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いざ、いざ、奈良。世界遺産検定のお話です。(奈良へは行っていません、あしからず。)

「いざ、いざ、奈良。」

鈴木亮平さんが奈良の魅力をお届けしてくれているJR東海のコマーシャル。
キャッチフレーズは「いざ、いざ、奈良」

JR東海のコマーシャルといえば京都ですよね。「そうだ京都、行こう」というお決まりのフレーズのあとに流れるメロディーまで想像できてしまうほど有名です。それが画面に奈良の景色が映し出され、思わず見入ってしました。じつは最近、奈良へ行きたい気持ちが強くなっております。奈良って、京都や大阪、神戸に比べるとすこし人気が落ちるような気がしていたので、ついに奈良の静かなブームがやってきたかと嬉しくなりました。

奈良は中学生の修学旅行で行きました。でも、何を見たか、どこへ行ったか、あまり覚えていないんです。社会人になってからも奈良の優先順位はなかなか上がらず、いつの間にか数十年が過ぎました。ところがここ数年で私の中での行きたい場所ランキングが急上昇しています。そのきっかけは、世界遺産検定でした。

世界遺産、ご存知ですか?

世界遺産、多くの方が耳にしたことがあると思います。世界遺産とは、ユネスコの世界遺産条約で規定された「顕著な普遍的な価値」をもつ不動産です。日本には現在、25件が登録されています。奈良にも世界遺産があります。奈良の世界遺産は「古都奈良の文化財」と、「法隆寺地域の仏教建造物群」、「紀伊山地の霊場を参詣道」です。法隆寺は現存する世界最古の木造建築で、インドから中国、朝鮮を経て日本に伝わった仏教を今に残しています。1300年前、日本の中心であった古都奈良は、東大寺や薬師寺、春日大社など奈良時代を感じることができる建造物を見ることができます。いずれの世界遺産も、長い年月を経て現在まで残っている素晴らしい遺産だと思います。中学生の頃にきっと見ているのだろうけれど、何も感じることのなかったこれらの世界遺産。大人になった今ならば、きっと何かを感じることができるのではないだろうか。そう思えるようになったのは、世界遺産検定で勉強したからでしょう。そして気づきました。日本が世界遺産条約を批准したのは1992年なので、私が中学生のころはまだ世界遺産には登録されていなかったらしい。。それはさておき、もう一度奈良へ訪れて、これらの建物が造られた時代を感じてみたいと思うようになりました。奈良のもう一つの世界遺産、熊野古道もいつか歩いてみたいですね。


世界遺産検定を受けました。

2019年、本屋さんで何気なく手にした世界遺産検定4級公式ガイドブックを立ち読みして、世界遺産を学んでみたいと思いました。もともと旅行は好きで、いままでに世界遺産と呼ばれている遺跡にも何か所か訪れています。ただ、世界遺産って、見た目が美しいとかわかりやすいものは何となくわかりますが、そうでもないものもありますよね。それがなぜ世界遺産なのか、よくわかっていなかいことも多かったし、世界遺産と言われても、、といった感じでせっかく目の前にあるのに、見るべきところを観れていなかったり。なんだかそういうのが残念な気がしてきまして、まずは4級のテストを受けてみることにしました。

初めて世界遺産検定のテストをうけたときは、テストという行為から長らく遠ざかっていたこともあってか、とても緊張したのを覚えています。まず、マークシートを上手に塗りつぶせない。学生の頃は何の苦労もなかったのに、手が震えながら必要以上に丁寧に塗りつぶす。そんな感じで問題を解いていくと、まだ数問しか解けていないのに、周りの人たちが問題用紙をめくる音が聞こえる。そうするとものすごく焦って、問題を読んでも頭に入ってこない。軽いパニックみたいな感じなのでしょうか。それでもだんだんリズムが出てきて、無事にテストを終えることができました。テスト後に冷静に問題を見返してみると、過去に出題された問題と同じようなものも多く見られ、4級は過去問を解いておくのが合格への近道かもしれませんね。しばらくして結果が発表され、無事に合格。久しぶりに感じる嬉しさでした。その後、順調に3級、2級と合格し、いよいよ1級を受験することになりました。

1級合格は、難易度が格段にあがります。

世界遺産って、世界中に1154件もあるんです(2021年8月時点)。そのすべての遺産がテスト範囲。ものすごい数ですよね。公式テキストの世界遺産大事典上・下っていう厚い本があるのですが、2冊あわせて約900ページ。しかも聞いたことのない地名がたくさんあります。カタカナばかりで覚えられない。。そんな苦行を乗り越えて1級テストを受けましたが、残念ながら不合格。まったくわからない問題も多数あり、これはどんなに勉強しても、自分の記憶力では合格は無理だと思いました。それでも気を取り直してもう一度勉強し、2度目のテストは運よくギリギリで合格することができました。奇跡って起こるんですね。もう一度同じ問題でテストを受けても合格点には満たない気がします。そうして、念願の世界遺産検定1級に合格することができました。ちなみに1級の上には世界遺産マイスターというものがあるのですが、もうこれ以上は望みません。


世界遺産検定では、どんな問題が出るの?

世界遺産検定では実際にどんな問題が出題されるのか、気になりますよね。まず、4級だと例えばこんな感じです。

問)「古都奈良の文化財」の構成資産として、正しくないものはどれか。
1)東大寺
2)春日大社
3)厳島神社
4)平城宮跡

答えは3)、厳島神社は広島県にある世界文化遺産ですね。ちなみに古都奈良の文化財の構成資産は、東大寺、興福寺、元興寺、薬師寺、唐招提寺、春日大社、春日山原始林、平城宮跡の8資産です。有名な法隆寺は「法隆寺地域の仏教建築物群」として登録されています。こちらは聖徳太子の時代ですので、奈良時代ではなく飛鳥時代の文化遺産。世界最古の木造建築ですからね。よく現在まで残っていてくれました。

これが1級になりますと、

問)「古都奈良の文化財」に含まれる東大寺正倉院に保管された、東大寺の寺域を示した絵図の名称として、正しいものはどれか。
1)南都六宗寺領図
2)東大寺山堺四至図
3)平城京東域絵図
4)春日山麓四方図

といった感じでレベルがグーンと上がるわけです。答えは2)。細かいところまで覚えていないものだから、選択肢に東大寺と書いてあるけど、これはサービスなのか?ひっかけなのか?としばらく悩んだりして(笑)。でも、テストを受けた感想としては、あまり意地悪な引っかけ問題は無かったと思います。

このような各遺産に関する問題だけではなく、世界遺産に関する総論的な問題もあり、世界遺産ってそうだったんだ!と、ますます興味が沸きました。

それを知ったうえで、改めて奈良へ訪れたいなと思うようになったわけです。その機会が訪れますように。短冊に願いを込めて。

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