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北区 金星湯

2020.09.16

十條湯からてくてく15分、仄かに明るい店舗。なぜこちらを訪れたか、説明責任を果たすならば、お遍路スタンプ収集に加え、先月の訪問時が臨時休業だったのでそのリベンジに、そして店頭ポスターの店主イラストとご本人の顔を見比べるため。それ以上でも以下でもない。

例によって回数券を渡し、サウナ利用の旨を伝えると、既にサウナは設備の老朽化が原因で営業を止めてしまったとのこと。ざ、残念。フロントの方がポスターだけでなく、暖簾のイラストのお顔とも似ていたので、あれ?髪の毛が・・と頭部を直視しながら目で訴えると、「店主の父は夜番で、まだ来ていないんです」とのこと。確保ならずか、残念!「でも、のれんにポスター、本人の似顔絵に似ているでしょ?」と店内に飾ってある、モンマルトルの広場や地域のお祭りであるような似顔絵職人の作品を指さす。イラストと暖簾の絵が似ているでしょ、といわれても、「はあ」としか言えない。「その張本人を見に来たんですけど」といいたかったが、先を急ごう。

浴場は、手前が洗い場、奥の壁面に沿った湯舟で、かなり弱めかつ腰を目がけた放出力が左右でぎくしゃくしているマッサージ湯数席、白湯、そして左奥には薄暗がりに自宅サイズの水風呂とシャワー1台、さらに奥に旧サ室という配置だ。サウナキーを入れる穴から覗いてみたが、まっくら。使われなくなって久しいものを見るのは寂しいね。先日、第二かねき湯でも蜘蛛の巣が張っており、とても切なかった。壁絵は帆掛け船のモザイク絵で、配色がとてもかわいい。れさわさんとも温まりながらモザイクを見惚れつつ、おしゃべり。れさわさんは有名美大で学び、私も入学は誰でもできる、そしてほぼ留年すると悪名高い(私比)美大通信課程で端っこを齧っており、似た者同士だからこそできる美術トークにも今後期待したい。それはそうと、日替わり湯の掲示が「地下水」とあるが、入り口には「本日は刻み湯」とあったが何かの間違いだろうか。ちなみに、水風呂わきのシャワーと、湯船から脱衣所を見て左列、湯船に近いシャワーは、めちゃくちゃ水量の強い修行シャワーと呼称したいほどの一面に水しぶきを飛ばすパワーを誇る。

常連さん何人かに刻み風呂について聞くも、誰一人として知らなかった。七不思議のひとつなのか。「楽しみに来たのなら残念だったね、ごめんね」といわれたが「そこまで楽しみというわけでは、でもまた(店主を拝みに)きます」と気軽におしゃべり。お遍路やこの付近のお風呂を教えてもらい、女性サウナも営業していないけれど、とてもよい常連さんたちばかりのお風呂屋さんだなあと思った。

さて、お風呂ではれさわさんが電気風呂出禁になった話を聞き、爆笑の渦。嘘だと思ったら、自分で本人に「やってトーライ」と事情聴取してみてほしい。気前よくやってくれるはずだ。そしてれさわさんはここでも性懲りも無く一杯飲んでいたようだ。

こちらを後にし、コメント欄を見ると、呼んでもいない某四次元さんもぼんご会談に参加することになっていた。「残念なお知らせがあります」とれさわさんに報告するも、特に何も考えていないようだ。先を急ごう。

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