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2024年6月専門家講座レポート

2024年6月16日、「専門家講座① 思春期の子どものこころ研修会」を開催しました。

【演題】
子どもの理解とかかわり方
「ほめるのは難しいけど、肯定的に関わる親子関係 ~子分から相棒へ~」

【講師】
土井康永
島根県東部発達障害者支援センター「ウイッシュ」相談スタッフ


土井先生が解説してくださったこと

・社会は様々な個性で成り立っていて、子どもの性格や育ち方もそれぞれ。
・社会に出る時期が子育てのゴール。先を見すえて子どもと関わっていくことが大事。
・子育てを通した「親育ち」も大切。一人で抱え込まず、子どもに助けてもらっていい。

・発達、学習、成長は違う。
 ┗発達:人の一生にわたる様々な変化。教えてもいないのにできること。
 ┗学習:経験により獲得する知識
 ┗殻を破って得られる収穫物

・子どもの発達を支えるもの
 ┗環境:まずは子どもを受け止める。
 ┗理解:それぞれの子どもの特徴や違いを知る。
 ┗共感:子どもの感じる「手ごたえ」を味わう。

・大人は子どもの「好ましくない行動」に注目して叱るなどしてかまってしまうが、好ましくない行動は「意識的に無視をする」。子どもが少し落ち着いたところで「どうしたの?」と関わる。
その後、「好ましい行動」を見逃さず、ほめるなどして「いい状態」というサインを送る。
 例えば、プリントを渡してくれたとか、ささいなことに注目しているよというサインとして言葉をかける。

・子どもの行動には必ず理由がある。見えているのは氷山の一角。本人の行動から背景を推測する。
 →対等な人間として、相手を理解する。

そして、肯定的な関わり方の具体例を教えてくださいました。

・肯定的に育ててもらった子は、自分のできること、できないことを理解できるようになる。
・思春期は迷いやすいので、親自身が「お母さんはこうだったよ」と話しながら、何で迷っているのか、悩んでいるかを聞いて、専門機関につなげる。

最後に、土井先生は「親は子どもと関わる時間を作ることが大事。お金とモノで子育てをしていると、必ずしっぺ返しがくる。だからこそ、親自身がストレスを発散して心の余裕をつくることが大切」と、教えてくださいました。

参加された方の感想

・ちょうど親子関係にひづみが再発してた時期でしたので、非常に助かりました! 『ほめる』って、本当に難しいです。 肯定的な関わりを持つこと、同じ思いを共感することなど、当たり前すぎて全く出来てないことを痛感しました。 先ずは『ココロのゆとり』から始めます。

・最近、反抗的な子どもの対応を避けていたところがあり、いま一度考え直しました。

・まだ遅くないと、心を新たに子どもと関わっていきたいと思いました。

・心の余裕のなさで、子どもたちにも、我が子にもいい対応ができなくなっていってるのだなと感じ、これからは1人時間も作って行きながら、子どもと関わる時間をいいものにできるようにしたいなと思いました。

・褒めることも、ただ褒めるだけじゃなくて、悔しがってみたり、怒ってみたり、いろんな褒め方があって、一人ひとりに違う対応がいいのだなと思いました。

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なお、おんせんキャンパスでは、学期ごとの「専門家講座」や、保護者会の中で行う「プチ講座」、6回の連続講座「おんせん子育てほかほか講座」を開催しています。

いずれも無料です。ご参加については、おんせんキャンパスまでお問合せください。

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