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『歴メシ!』重版増刷。第5刷

twitterで発表した通り、デビュー作『歴メシ!』の重版が決まりました。第5刷です。推移は↓の通り

第1刷 2017年7月
第2刷 2017年7月 
第3刷 2017年8月 
第4刷 2017年9月
第5刷 2021年5月
*第2刷以降は重版決定月を記載

3年8か月ぶりとなりました。見てわかる通り典型的な初速先行型です。刊行して2か月で一気に売れて、その後は地道に少しずつ少しずつ売れていっての重版です。昨年刊行の4作目『古代メソポタミア飯』の影響も大きかったかと思います。この本によって、音食紀行を知った方が過去作も読んでみようと動いてくれた結果、今回の重版となりました。

twitterにも書きましたが、売れる見込みがあると判断されたから増刷となりました。まだまだこの本には新たな層に届く潜在能力があるだろうと思われたからです。事実、『歴メシ!』は今やFGOユーザーのみならず、歴史に興味があるけれど、苦手でそのとっかかりとして手に取ってくれる方が増えてきているという話も耳にしています。

過去の売れ方について取り上げられた記事はこちら
レシピ本「歴メシ!」を重版に導いたのは「FGO」だった

第4刷までが「FGO」だったのは事実として、2018年以降は自分で販売網を増やしていけたかなと感じております。販売網については下記の通り。

1.音食紀行イベント
2.同人誌即売会
3.ブックマンション参加
4.銀座日々輝での歴史料理レストランオープン

1.について。音食紀行は歴史料理再現イベントを東京を中心に全国各地で開催していましたので、同人誌及び商業誌の販売もそこで実施しました。
2.について。同人誌即売会に参加し、同人誌と共に商業誌を頒布しています。コミティアや文学フリマなどは自作の商業誌の頒布を認めています。
3.について。家賃をシェアして本を持ち寄る書店こと吉祥寺のブックマンションに音食紀行も棚を借りて自著を販売しています。「レンタルボックス」の本屋版と言えばわかりやすいでしょうか。ブックマンションの理念は「本屋をシェアする文化の発信基地を作りたい」というものです。音食紀行もブックマンションから歴史料理をテーマにパッケージした本を発信しています。ここで本が売れればうれしいですが、それよりも自分で本屋を持ち、能動的に発信できるチャネルを作りたかったというのが正直なところです。
吉祥寺に「本屋をシェアする文化」の発信基地を作りたい。
棚一つ分の小さな“本屋”が78軒集まったお店 シェアする本屋「ブックマンション」に行ってきた
無人古本屋の店主が吉祥寺に「ブックマンション」をオープン!現地レポ
『ブックマンション』がつくる、本と人の未来。
77人の"店主"が「シェアする書店」はどのようにして誕生したのか

4.について。2016年より色々協力いただいている銀座Co-Lab、銀座日々輝の店長・青木幹太さんにお店の新たなウリと差別化できる料理として、歴史料理レストランを期間限定でオープンしています。日々輝では歴史料理プロデュースをしていますので、ここで自著を販売しています。
2017年:銀座で中世イングランド料理の再現メニュー 「宮廷のレシピ」を基に
2019~2020年:おいしい料理で、紀元前2600年のウルクにタイムスリップ! ギルガメシュとエンキドゥが愛した料理が食べられるレストランが登場
2020~2021年:おいしい料理で、古代メソポタミア時代にタイムスリップ! ウルクで食べられていた料理の再現レストランが登場

本屋やインターネット書店(通信販売)で売れれば言うことはありませんが、本の出版点数は多く物理的な本の棚は有限で、刊行後1か月以内で何かしらの話題にならなければそっとその存在が世間から知られずにいなくなってしまう事実があります。バズってもバズらなくても旬の時期を過ぎ去れば、忘れ去られていくわけでそこから世間に知らしめて販売し重版につなげていくには、やはり自らが先導して愛すべき自著を販売していく必要があるでしょう。

幸運にも様々なご縁によって、自分の活動と著作を発信する基地を複数持つことができました。今後も自らアピールしていきながら、様々なつながりの中から面白い仕掛けを出していければと思っています。

『歴メシ! 世界の歴史料理をおいしく食べる』(柏書房)
著者:遠藤雅司(音食紀行)
編集:竹田純
撮影:久保田狐庵

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