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秋詣

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来たる秋のはじまりに、移り行く四季を感じながら「秋詣」として心新たにお参りを頂ければ幸いです。 収穫の秋、読書の秋、食欲の秋、行楽の秋、スポーツの秋、などと、秋は多様な呼称がある…
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2022年11月の記事一覧

神様の魂を震わせるおもてなし「神楽」と「雅楽」

年末に向けて慌ただしい時期に入って参りましたね🍂 すっかり朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたが、体調など崩されていないでしょうか。 さて、先月10日には3年振りとなる「雅楽の夕べ」を行ない、そこで雅楽の奉納を行いました。 「雅楽の夕べ」にて御神前で演奏した、神様に捧げる音楽は「雅楽」といいます。また、御神前で神さまをもてなすために奉納される歌舞として「神楽」もあります。 今回は目にする機会はあるけどよく知らない…「雅楽」「神楽」についてのお話です! 神様の魂を震わせ

"水引・しめ縄・結びの挨拶" 身近な「むすび」に込められた想い 

今月末まで授与している「みのり・むすび」特別御朱印。 今年も授与を行っています😊 そしてこちらの御朱印で、キーワードとなるのが「むすび」という言葉です🎀 皆さんは「むすび」という言葉から何を思い浮かべますか? 「結ぶ」という言葉には、“ひも状のものをくくる”という意味のほかにも「繋げる」「まとめる」「創る」「固まる」「締める」のようなさまざまな意味があり、「人と関係をむすぶ」「契りをむすぶ」といった“ご縁や心をつなぐ”意味でも使われます。 古来、願いを込めて結ぶことは

11月は「七五三」の季節|七五三はどんな行事?

11月は「むすび」の月。 春に蒔いた種が結実し、秋の収穫という形で結果としてあらわれます😊 11月はそんな秋の収穫に感謝する「新嘗祭」の月ですが、子供の成長に感謝する「七五三」の月でもあります。 七五三の頃は晴れ着のお子様とご家族が多くいらっしゃり、神社に笑顔があふれる季節です。 ◆子供の成長を節目で感謝する「七五三」「子供は神様からの授かりもの」という言葉がありますが、子どもが生まれるとひと月を過ぎた頃に初宮参りをして、氏神様に無事の出産・生育に対する感謝とご報告のお

心揺さぶる秋の紅葉 『和漢朗詠集』に見る「秋」

だいぶ秋も深まり、街中の葉も色づく季節になりましたね🍂 紅葉の赤は日本の自然が生みだしたもの。 季節の移ろいに合わせて色を変える紅葉には、華やかさだけではなくどこか物悲しさも感じます。 ◆秋の物悲しさを描く詩 紅葉は季節の移ろいに伴う命の循環です。 そんな紅葉に、日本人は古くから「侘び寂び」の心を感じてきました。 「侘び寂び」とは、人の世の儚なさや無常観に美を見出した、日本特有の美意識。 冬を前に、生命が枯れていくことで彩られる秋の葉の色づきは、葉に含まれる物質の変