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秋詣2023

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来たる秋のはじまりに、移り行く四季を感じながら「秋詣」として心新たにお参りを頂ければ幸いです。 収穫の秋、読書の秋、食欲の秋、行楽の秋、スポーツの秋、などと、秋は多様な呼称がある… もっと読む
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#雅楽

「神楽」と「雅楽」 1200年の時を超える世界最古のオーケストラ

秋も深まり、年末に向けて日々の忙しさも増してまいりました🍂 すっかり朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたが、お体には十分気をつけてください。 さて、当社では先月に秋季例祭の神賑行事として本殿前に特設舞台を設え「雅楽の夕べ」を催し、雅楽の奉納演奏を行いました。 「雅楽の夕べ」にて御神前で演奏した、神様に捧げる音楽は「雅楽」といいます。 また、そこで演じられる「神楽」は、御神前で神さまをもてなすために奉納される歌舞です。 今回は目にする機会はあるけどよく知らない…「雅楽」「

【菅原道真公 秋の名歌🍂】 このたびは 幣もとりあへず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに

急に秋も進み、この間までの夏日が嘘のような気候となりました🍂 今月の「秋奉 -紅葉-」特別御朱印では、当社御配神・菅原道真公が詠まれた百人一首でもおなじみの和歌を記しました。 35歳の若さで学者として最高の権威・文章博士となった道真公。 日本史上に残る指折りの学者でしたので、尊敬をこめて「菅家」や「菅公」とも呼ばれます。 「このたびは」に込められた秋の情景この歌は、宇多上皇の御幸(上位皇族の外出・旅行)に同行した際に詠まれた一首です。 宇多上皇は道真公の才能を評

秋の真ん中「中秋の名月」には夜空を見上げよう

「秋の夜長」といわれるようにだんだんと夜も長く、月を楽しむのにもぴったりな季節になりました♪ 秋の月の代表ともなる「 中秋 の名月」まで、あともう少しです🌕 今日は、この秋の象徴でもある「月」を掘り下げます🙂 2023年の「中秋の名月」はいつ?中秋の名月とは、太陰太陽暦の8月15日の夜に見える月のこと。 令和5年は9月29日(金)が中秋の名月にあたります。 昔は、現在の暦で8・9・10月頃である旧暦の7・8・9月を「秋」としていました。 旧暦の8月15日は秋のちょう

令和5年「秋季例祭」のお知らせ

本年も9月19日に当社の「秋季例祭」が執行されます。 9月19日は、当社が現在の入谷の地に遷祀された大事なご縁日です。 御遷座を寿ぐ秋祭り小野照崎神社は、御祭神である小野篁公がお隠れになられた仁寿二年(852年)に上野照崎の地(現在の寛永寺 輪王殿付近)に創建されました。 現在の入谷の地に遷祀されたのは、それから約800年後の1629年9月19日のこと。 幕命により江戸城の"鬼門封じ"として、京都の比叡山 延暦寺に倣って東叡山 寛永寺を建立するために移転を命じられ、末社

🌙9月の特別御朱印🌕

まだまだ暑い日も続きますが暑さも峠も越え、暦の上では秋を迎えました。 朝晩の気温の変化や風の音に季節の移り変わりを感じるような日も増え、少しづつ、夏の終わりを感じられます…🎐 ◆「画之神」特別御朱印これからますます涼しさが増して秋を迎える頃ですが、紅葉を楽しむはもう少し先…。 のはずなのですが、芸術・芸能の神様である小野篁公がひと足先に紅葉を描くと、青々としたモミジやイチョウはみるみると秋色に彩られます。奇跡を目にして喜ぶ神社の動物たち! 「博学広才ニシテ 人ノ及バ不

神様の魂を震わせるおもてなし「神楽」と「雅楽」

年末に向けて慌ただしい時期に入って参りましたね🍂 すっかり朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたが、体調など崩されていないでしょうか。 さて、先月10日には3年振りとなる「雅楽の夕べ」を行ない、そこで雅楽の奉納を行いました。 「雅楽の夕べ」にて御神前で演奏した、神様に捧げる音楽は「雅楽」といいます。また、御神前で神さまをもてなすために奉納される歌舞として「神楽」もあります。 今回は目にする機会はあるけどよく知らない…「雅楽」「神楽」についてのお話です! 神様の魂を震わせ

