おしりの穴から血が出た話

10年くらい前、仕事中猛烈な腹痛に襲われた。
我慢できずにトイレに行った。

汚い話で申し訳ないが肛門にどうも硬い💩が詰まってる感じだった。
詰まってるといっても、ほんの少しふんばれば出てくる程度。

その硬い💩が穴からひねり出された次の瞬間


ブリュッ!!!!ビチビチビチビチィィ!!!

と、とてつもない量の液状のものが出てきた。

「なんか変なもん食べたかな……」

なんて思いつつも、この頃の僕は酒に飲まれ、飲んで、飲んで、飲まれて、飲んで……と過度な飲酒を繰り返し〆に油ギトギトのラーメンを食べる生活を繰り返していたので、多少の下痢は日常茶飯事だった。

ケツを拭いて流そうとした瞬間、便器が真っ赤なのに気づいた。

便器どころか、便器内の水も本来なら汚らしい下痢で見るに堪えない有様になっているはずが、ちょっと赤めのファンタグレープみたいな色をしていた。

「あ、これ血だ……」

硬めの💩という栓を抜いたら出てきたのはおびただしい量の血液だった。

え、何……病気??

ケツ丸出しでネットで調べるも「血の色が鮮やかなら◯◯、黒かったら◯◯」とか書かれているが、そもそも水に薄まっているので血の色なんて分かるはずない。

怖い。

僕は上司に相談した。

顔も血の気が引いていた。

上司は「病院行ってこい!!」と僕を送り出してくれた。

近場の病院で見てくれることとなり、診察まで時間を潰していた。

「ガン?潰瘍??」

最悪の自体も頭にいれつつ、必死に冷静を保とうとしていた。

「おのきさーん!」

呼ばれた。

医者が診断書に目を通してこう言った。

「血が出た。ね。とりあえずズボン下げておしり出してくれる?」

恥ずかしい……でもここまで来てそんなこと言ってられない……。

僕はおしりを出して横向きになって診察台へ寝そべった。

医者はゴム手袋をはめて、手袋にワセリン?だかなんだかを塗って、僕の尻の穴に指を突っ込んだ。

グリグリグリグリ……

すごい……奥まで入ってくる。

最悪だ。最悪の経験を俺はしてる。

グリグリ……ピタッ

グリグリが終わった。



キュポン!!

シャンパンかよ……と心の中で突っ込みたくなるような豪快な音を立てながら俺の尻の穴から指を抜いた。



痔だね。




ただの痔だった。

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