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たらこスパゲティ

スパゲティなのかスパゲッティなのか、はたまたスパゲティーなのかスパゲッティーなのか、スパゲッチなのかスパゲテーなのか、表記が色々とあってどうしたら良いのか判らないのである。僕はスパゲティと表記しているけれど、スパゲッティと云うのが一番望ましくて、まあスパゲティでも良いけど、最後にティーと伸ばすのは如何なモノか、とどこか(ネット)に書いてあった。でも発音するとスパゲッティって云ってるな自分。そうかそっちにしようかな。それはともかく、僕が子供の頃はスパゲティと云えばミートソースかナポリタン。それが20歳を過ぎた頃、世の中にはこんなに多くのスパゲティバリエーションがあるのかと知って、驚き桃の木山椒の木。塩味、醤油味、バジリコ、クリーム、等々。たらこスパゲティはその最たるもの。炒めるタイプのもあったけれど、茹で上げたスパゲティにたらこバターをたっぷりまぶして出来上がるタイプは衝撃的以外の何ものでもなかった。それに海苔とレモンなのだから更にビックリ。でも初めて食べてみて本当に美味しくて仰天したことを昨日のことのように思い出す。僕の価値観はその時に大きく変わった。人生の分岐点。大袈裟と思われるかも知れないけれど、本当にそうだったんだから。今でもたらこスパゲティは大好物である。

7プレミアムデニーズ たらこスパゲッティ

近所のセブンイレブンで売っていた冷凍食品の7プレミアムデニーズ たらこスパゲッティ。デニーズはそれこそ僕が20歳になるかならないかの頃から行っていて、友達と朝までアメリカンコーヒー(お代わり自由)だけで粘っていたりしたけれど(迷惑な客)たらこスパゲッティの印象はない。デニーズと云えば、和風ハンバーグかジャンバラヤかラムチャップの印象である。デニーズのラムチャップが復活しないか心待ちにしているのだが、それは今回関係ないか。それはともかく、デニーズとたらこスパゲッティは、僕にとってどうもしっくり来ない組合せである。

7プレミアムデニーズ たらこスパゲッティ

電子レンジで簡単に出来る。便利であるが何だか呆気ないような気もする。そんなことを書くと最近は老害だと云われて酷い目に遭うようなので程々にしておく。

7プレミアムデニーズ たらこスパゲッティを食らう

ウマウマウー。簡単にできて美味しいのはとても良いことである。それはそれ。でも手間暇かけてわざわざ自分で作ってみると云うのも楽しみである。どっちがどうではなく両方アリだと思えば良いのではないか。それも余計な意見か。僕から余計な意見を取り除いたら何も残らないと思う。

デニーズのた〜っぷりたらこのスパゲッティ〜北海道バター使用

デニーズの店舗にも行ってみた。戴いたのはデニーズのた〜っぷりたらこのスパゲッティ〜北海道バター使用。お店で提供しているたらこスパゲッティを食べてみようと思ったのである。冷食との比較検討なんて大袈裟なモノではないが、こう云うことをするのが僕の性分である。

デニーズのた〜っぷりたらこのスパゲッティ〜北海道バター使用

それにしても「た〜っぷり」と「ティ〜北」の「〜」が違う使い方なのが気になって仕方がない。「〜」は波ダッシュ(波線)って呼称である。最初の方は長音符「ー」に代えて使われるもので、後の方は「ティ」と「北」の連結を示すものであろう。この辺りのことも深く追求し出すと止まらないので、こうしてちょっと違和感があると申し上げておくに止める。老害か。

デニーズのた〜っぷりたらこのスパゲッティ〜北海道バター使用を食らう

ウマウマウー。ちゃんとしっかり美味しいと思う。たらこスパゲッティはシンプルな料理である。それでも創意工夫が重なって、今こうして進化形を戴いているのだなと感じた。ふとこれはやはり元祖を戴いてみるべきだと思い渋谷に向かった(これを食べた別の日にです念のため)。

