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秋詣

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来たる秋のはじまりに、移り行く四季を感じながら「秋詣」として心新たにお参りを頂ければ幸いです。 収穫の秋、読書の秋、食欲の秋、行楽の秋、スポーツの秋、などと、秋は多様な呼称がある…
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2021年10月の記事一覧

「みのり・むすび」特別御朱印のお知らせ

いよいよ秋も深まってきて、肌寒くなって参りましたね🙂 10月は宮中・神宮をはじめ、全国の神社で「神嘗祭」が、11月は「新嘗祭」という大事な収穫感謝のお祭りが斎行される月です。 「神嘗祭」は伊勢の神宮における大祭、「新嘗祭」は宮中の大祭に相当する一年に一度の重儀となります。 小野照崎神社では、この大事な2つのお祭りを奉祝して「みのり・むすび」をテーマに、2種類のつながる御朱印を授与しております。 御朱印をお受けになられた方へ、お祭りや行事を解説した特別なリーフレットや、

『日本書記』で、日本のはじまり を知る

今回は、去年編纂1300年を迎えた日本最古の歴史書、『日本書紀』についてのお話です。 『日本書紀』には、日本の成り立ちそのものが描かれており、現在に繋がる様々な原初"origin"が記されています。 『日本書紀』は歴史書ですし、読むには翻訳や背景の理解が必要かつ内容も難しい といったイメージがあるかもしれません。 しかし、実は、どこかで聞いたことがあるような神話をベースにわかりやすく語られていて、相撲のはじまりだったり、結婚や離婚のはじまり、稲作のはじまりや皇室のはじま

「十三夜」秋晴れが魅せる美しい月

秋が深まり、月がきれいに見える季節になりましたね🌕 お月見といえば十五夜の中秋の名月が有名ですが、日本由来のお月見の風習「十三夜」があることをご存じでしょうか。 今年の十五夜は8年ぶりの満月で好天とも重なった印象的な年となりましたが、この9月の頃は秋雨前線が活発化する台風の多い月です。 月の宴を楽しめればと平安時代には旧暦8月15日(十五夜)だけでなく、秋雨の落ち着いたひと月後の旧暦9月13日(十三夜)にもお月見をする風習が生まれました。 今回はそんな10月18日の「

今年の初穂を捧げて、その「みのり」を祝う

10月17日、皇居の賢所と伊勢の神宮において、今年の初穂を神様に捧げるお祭りである「神嘗祭」が執り行われます。 神嘗祭では天皇陛下が自らお育てになられた新穀を収穫し、八百万の神々に先駆けて天照大御神の鎮まる神宮と皇居の賢所にお供えになり、豊穣の感謝を捧げます。 年間1500以上のお祭りを行う伊勢の神宮においても、この収穫感謝の祭礼が行われる数日間は"一年で最も大事なお祭りの日"となります。 日本人は昔から、穀類のなかでも特に米を「神様から頂いた食べ物」として大切にしてき