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複数RPAツールの整理と組み合わせ


はじめに

今回はRPAツールの整理とそれらの組み合わせについてお話したいと思います。ツール多すぎて、何を選べば良いかわからない問題を解決するための参考となれば幸いです。

RPAの概念や進め方については以下で言及してますので、気になる方はそちらをご参照ください。


RPAツールは3種類

RPAツールの定義は色々あるのですが、ここでは定型的なプロセスを自動化するツール全般としましょう。

大きく分けて3種類です。画面操作に特化したツール、API連携に特化したツール、両方できるツールです。


①画面操作に特化したツール

国内で最近何社か出てきた非常に面白いポジションのツールです。

これらのツールはクラウドRPAという呼ばれ方をしていますね。実行環境を自社で持たず、サービスとしてRPAを使えるのは魅力的です。

価格帯も数十万円から数千円という安さで、中小企業にはぴったりだと思います。(大企業でもありです)


少しきついことを言うと、後述する③のポジションを取れなかった(取るには参入が遅かった)日本企業がなんとか余ったポジションを取ろうと頑張っているツールとも言えます。


①ツールの感想

ここからは私がツールを触った上での簡単な感想をお伝えします。もちろん興味ある方はトライアルで実際に触るのがベストだと思います。

・Robotic Crowd

 →UIと機能が良い。月15万円でクラウドRPAの中では少し高めだが、魅力的なツール。

・cloud bot

 →月額3000円から始められるという意味で最安ではあるが、ファイルダウンロードができないのが致命的。今後の機能改善に期待。

・coopel

 →月額5500円で基本的な機能を兼ね備えている。価格帯と機能のバランスがよく、コスパ良なツール。zapierとの直接連携があるのも魅力。

・biztex

 →UIと機能共に十分。月額10万円から始められるのも良い。


ツール選定にあたっては、安いだけのツールには全く価値はないので、自社が求める基準を満たすものを選ぶことが大事ですね。


②API連携に特化したツール

クラウドサービスをつないで、ビジネスフローを作成することができるツールです。チャットボットに連絡がきたら、slackに連携すると言ったことシナリオが簡単に実装できます。


②ツールの感想

・zapier

→最高と言っても過言ではないツール。主要なクラウドサービス間の連携を簡単に実装できる。

integromat

→玄人向けではあるが、より細かいビジネスプロセスを実装したい際には便利。zapierに物足りなくなった方が触ると新たな発見があるかもしれないです。zapierと比較した際に対応しているサービスの数は劣る。

ifft

→個人向けのクラウドサービスが充実している。ホームオートメーション関連が非常に充実している。


個人的見解にはなるのですが、まずはzapier使ってみるのが一番無難ではないでしょうか。後悔することはないと思います。


③両方できるツール

最後は画面操作(ブラウザ操作、Windowsアプリ)からAPI連携までこなせるツールです。RPAの市場を切り開いてきたこともあり、"RPAツール"と呼ばれることが多いです。

難点としては、二つ。

①価格達が高い

→大企業でないと費用対効果が取れない。

②API連携が弱い

→API連携に関してはzapierなどが対応しているサービス数には到底及ばないため、器用貧乏なツールではあります。

※彼らもその弱みを理解しているため、以下のように買収などを通してAPI連携を強化しようと言う取り組みがあります。

https://www.uipath.com/ja/newsroom/cloud-elements-release-2021-03-26


③ツールの感想

・uipath

→非常に多機能かつUIも秀逸。総合力で言ったらNo1。中小企業はcommunity editionを無料で使ってみるのはあり。

automation anywhere

→uipathと同様の機能性はあるが、価格が高い。AI*RPAを売りにしているが、コスパが合うのかは疑問。

power automate

→価格帯も安く、現時点での機能(特にAPI連携)は十分ではないが、将来的にはコスパNo1ツールになるのではないかと期待しているツール。


市場全体を見回すと特化型と汎用型の競争ですね。特にmicrosoftがpower automateを使って、競争を激化させてくれるのではないかと期待しております。


どのように組み合わせてビジネスインパクトを出すか

色々なツールの話をした後で、結局何を使えば良いのかお話ししたいと思います。

結論から言うと、②API連携に特化したツールと①画面操作に特化したツールを組み合わせるのが現状はベストだと考えています。

先ほど言及した通り、power automateで全てが事足りる世界が来るまではこれが最適解かなと考えております。

具体的にはAPI対応していないサービスからファイルダウンロードしてクラウドストレージにアップロードするところを①で実施してしまい、そこからは②のツールでサービス連携してビジネスプロセスを自動化する。

→zapier * coopelの組み合わせだとコスパよく、大抵のことは実現できますね。


※③のツールにおけるuipathやautomation anywhereと言った年額数百万から数千万かかるツールはまずおすすめしないです。デジタル技術は限界費用が安いことが強みにもかかわらず、あの価格設定はリテラシー低い層向けですね。microsoftが低価格帯でのRPAサービス提供とサービス進化に伴い、価格競争の激化は避けられません。



最後に

各ツールの細かい使い方は公式を参照するのが良いと思います。

また皆さんがやりたいことをすでに実装して情報開示しているかたもいると思うので、google検索でサクッと検索するのがおすすめです。(英語検索の方が情報量は多いです)

とにかく自分でやってみることが大事です。

具体的なご相談があれば、コメント欄へどうぞ。

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