壁の穴 渋谷本店

ここが元祖たらこスパゲッティのお店である。『壁の穴 渋谷本店』。創業は昭和28年(1953年)。渋谷に店を構えたのが昭和38年(1963年)と云う老舗である。最初はミートボールスパゲティのみでスタートして、その後にお客とセッションを重ねながら新しいメニューを開発し続けて来た。たらこよりも先にボンゴレや納豆やカレーなども手がけたとのこと。たらこスパゲッティは、キャビアを持ち込んだ方がこれでスパゲッティを作れないかと提案したのが始まり。そうかキャビアか。いつかキャビアスパゲティを食べてみたい。それはまた別の機会に。今回はたらこに集中する。

壁の穴の極上元祖たらこスパゲッティ

こちらが元祖である。極上元祖たらこスパゲッティ。元祖な上に極上である。自ら極上と謳っているからには相当な極上であろうと穿った見方をするようになった僕はやはり老害なのであろうか。問答無用。老害上等。開き直るわけではないが、老害があるなら若害もあろう。何のこっちゃ。

壁の穴の極上元祖たらこスパゲッティ

海苔は自分でちぎって載せるスタイル。こうして海苔を載せるとやはり完成形と云う感じがする。黒いことのシャープさ。たらこスパゲッティに海苔を載せようと思った人は天才であろう。

壁の穴の極上元祖たらこスパゲッティを食らう

ウマウマウー。大変に大変に美味しい。こんなにウマイモノは世の中にそうそうない。シンプルにして品格が高くグラマラスで豊満である。僕の理性(あるかどうか判らないが)をぶっ壊していつまでもいつまでもこれを食べ続けたいと思わせる魔力がある。ヤバイヤツである。

壁の穴の極上元祖たらこスパゲッティを食らう

ウマウマウー。スパゲッティがアルデンテであることも重要である。茹で時間超過でやわやわになったスパゲティをナポリタンにしたり和風に炒めたりと云う古いタイプのものも大好物ではあるが、たらこスパゲッティにはやはり程好いアルデンテの仕上がりが必要である。

壁の穴の極上元祖たらこスパゲッティを食らう

ウマウマウー。以前に何度も書いていると思うが、僕が若い頃に働いていたお店のレシピは、こちらの壁の穴出身の方が手がけたもので、僕もその影響下にある。なのでこう云う風に作ろうと思えばまあまあ何となく似通ったものを作れるのだ。自分が今までの人生で会得したスキルで、今でも役に立っているのはスパゲティを作れるのとギターを弾けると云う辺りであろうか。まあ他にも色々あるか。最近は焼きそばも作れるようになった。

壁の穴の極上元祖たらこスパゲッティを食らう

ウマウマウー。そうするとやはり自分で作らねばと思う。たらこスパゲッティはシンプルなものであるが故に、高級な材料を使えば使っただけ美味しくはなるのだ。ただそれでは面白くないので、身近で入手できる範囲でなるべく簡単に作ってみることにした。

マ・マー 2/3サイズ 1.6mm

マ・マー 早ゆでスパゲティ FineFast 2/3サイズ 1.6mm チャック付結束タイプと云う長い名称のスパゲティを買ってみた。日本では最初小さな鍋で作れるマカロニの方が先に普及した。今の日本パスタ協会の前の名称は日本マカロニ協会である。日本で云うところのマカロニ・ウェスタン(イタリア映画)は欧米ではスパゲッティ・ウェスタンと呼ばれているのも知られたところである。スパゲティを短くすると云うアイディアは今まであるようでなかった目から鱗の製品である。細くて短いサラスパと云うのはあったけれど。これなら片手鍋だとちょっと無理があるけれど、寸胴鍋は用意しなくて大丈夫である。

マ・マー 2/3サイズ 1.6mm

こうして乾麺100gが結束してあるので、茹ですぎる心配もない。目分量だときっと一人前150〜160gくらい茹でてしまうであろう。それが人間の大型化に繋がることは明白である。

