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【新温泉町×ユビレジ ワーケーション③】なぜワーケーション?!

こんにちは。新温泉町×ユビレジ ワーケーションの情報発信担当の松本です。前回はそもそも新温泉町ってどんな町?ユビレジってどんな会社?ってことをお伝えさせていただきました。今回はいよいよ本題に迫ってまいります。今回ワーケーションを実施することになった背景をご紹介していきたいなと思っています。

おそらく他の地域でも同様かもしれませんが、お互いに何を期待して取り組みが始まったか。ここの擦り合わせ。が一番難しい部分だと思っています。それぞれが相手に期待すること、それぞれの事情が交錯する中でどう試行錯誤が進んでいったのか。なるべくリアルにお伝えしたいと思います。(いやいや、その判断違うでしょ?というのもあるかもしれませんが、それも含めてリアルに発信することが新しい知恵につながると関係各位信じております)

前提情報

今回の取り組みは、「新たな旅のスタイル」企業と地域によるモデル事業新たな旅の創出事業での取り組みになります。以下観光庁のHPよりご紹介。

観光庁では、テレワークが浸透し、働き方が多様化していることも踏まえ、ワーケーションやブレジャー等の仕事と休暇を組み合わせた滞在型旅行を、働き方改革とも合致した「新たな旅のスタイル」と位置づけ、より多くの旅行機会の創出と旅行需要の平準化に向けて普及を促進しています。(抜粋)

ワーケーションとは?
Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語。テレワーク等を活用し、リゾート地や温泉地、国立公園等、普段の職場とは異なる場所で余暇を楽しみつつ仕事を行うことです。休暇主体と仕事主体の2つのパターンがあります。

ワーケーションも休暇主体と仕事主体と2つのパターンがあると定義されているところが興味深いです。世の中のワーケーションのイメージは前者が先行しすぎていて、後者に対しての理解がまだまだ浅いように感じています。

ブレジャーとは?
Business(ビジネス)とLeisure(レジャー)を組み合わせた造語。出張等の機会を活用し、出張先等で滞在を延長するなどして余暇を楽しむことです。

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この図も頭に置いておいていただけると整理がつきやすいかもしれません。

今回は上記のモデルとなるような取り組みを、受入地域と企業のマッチングして促進しようという中での取り組みです。

新温泉町はなぜワーケーションに取り組んでいるのか?

これを語る前に新温泉町の今をお伝えしないことには話が始まらないと思うので、少しお付き合いください。とはいえ、多岐に及ぶ話を長々と書くのも読み疲れてしまうので、ポイントだけ。

①人口減少に伴う社会問題

平成22年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、新温泉町の人口は8.32%減の16,014人であり、増減率は県下41市町村中、49行政区域中ともに最下位である。

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人口減少が顕著であり、それに伴う社会課題(農地山林の荒廃、獣害、交通手段の確保、それ以外にも海洋ゴミなど)が山積しています。

②リピーターにならない再訪意向

・県内観光地の再訪意向は、いずれの地域もほぼ70%以上となっているが、リピーター率は8%~59%と、地域によって大きな開きがある。
・再訪意向があっても、交通アクセスの利便性など何らかの理由によって、リピーターになっていない客層が一定存在すると考えられる。

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上記は、ひょうごツーリズム戦略の中のデータですが、新温泉町(湯村)は再訪意向74%にもかかわらず、実際のリピーター率は8%という実態があります。

ちなみに、新温泉町へのアクセスは、以下の通り。

<車なら>
姫路から車でだいたい2時間30分程度
<バスなら>
①大阪-新温泉町(湯村) 所要時間:約3時間30分
②神戸-新温泉町(湯村) 所要時間:約3時間20分
もしくは鳥取駅へJRか直行バスで移動してもらい
鳥取駅-湯村温泉(1日2往復)→所要時間:約60分
<飛行機なら>
①大阪空港-コウノトリ但馬空港(1日2往復)→所要時間:約40分
②羽田空港-鳥取空港(1日5往復)→所要時間:約80分
そこからバスかレンタカー移動

正直アドバンテージどころか不利に働いています。綺麗事抜きにして、現状町を楽しむのであればレンタカーを推奨をせざるを得ません。(新温泉町に限らず、地方でワーケーションする以上はこのレンタカー問題はありえますね。)

「交通アクセスの悪さ」を乗り越えてでも、新温泉町に来たい。

これをいかに作るかになります。温泉地としても兵庫県内には城崎温泉・有馬温泉という有名な温泉地があり3番手に甘んじています。そんな中で1つ1つのコンテンツで純粋に戦ってはいられない。実はそんな状況を打開すべく、おんせん天国室という部署が立ち上がり、いかに新温泉町に来てもらうかの取り組みがすでにスタートしていました。

そのうちの1つが、「課題解決型ワーケーション」

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それ以前より地元の但馬信金さんなどと連動して、温泉地を生かした取り組みが続いていましたが、その中でワーケーションを通じて、誘致を実現しようという流れがあり、昨年は主に個人向けのワーケーションプログラムを実施されたそうです。

再訪理由を「町の課題解決や町の担い手との関係性から生み出す」という仮説ですね。今回はそれを法人展開しようとした際に何が課題になるのか、どういうアプローチが必要なのか、実験的にチャレンジしていきたいというのが新温泉町のスタンスです。

ユビレジはなぜワーケーションを導入しようと思ったのか?

前回の記事でご紹介した通り、ユビレジさんはiPadのPOSレジをメインとした会社さんです。今回の新型コロナウイルスの感染拡大の影響もありテレワークが浸透し、2021年9月1日より本社移転を行いながら、よりテレワークを中心とした働き方にシフトしようとしています。

会社としては、ワーケーションによるリフレッシュ効果などを取り入れつつ、メンバーの生産性向上を図っていきたい。かつ、長期的にはワーケーションのための指定保養地のようなものを設け、ワーケーションに対して補助をつけるといった取り組みを検討したいという中で、今回の取り組みを通じて、社員目線でワーケーションの効果性を実証していきたいという思いがユビレジのスタンスです。

このすり合わせを実現すべく、一度、プレ視察へ向かうのでした。


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