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北区 滝野川浴場

2021.6.2

早朝5時起き、ハードワークの一日の締めは、クーっと銭湯にでも行こうかしらね。ソフトワークの日であっても行くのだけれど。
職場から自宅までの帰り道とは明後日の方向、三田線「西巣鴨」駅よりてくてく5分。

こちらはやや古いタイプのビル型銭湯で、上はマンションになっているようだ。こじんまりとした入り口には、植栽が施されている。

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番台には元気な女将さん。例によって回数券でお支払いしつつ、スタンプをいただきつつ、事情聴取。
おそらく70代なのだろうか、現在ご主人が二代目で、先代は石川県のご出身。姉妹店は、10年ほど前まで近くの「朝日湯」をご主人の妹さんが経営していたのだそうだが、そちらも今やマンションに。パトロールを続けるほどに、集客の厳しさはライフスタイルの変化によるもので、場所がよければよいほど、マンション経営が合理的ということは判然とする。とはいえ、文化の消滅は残念だよね。女将さん曰く、区の組合も3エリアに分かれていたが、廃業が重なり現在は全エリアで活動を行なっているとか。「軒数が減って、とっても寂しいのよ」と女将さん。私も、スタンプ集めが終盤に入っていることもあり、とっても痛感している。私が5周目終えるのと、廃業が進んで5周目まで行きつかないのと、どちらが早いのか・・。というわけで、どんどん行こう。

浴場に入ると、ふわっと木のいい香りが漂う。
全体的に新しいお風呂ではないように感じるが、手入れがされていることもあって、古いけれど、きれいなお風呂。
以前にも記しているが、新しい=キレイ、では決してない。
古い施設であっても、手入れをきちんとしていると清潔感があり、清潔だとお客さんも清潔に使ってくれるという好循環になる。そして、その逆もまたしかり。
お風呂上がりに伺うと、三月頃に中普請をしたそうで、浴場の天井の塗り直しと男女境目に檜を貼ったそう。檜風呂とはまた違う、広がる檜の香りが新しい。

正面にはペンキ絵があり、30.1.10制作の中島盛夫絵師による、石川県・見附島の作品。男湯サイドは富士山なのだそう。
手前にカランと立ちシャワー一基があり、湯船は下で繋がっているタイプで、左は浅めの白湯と右の深めのバイブラ熱湯のみ。シンプルイズベスト。暑い一日ではなかったけれど、仕事の疲れをお湯で癒す。

手前に浅い水風呂?と思ったら、なんと金魚が!
鉢ではなく、創作した池のような形の囲いに、大きな金魚が三匹すいすい泳いでいる。こちらは、今は中学生になるお孫さんが、7、8年前に金魚すくいで持って帰ってきた子たちなのだそうだ。水槽に入れようかと考えていたようだけれど、二代目ご主人が手作りしたのだって。当初は囲いが浅かったのだそうで、元気な子たちは飛び出してしまうこともあったのだそう。そのため囲いを高くして、元気に大きく育ったそうだ。
女将さん曰く、多少石鹸やお湯が入っても大丈夫なのだそう。これは男湯にもあるのだって。金魚の餌も、カランの上にあるのであげてみたかったけれど、今日ははじめましてなので、またの機会に。

そうそう、脱衣所には日替わり湯として「モンゴル岩塩」と掲示されていたけれど、薬湯は土日のみだそう。お湯に浸かっても白湯としか思えなかったので、聞いてみてよかった。

着替えているときに、女将さんと男湯サイドの方でおしゃべりしていて、お客さんが着物を浅草ではじめて買ったそうで、「いいわね」「どんな着物?」「着るのが楽しみだね」という女将さんの合いの手が、実家感があってとってもすてきだった。きっと女将さんに会いたくてお客さんも集まるんだろうな。

暖簾をくぐると、植栽たち。

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そして、入る時には気が付かなかったメダカの鉢も3つほど。

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滝野川を温める、町の銭湯でした。

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お遍路番号 北 28
住所 〒114-0023
北区滝野川3−17−5
電話番号 03-3917-6423
ホームページ
アクセス 都営三田線「西巣鴨」駅 徒歩3分
休日 火曜
営業時間 16:00−24:00 ※日曜、祝日は15:00から営業

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