4日以前のOpenSeaコレクションが凍結され、OpenSea Studioにてコレクション作り直しとなる。
これを機に日本国内で、OpenSea以外のNFTアート作成ツール(manifold,thirdweb)の利用者が増える(そして12月の悲劇へ…)
ハロウィンNFTアート祭が、ちょっと流行る。
2023年11月:
ordinals/inscriptionがEVM(ETH互換ブロックチェーン)に移植される。
2023年12月:
thirdwebのスマートコントラクトに脆弱性が発見される。11月22日以前に作成されたスマートコントラクトはマイグレーション作業が発生(事実上の作り直し)
EVM版ordinalsの利用者が増加。ETHチェーンのガス高騰の一因となる。
昨年よりも発行数は減ったが、クリスマスカードNFTアートが国内外で盛り上がる。
国内NFTアート個人勢による「NFT紅白」が今年も開催、派生イベントとして黄色組や黒組も発生。
こんな感じです。
■この歴史から何が学べるか?
日本でETH版NFTアートが注目され始めたのは、2021年3月頃。以下の作品が当時の価格で1200万円で落札されたことがきっかけで盛り上がりました。
あと数ヶ月。2024年3月で、日本のNFTアートめでたく3周年を迎えます。
直近1年間の市場規模は常に右肩下がりでしたが、それでもなんとか3周年を迎えられそうです。
おめでとうございます。3年間も続いた文化は、確実に歴史に刻まれます。NFTアートは一つのジャンルとして、日本文化に爪痕を残しました。
3年間という時間軸は高校生が入学してから卒業するほどの期間です。
最初は一山当てようと夢見て、あるいは発表の場が欲しくて、クリプトの延長で、単純にギャンブルしたくて、等々の理由で入学した「クリプト高校NFTアート学科」ですが、クラス崩壊することなく、無事、第1期生が卒業の季節を迎えました。そういう感じの時間軸です。
今後、アートの道に進む人もいれば、商業イラスト側で頑張る人もいる、一旦区切りをつけて別の道に再就職する人もいれば、そのまま残る人もいるかと思います。今後の人生は様々です。様々ですが、卒業生を出した学科が「無かったこと」にはなりません。今後どのように評価されるかは歴史に委ねるしかないのですが、少なくとも「ゼロ」にはならないです。
それだけのものを「NFTアート」というジャンルは積み重ねたと私は感じます。(治安最悪でしたし、派閥争いも多く、脱落者も凄まじい数を生み出したりもしたのですが、それにはまぁ目をつぶりましょう)
良い思い出があるかないかは置いておいて、高校生活3年間、何も無かったと断言できる人は少数ですよね。少なくとも「ゼロ」にはなりません。できません。3年もの積み重ねが、完全に無意味になることはないんです。忘れないでください。
■今後、クリエイター側はどのように作品を売って行けば良いのか?
昨年と同様、思いつくままに。
(1)NFTアート以外の収入源も考えて!
昨年も書きましたが、まずはこれです。衣食住が確保できてからのチャレンジです。生活が行き詰まってしまったら、本末転倒です。
「NFTであること」そのものが、まったく差別化要素にならなくなりました。X(旧Twitter)やイラスト投稿サイトに作品を発表することと、NFTアートを発表することが、ほぼ同じ意味にしかならない時代です。
「自分の作品を発表する場がひとつ増えた」くらいの感覚に再定義した方が良いです。NFTアートが一般化したことによる副作用なので、受け入れましょう。
(2)詐欺に気をつけて!
年始早々、色んな方が色んな詐欺に引っかかっています。引き続きご注意を。と言われても困りますよね…
↑これ入れてください。
皆様ご存知のrevoke.cashが、詐欺防止用のブラウザ拡張機能を出しています。MetaMaskと同じインストール方法です。ウイルス対策ソフトのようなものなので、是非!
(3)あなたがNFTアートを作成する目的を忘れないで!
少し話が飛びますが、某黒ネズミが登場する、最も古い作品の著作権が切れ、パブリックドメインになった件が、一部で盛り上がっています。
さっそく上記作品の画像を加工してNFTコレクションとして販売されていたり、それらが売上の上位を占めていたり、転売合戦が始まったりしている現状があります。
NFTアートは、NFTという大きなカテゴリーの中にあります。また、日本のアニメ風イラストNFTも、NFTアートというカテゴリーのごく一部です。
したがって、上記の一連のブームの流れ(=日本のアニメ風イラストNFT以外のNFTアート)を真っ向に否定することはできないのですが、それがあなたがNFTアートでやりたいことかどうかを、今一度考え直してください。
他人の行動を変えるのは困難です。ですが、自分の行動をどうするかは自分で決められます。目的を忘れないでください。
(4)ガラパゴス化を恐れないで!
前記(3)とも繋がるのですが「海外ではNFTアートは〇〇である」的なトークを時々見かけます。間に受けて自身の作風を振り回されるのは辞めましょう。
「Why NFTアート?」
これに対する明確な答えが、私の中ではひとつ固まりつつあります。ご結婚、ご出産、育児、介護、病気療養、その他の理由により、第一戦を引かざるをえなくなったクリエイターさん達に対する救済です。即売会に参戦できなくなった方々が、隙間時間を使ってイラストを作成し、NFTアート化して作品を発表している姿を数多く見てきました。これは明確な「NFTアートでなければ出来ない事」です。
ええ、もちろん。これはアマチュアが発表する機会である「即売会」的な仕組みが普及している日本独自の使い方です。ガラパゴスと言っていいでしょう。それでも人を救っているのは事実です。
海外のやり方は最先端かもしれませんが、全てが日本にマッチするわけではありません。ガラパゴス化を恐れないでください。
(5)「NFTアートコミュニティ」という福利厚生を十二分に活用しよう!
12月の後半、こんな感じの思考実験をしていたんですけど、そんなに的外れじゃないのかなって今でも思ってます。
「無くても良いけどあったら安心できる、ほんわかぬくぬくコミュニティ」これからも維持していきたいですね。それがガラパゴスと呼ばれたとしても。
■まとめ
界隈の冷え込みは相変わらずですが「NFT文化」が順調に一般層に普及していった1年でした。あと少しで3年目の節目を迎えますが、4年目、5年目と続いていくことを期待しています。
海外と比べるのは、そろそろ辞めましょう。日本で独自に育ったガラパゴス文化を大切に。それが長く続くためのコツです。
今年も何が起きるか、ワクワクしながら界隈を見守っていきたいと思います。
■最後に
本日はこの辺で。
今年もよろしくお願いいたします!!
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