百人一首 珠玉の秋の名歌「このたびは~」菅原道真公

 だいぶ秋も深まり、気の早い紅葉も目にするようになってきましたね😊 今月の「秋奉」特別御朱印 〜錦秋〜では、当社御配神・菅原道真公が詠まれた百人一首でもおなじみの和歌を記しました。 学者の家に生まれ、35歳の若さで最高の権威・文章博士(もんじょうはかせ)となった道真公。 日本史上指折りの学者でしたので、尊敬をこめて「菅家」や「菅公」とも呼ばれます。 「このたびは」に込められた秋の情景 この歌は、宇多上皇の御幸(上位皇族の外出・旅行)に同行した際に詠まれた一首で

令和4年「秋季例祭」のお知らせ

本年も9月19日に「秋季例祭」が執行されます。 9月19日は、当社が現在の入谷の地に遷祀された大事なご縁日です。 御遷座を寿ぐ秋祭り小野照崎神社は、御祭神である小野篁公がお隠れになられた仁寿二年(852年)に上野照崎の地(現在の寛永寺 輪王殿付近)に創建されました。 現在の入谷の地に遷祀されたのは、それから約800年後の1629年9月19日のこと。 幕命により江戸城の"鬼門封じ"として、京都の比叡山 延暦寺に倣って東叡山 寛永寺を建立するために移転を命じられ、末社である

9月19日は400年の時を繋ぐ大事なご縁日 「秋季例祭」のお知らせ

小野照崎神社は、御祭神である小野篁公がお隠れになられた仁寿二年(852年)に上野照崎の地(現在の寛永寺 輪王殿付近)に創建されました。 現在の入谷の地に遷祀されたのは、それから約800年後の1629年9月19日のこと。 幕命により江戸城の"鬼門封じ"として、京都の比叡山 延暦寺に倣って東叡山 寛永寺を建立するために移転を命じられ、末社である長左衛門稲荷(現:稲荷神社)のある現社地に遷座することとなりました。 秋季例祭の特別御朱印では、道真公の和歌をあしらい、満月の夜お上

名歌「秋思」と「九月十日」をつなぐ、菅原道真公の深すぎる1年

今月の特別御朱印は、9月9日の「重陽の節句」がモチーフです。 御朱印に添えられているのは「九月十日」という、当社ご配神の菅原道真公が詠まれた詩。 簡潔ながらも、強い想いがにじむ詩ですが、物語はこの詩が詠まれる1年前にさかのぼります。 この歌の背景には、涙なしには語れない物凄いドラマがあるのです…🖌 ◆道真公が詠んだ、残菊の詩「秋思」 まずは「九月十日」が詠まれる1年前。 道真公は重陽の節句の翌日(9月10日)に行われた残菊の宴の席で、醍醐天皇ご臨席の傍ら「秋思」と

「重陽」特別御朱印のお知らせ

厳しかった残暑が和らぎ、朝夕はだいぶ過ごしやすくなってきましたね。 今年の夏も本当に暑い日々が続きましたが、徐々に風に秋を感じる季節となって参りました。 9月は、当社が上野照崎から現在の入谷の地へ御遷座(お引っ越し)した大事な記念の月⛩ 毎年氏子をあげて、御遷座当日である9月19日に「秋季例祭」が斎行され、秋分の日である23日には神賑として「足利学校/雅楽の夕べ」と題した日本文化を知る講演と雅楽の奉納演奏が、本殿前の特設舞台にて行われます。 残念ながら、本年は新型感染

秋の夜長に月を眺める

徐々に秋らしい風が吹いて、だいぶ過ごしやすくなりましたね🍁 まだ暑い日もありますが、だんだんと夜も長くなり、月を楽しむのにぴったりな季節♪ この「秋の夜長に月を眺める」という美意識は古く、縄文時代頃からあったといわれています。平安時代には貴族の間で、詩歌や管絃を楽しみつつ酒を酌む宴として定着していました。 秋は、月を楽しむのに最適な季節「秋の夜長」とも呼ばれるように、秋は夜の時間がだんだんと長くなる季節。 この季節の月は、ほかの季節に比べてより綺麗に見えるような気がしま