S&B まぜるだけのスパゲッティソース 生風味たらこバター

S&B まぜるだけのスパゲッティソース 生風味たらこバターと云うのが売っていたのでこれを使うことにした。本格的に生たらことバターを用意してたらこバターを作って、茹で上げスパゲティと混ぜればそれこそ極上のたらこスパゲティが出来るのだが、生たらこも産地や鮮度にこだわって、バターも有塩無塩グレードがどうのこうのを厳選して、となってくると極上が極々上とか超極上とか究極の極上とかになってそれこそ天井知らずになってしまう。僕はまぜるだけ、生風味、そちらの利便さを採用する。

S&B まぜるだけのスパゲッティソース 生風味たらこバター

たらこバターソースとトッピングが2人前入っている。トッピングは刻み海苔である。他に海苔を用意しなくて良いので親切である。

自作たらこスパゲティ簡易版

自作たらこスパゲティ簡易版の完成である。スパゲを茹でてソースと和えて、トッピングの海苔をかけて出来上がりである。大変に簡単である。こんなに簡単なら毎日作って食べようかとも思った。

自作たらこスパゲティ簡易版

毎日じゃ飽きるか。どんなに美味しくても食べ過ぎたら飽きる。いやその思い込みは危ない。以前(かなり前のこと)生たらことバターを使ってたらこバターを作り(それも大量に作った)本格的なたらこスパゲティを作った時、確実に5人前くらいは食べたと思う。それでも飽きずにまだ食べたいと思い、たらこバターはまだ残っているのでスパゲティを新たに買いに出かけて更に食べたと記憶している。たらこスパゲティの何かが僕の心身のストッパーを完全に外してしまうのだ。恐ろしい食べ物に出会ってしまったのだと思う。それでも食べるけどね。

自作たらこスパゲティ簡易版を食らう

ウマウマウー。大変に美味しい。実に満足である。スパゲ(スパとは呼ばぬスパゲが良い)は自分で茹でるに限る。どんな高級店や有名シェフのお店に行っても、自分の茹でたスパゲの満足度を越すものは少ない。これぞまさに自画自賛。老害と呼ぶなら呼べ。呼ばれてないか。お呼びでないか。こりゃまた失礼、とはもう死語どころか冥界の彼方であろうか。

自作たらこスパゲティ簡易版を食らう

ウマウマウー。こんなに美味しいなら毎日作って、とさっき書いたな。ついさっきあったことを忘れてしまうようになってきた。同じ話を何度もしてしまう。その話はさっき聞いたよと人にも云うし、自分も云われる。そうした同じ話が延々とループする混沌とした老人社会の中で生きていくのだ。もうその中にいるか。クレイジーケンバンドのライブ会場楽屋での会話がもうそんなループでディレイで混沌である。

自作たらこスパゲティ簡易版を食らう

ウマウマウー。全然たらこスパゲティのことを書いていないのに気が付いた。たらこスパゲティはウマイ。自分で作って食べるならこれで充分だと思った。満足至極。手抜き万歳である。

サイゼリヤのタラコソース シシリー風

これで終わろうかと思ったがサイゼリヤタラコソース シシリー風を食べたのでこれも載せておく。何かシシリー風なのか判らないがこれもなかなかにウマイのである。

サイゼリヤのタラコソース シシリー風

スパゲの下の方にもソースがあるので、よく混ぜて食べるべし。よく混ぜて食べなかった僕からの提言である。混ぜましょう。

サイゼリヤのタラコソース シシリー風を食らう

ウマウマウー。これもまた大変に美味しい。これが税込400円で食べられてまうのは凄いことだと思う。ちゃんとたらこの風味も豊かで味わいもしっかりしている。

サイゼリヤのタラコソース シシリー風を食らう

ウマウマウー。スパゲティだろうがスパゲッティだろうがスパゲだろうがスパだろうが、老害だろうが何だろうが、とにかくたらこスパゲティはウマイのだ。これからもたらこスパゲティを愛し続けたいと思う。特にオチはないのでこの辺で。クレイジーケンバンドのニュウアルバム、小野瀬雅生ショウのニュウアルバム、どちらも近々完成です。がんばります。

末永くがんばりますのでご支援よろしくお願い致します♫