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おいしい社会・歴史・文化 ~時間と空間を超えて

知覚は「あらゆるところに同時にいる」というようなものであり、知覚の公共性で述べたように、個人や、時間、空間などさまざまなものを超えることを可能にする。

言い換えると、(私、いま、ここで)を超える。(私はこれを建物が建築になるための一つの要件だと考えている。)

皆とともにいること、そこに住んでいること、歴史の中にいること、文化を共有していること。それらの中に存在する不変項(環境を特定する情報・性質)を抽出し、建築の中に再構成することによって、それらを共有可能なものとして建築の中に埋め込むことが可能となる。

それは、建築が社会や歴史、文化の一端を担うことであり、倫理的価値をもつということである。

建築がこのような存在になるために埋め込まれるものを、おいしい社会・歴史・文化と読んでいいように思う。

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