植栽添景とマリオネットオブジェクト

昨年、VECTORWORKSのArchitectを導入したのですが、当初はIT導入補助金を利用してDesinerを導入予定でした。

結局、補助金が落ちてしまったので、迷った挙げ句Architectにしましたが、Desinerにしたいと思った一番の理由はLandmarkの機能で外構、特に植栽の検討を3D上でできるようにしたいからでした。

添景集をつくる

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Architectにはなったのですが、花屋さんの内装の仕事があったり、外構の検討もしたかったので、時間をみて、添景集をつくりました。

VBビジュアルプラントの方がリアリティの点からは優れていますし、Arcitectについている添景のライブラリもかなりの数が収録されていますが、日本の雑誌等で見る樹種を見つけるのが難しかったりしたので、この際有料の植栽画像をいくつか購入したりFREE画像を活用して、使いやすそうなものをまとめて作成することに。(中・高木で55の樹種を作成。あとは草・花・低木系をいくつか。中・高木は一つの樹種で複数画像が取得できるものは複数作成。)

その際、SERVICE SELECTのTIPS ムービー集「添景の作成」を参考にしました。(結構手間がかかったのですが、画像フォルダから一括で作成、みたいなのは、もしかしたらスクリプトかマリオネットでできたかもです。)

2D表記をマリオネットオブジェクトで

添景集を作成したときには2D表記まで考えていなくて、2D表記時には十字の線が見えるだけだったので、図面では注釈に別に2Dで作図してました。

ただ、それだとBIM的ではないな、と思い、試してみると添景図形もハイブリッドシンボルのように3Dとは別に2D図形を定義できるようです。

3Dの十字のサイズに合わせた丸を2Dに書き入れてこれでいいかな、と思ったのですが、樹高を変化させた時に円のサイズが3Dのサイズ感とずれてきます。これも、いちいち手動で変えていたらBIM的ではない、と思い、3Dのサイズと連動させるためにマリオネットを使ってみることにしました。

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考え方としては添景の横幅の数字を取得してその直径で円を書くだけなので難しくはないはずですが、実際にマリオネットで何かさせるのは初めてなので、パラメーターを取得するまで試行錯誤し、かなり時間がかかりました。

ここでは、Parent PIOでマリオネットオブジェクトをハンドリングし、Get Parentを2回で、マリオネットオブジェクト→2D→添景と階層を登っていって、Get Recorf FieldでImage Prop(添景)のWidth(横幅)フィールドの値を取得、というのでなんとかうまくいきました。
(各種図形の図形の英名(レコード名?)とフィールド名の一覧が欲しいです。)

例えばアニキレの樹高3mと2mでこういう感じに2Dのサイズが変わります。

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ただ、添景図形の樹高を変えたり、移動をさせても、2D定義内のマリオネットオブジェクトは移動しないのですぐにサイズが更新されません。とりあえず切り取り→同位置貼り付けで無理やり更新させてますが、何かすぐに反映させる方法があれば知りたいです。

データタグで樹種と樹高を表示

さらに、添景にはレコードフォーマットで樹種名を割り当てておいて、データタグで樹種と高さを表記できるようにしました。

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とりあえずはこれで図面化できそうですし、検討しながら変更を加えていっても手間はあまりかからなさそうです。

マリオネット、実際何に使うんだろう、と思ってましたが、結構使えそうです。設備系をBIM化するにあたり、今までどうにかならないかな、という問題があったのですが、マリオネットで試行錯誤したところ、想像以上に使い勝手が良くなったので、また時間を見て書いてみます。

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